カジノディーラーの日常 錦編2 第12話

このカジノで働き始めて1年が過ぎていた
お金は一向に貯まってない
(貯める気など無かったが)
30万程貰っていた給料はギャンブルと風俗に全て消えていく
ギャンブル欲と性欲だけは高次元で満たされていた

REとHも相変わらず枠(借金)はパンパン
月が変わればツキも変わると言って
毎月同じことを繰り返す
ギャンブルで勝ってもギャンブルで負ける
お金はギャンブルをするチケットになっていた

後から知ったがREは闇金にも手を出していた

現状が何も変わらない事に嫌気がさしていたREはディーラーを辞めると言い出した

ディーラー辞めてなにするの?

金融(闇金)にいく

当時はスロット4号機と裏カジノの全盛期
街金も闇金も全盛期だった
賭博をやらせている側はかなり儲かっていたし、お金を貸す側もかなり儲かっていた
ディーラーは末端で頑張りによって給料が上がる訳では無い、年月をかけて黒服になれば
給料は跳ね上がるがそれまで待てないREは
頑張りによって給料が上がり易い金融を選ぶと言う

かなりの衝撃だった
俺はディーラーが好きでやっていたし
気の合う仲間も多かったので楽しかった
みんなディーラーが好きでやっていると思っていたが違っていた
多少のリスクでそれなりに給料が貰える職業でディーラーを選んだだけの奴が多かった

ディーラーに未練無し
金融で稼ぐ

借金さえ無ければこんな事にならなかった

寂しかったな


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