アルバム制作を終えて

アルバム制作を通して、いままでインターネット音楽をやるうえでもやもやとしていたものが一種の完結を迎えたので残しておくことにした。

インターネット音楽界隈は本当に多様だなと思っています。ニコニコ動画やSoundCloudみたいな、少し商業色から離れた、ある意味アングラなところに一時間でも潜ればとんでもない音楽性の広さに仰天します。すごいほんとに。

で、何が言いたいかっていうと、ひっかかる活動ってあるじゃないですか。最新曲ばかり上がる歌ってみたやアレンジ動画とか。一部のフォロワー(一人)とは以前話をしたんだけど、音楽を手段にしている人たちが残念ながら一定数いる。

メジャーシーンまで行った人や、最短でメジャー目指す人とかは「売れる」という最終目標を達成するためにいかに音楽を作るか、どんな音楽を作るかという戦略を立てないと絶対にダメですが、殊インターネット音楽においては、それ不要では…?というのが個人的なあれなんですけど。

売れるとかはもちろん、「音楽を利用してどうしたいか」が背景にちらついている人が結構いると思ってます。たぶんやってる本人は音楽好きです!のスタンスなんだろうけど。そういうのが見えてしまうとインターネットでの音楽やめちゃおうかなって思ってしまう。実際この一年で2、3回やめようかなと思った。

アルバム制作の裏側ってあんまり出さない方がいいのかな~なんてのも思うんだけど、弾けない楽器何十テイクもとって、酒飲みながら勢いで歌詞書いて、0.1dbの世界でミックスマスタリングをして、苦手なのにジャケットデザインして、そうやって出来上がった9曲を並べて眺めていたらもうめっちゃくちゃかわいいのよ。。。なんかそれだけで満足しちゃったんですよね。これが10年たっても完売しなかったとしても、たぶん何も思わないんだろうなと。

正直こんなかつかつの生活して作り上げたアルバムでも、「いろんな人と仲良くなりたい!」「フォロワー増やしたい!」という信念で人気曲歌いまくっている活動者には到底勝てないと思います。
ただそこに気を取られてるのってめちゃくちゃ時間の無駄だったんだなと自分の曲たちに思い知らされました。音楽そのものの純度を高めるにはどうしたらいいのかとか、どうやったら研ぎ澄まされていくのかとかを考えていないといつしか自分もそちら側に引きずりこまれてしまうような気がしています。

数字や異性に踊らされるくらいなら自分の曲で踊れるようになろうや、音楽が楽しくなるのはそこからだよという話。僕は自分の曲で踊って、僕の曲で踊ってくれる人たちと朝まで公園のブランコでこれいいよなって小さい画面一緒に見るような生活をします。一足先にそちらへ行かせていただきました。待ってるよ。

そういう覚悟で、今後もやっぱりインターネット音楽は続けていこうと思います。嫌な面がどうしても見えやすい界隈だとは思うけど、見て見ぬふりをしながら、上澄みだけを掬うような活動にならないように気を付けます。

アルバム、お金とってホントにごめんとは思うけど、最近音楽業界の安売りが問題になっているのよ。作曲はボカロP中心に10万が相場だよって是正を進めているらしいけど、ミックスってミックス師(エンジニアではなく)がどんどん価格下げてるからミキシングエンジニアがマジで苦しいらしい。考え及ばんもんかね。。。とは思うけど、ミックスって素材がある分いくらでも簡易化できるし、作曲や歌みた、弾いてみたに比べたら素人も参入しやすい分野だから仕方ないのかな、、、と。これは完全に愚痴。

おやすみね。

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