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OAK投手プロスペクト振り返り〈2015年編〉

はじめに

はじめましてポセイドンです。2015年からOAK ファンをやっております。今年のアスレチックスは久しぶりに売り手側に回り多数の投手プロスペクトを獲得し、切磋琢磨している状況です。このような状況は2015年からの再建期にも見られました。そこで今回自分がファンを始め、またOAK が再建に移行した2015からどんな投手を獲得したのか調べてみました。スカウティンググレード及び、評価はMLB pipeline に準拠、移籍後のstatsはMLB savantを参考にして作りました。

2015の補強方針

2014オフの主要課題は打撃陣の再編にありました。2014途中にはセスペデス、オフにはドナルドソンとチームの中軸にある選手を放出し、SSを長らく努めてきたラウリーもFAになっていました。そのため、ロウリー、セミエン、バレトなどトレードの対価のメインは野手でした。一方で投手陣はレスター、サマージャ、ハメルなど流出はありましたが、グレイ、カズミアを主軸にポメランツ、チャベスそれにTJから復帰するグリフィン、パーカーとある程度枚数は揃っており、補強の優先度が低かったと考えられます。一方でマイナー組織の拡充と下位を務められる投手は必要性はあり、これが、メインではなくトレードの片割れとしてに多数の投手プロスペクトが加入する背景になったと言えます。

加入したプロスペクト一覧

ケンドール・グレイブマン

速球: 55/スライダー: 45/カッター: 55/チェンジアップ: 45/コマンド: 55/総合評価: 45
〈OAK加入前〉
ドナルドソンとのトレードで加入。93マイルのシンカーを持ち大量のゴロを量産する。2014年にはセカンドピッチとしてカッターを習得し、左投手への有効策を機能したことでブレイク。四球率は低いものの3Aでの奪三振率も5にも満たないことから、ブルペンか先発4番手あたりで落ち着く可能性が高い。
〈OAK加入後〉

OAKではよくも悪くも評判通りの活躍に終始した印象です、2015年前半から、シンカーは2017年のデータを見ると横変化は上位25%に入り、それと速球に近いカッターを交えてゴロ率は常に50%を記録。先発の枚数が足りなかったOAK投手陣の穴を埋めてくれました。しかし一方で空振りは全く取れず2018年は被打率が.301にまで達し、トミージョン手術も重なってノンテンダーFAになってしまいました。そこからSEAに加入し、健康面の不安からブルペン転向。すると速球の出力の上昇をきっかけに大ブレイクし、今でもCWSのセットアッパーとして活躍しています。再建期間の先発としては十分な働きをしてくれましたたので,メインチップでないことを考慮すれば、十分な成果と言えると思ってます。

ショーン・ノリン

〈OAK加入前〉
速球: 50 /カーブボール/50 |スライダー45 /チェンジアップ:55 /コントロール: 50 総合評価/: 45
ドナルドソンとのトレードでグレイブマンと共に加入。高身長から投げるストレートが持ち味でストライクゾーンを果敢に攻めるコントロールを合わせ持つ。速球は90マイル前半で絶対的な球種を持たないことが課題。
〈OAK加入後〉

OAKでは2015年に数先発したが、防御率5点台と結果を残せず。速球の平均球速が87マイルで絶対的な球種なしではいくらコマンドが良くても‥という印象です。その後オフにDFAされ、移籍後も結果を残せずNPBへ。昨年は数年ぶりMLBに復帰しWSHで5先発しました

ジェシーハーン

〈OAK加入前〉
速球: 60/スライダー: 50/カーブ: 55/チェンジアップ: 50/コマンド: 50/総合評価: 50
デレク・ノリスとのトレードのメインピースとして加入。球速は90マイル代前半だが過去を振り返るとそれ以上を計測した時期もあるので伸び代はある。セカンドピッチのカーブは大きな強みで、他のスライダーやチェンジアップなど全ての球種を駆使して打者と勝負する典型的なゴロ投手。2014年にSDでMLBデビューし、安定した成績を残すなど、実力に関しては折り紙付きだが、故障歴の多さが最大の懸念材料。
〈OAK加入後〉

2015年は故障もあったものの、16先発で防御率3.35と期待通りの活躍を見せました。2016年はファストボールの球速を2マイル近く上昇に成功したものの下図を見ればわかるように、シンカーやカーブのコマンドが同時に悪化し、被本塁打が増え成績が大幅に低下。故障の再発もあり、大きくバリューを落とした状態で2018年にブランドン・モスとライアン・パックターとのトレードでKCに移籍。その後はブルペンで奮闘したが定着には至らず。カーブスピンは常に上位98%以上、ムーブメントの指標を見てもセス・ルーゴに似た稀有なカーブの使い手で、2014年オフ移籍組では個人的に最も期待していただけに、彼が低迷したままついに今年契約できなかったのは非常に残念な限りです。

2015から2016年のハーンのコマンド変化


クリス・バシット

〈OAK加入前〉
速球: 60 /カーブボール: 40 /スライダー: 50 /チェンジアップ: 45/コントロール: 45 /総合評価: 45
ジェフサマージャとのトレードでセミエンとともに加入。2012年にブルペンから先発に転向してからブレイク。高身長から放たれる最速96マイルの沈む速球が持ち味である。2014のマイナーではゴロ率60%を記録する一方で奪三振率は9点台を保つなどスタッツは良好であるが、スカウトからはブルペン転向が有力視されている。
〈OAK加入後〉

前コンテンド期最大の掘り出し物と言っても過言ではないと思います。2015年から防御率3.53と好投。トミージョン手術を挟みましたが、OAKのローテの看板としてチームを支え続けました。絶対的な球種を習得したわけではありませんが、代わりにストレート・カッター・シンカー・スライダー・カーブ・チェンジアップと多彩な球種を使い分け相手を討ち取っていける投手に成長しました。2020年以降は平均以上に三振率も上昇し、今年移籍したメッツでもコンテンダーのフロントスターターとして十分な働きをしています。

ダニエル・メンデン

〈OAK加入前〉
速球: 55 /スライダー: 50 /カーブボール: 45 /チェンジアップ: 55 /コントロール: 50 /総合評価: 50
カズミアとのトレードの一員としてシーズン途中に加入。現代投手にしては珍しいワインドアップから投げる最速96マイルの速球と平均以上のチェンジアップまた特徴的な髭が持ち味で、コマンドも平均以上。
〈OAK加入後〉

デビューイヤーの2016年は4シームがxBA.297x、SLUG..472と滅多打ちを喰らい、防御率も6点台と低迷期のアスレチックスを象徴するような選手になってしまいました。決め球のカーブは被打率1割台と機能はしていたもののゾーンに投げ込む球種としてMLBレベルで通用するものを他に育てあげられなかったことが成長を妨げた大きな要因と言えます。そこからシンカーを習得し、カーブもゾーンに積極的に投げるようになった結果、2018年には7勝6敗防御率4.05とローテ投手の一翼を担いチームのプレーオフ進出に貢献しました。しかし、そのシンカーもx BA.306と効果的な球種にはならず、その後の成績は低迷。2020年にDFAされてしまいました。何分特徴的な投球フォームと髭で数字以上に記憶に残った選手だとも言えるでしょう。

ショーン・マナエア

〈OAK加入前〉
速球: 65 /スライダー: 55 / チェンジアップ:50 / コマンド: 50 /総合評価: 55
ベン・ゾブリストとのトレードのメインピースとして加入。見えにくいフォームからホップする90から96マイルの速球が最大の持ち味で、平均以上のスライダーとの組みわせで三振を量産する。チェンジアップも平均以上。速球の球速維持が先発では困難という向きがあるのと、コマンドは平均以下に収まりそうなところが不安材料としてあげられる
〈OAK加入後〉

思ったよりスライダー中心の投手に成長しました。上位10%に常に食い込むExtenttionから放たれる、スライダーのx BAはデビューから4年間2割以下を記録し、絶対的な決め球として使われ続けました。コマンドも大きな成長を遂げ、BB %はほぼ全ての年で上位10%以上を記録。しかし、前評判の良かった4シームはメジャーでは通用せず、シンカーへと切り替えました。新習得したシンカーも2018年こそ被打率1割台と通用したものの、その後はあまり効果的な球として機能していない印象です。 BB %は良いもののゾーンの細かい場所へのコントロールはできてないというところが、打たれている要因のように見えます。とは言っても、移籍前半はエース、後半のコンテンド期は3番手と2016年からOAKを常に支え続けてくれたので、個人的には感謝しかないです。

マナエアのxw OBAの経過


アーロン・ブルックス

〈OAK加入前〉
スカウティンググレードは見つけられませんでした。
マナエアとともにトレードで加入。ストレートとウィンニングショットであるチェンジアップを中心にゾーンに確実に投げ切る典型的なストライクスロワー。三振率は6点台と低いものの圧倒的四球のなさで、K/BBは3.48と高水準。
〈OAK加入後〉

決め球であるチェンジアップはデビューイヤーから機能し、x BAは.217と高水準。一方で4シームは滅多打ちを喰らい、x BA は.307、xSLUGは.527と球の軽さを露呈してしまいました。マナエアと同様に4シームからシンカー投手に転向しましたが成果はあまり出ず、2015以降2年間はメジャー出場がないままクリス・コグランとトレードとなってしまいました。その後OAK に復帰するなど、球団好みの投手だったので、球威が上昇するルートかファイアーズのような投手になるかしてくれれば、開花したのになあと残念な気持ちです。

おわりに

自分なりにOAK投手プロスペクトをまとめましたが、このシーズンのOAKは①総合力の高い投手②ゾーンに投げ込む意識の高い投手、③MLB昇格間近である、の3つが獲得された投手の共通点として挙げられます。①に関してはノリン以外はK/BBがマイナーで上位であること、②に関しては昇格後に軒並みIn Zone %が50を超える高水準であること③は翌年には全投手がデビュー済みであることから推察できます。
 しかし、下図を見ればわかるように直球系がMLBで通用せず、ローテを担うには力不足の投手が多かったのも事実と言えます。前述したように、投手をメインにした補強が行われなかった事を考えると仕方のない事ですが、この辺のスタッツと、再建に2015のデッドラインを境に移行したことが、ホームズやモンタスを獲得した2016年の補強方針に繋がったのではないかと考えることもできます。

各投手のデビューイヤーの速球系スタッツ




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