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あの人は今

Trevor Rosenthal

正直な話、最近までトレバー・ローゼンタールにあまりいいイメージはありませんでした。しかし先日OAKファンの方がローゼンタールの契約支払いがようやく今年終わったと呟いており、調べてみると見方が大きく変わったのでnoteにします。



これまでのローゼンタール

①STL時代

ローゼンタールは、ドラフト21巡目(639位)でSTLに指名されMLB入りしました。当初はカルロス・マルティネスやシェルビー・ミラーなどの他の有望株に比べて全く注目されていませんでしたが、2011年にブルペンに転向した後は91マイル程だった球速が97・8マイルにまで大幅に上昇し一躍注目のプロスペクトに上り詰め、2012年にMLBデビューを果たすと2017年までに121セーブを挙げる大活躍を見せました。

しかしFA年の2017年のシーズン途中に右肘靭帯が断裂し、トミー・ジョン手術を受けると、そのままFAとなります。

②WSH・DET・NYY・KC・SD時代

2018年をリハビリに費やしたローゼンタールは2018年にWSHと1年700万ドルの契約を結びますが、不振に喘ぎ結果を出すことができないまま各球団を転々とします。しかし2020年に、KCとSDで23登板、ERA1.90、11Sと復活を果たすことに成功し、名実ともに復帰を果たすことに成功しました。ここら辺の経歴はwikiと以下の動画で詳しく解説されているので見る事をお勧めします。

またこの頃の不振についてローゼンタールは先日Podcastでトミージョンを機にメカニクスを変えたことが要因だと回顧しています。

近年のローゼンタール

紆余曲折を経て復帰を果たしたローゼンタールですがそんなローゼンタールをまたもや故障が襲います。

①OAK時代

見事な復活を果たしたローゼンタールは2021年に1年11Mという破格の契約でOAKに加入します。最強クローザーのリアム・ヘンドリクスを失ったOAKにとってローゼンタールはうってつけの存在で、2021年から2023年までのリボ払いという驚愕の方法で資金の確保を行なっています。

しかしスプリングトレーニングの最中に肩の違和感を覚えるとそのまま復帰できずにシーズンが終了。チームも終盤のブルペン崩壊によりPO進出を逃すという最悪の結果になりました。

②SF時代

そんなローゼンタールでしたが、シーズン後のリハビリは順調で球速も回復していきました。

ローゼンタール氏本人のXより2022年6月8日

その回復具合が見込まれ2022年に7月28日にSFと1年650万ドルと半年にしては高額な契約を締結します。

③MIL時代

またもや移籍するローゼンタール spotracより

ついにもう一度MLB契約に漕ぎつけたローゼンタールでしたが契約を締結した4日後にMILに移籍します。この動きからもローゼンタールに大きな期待をかける球団が多かったことがわかります。しかし、ここでもいざ復帰直前になると肩の痛みが再発し、またもや投げることなくシーズンを終えることになりました。本人も悔しさをtwitterで滲ませていました。

④DET時代

散々なシーズンを過ごしたローゼンタールですが、2023年はDETとマイナー契約を結び再起にかけます。しかしシーズン途中、2017年に続き右肘靭帯が断裂し、トミージョン手術を受けたため2024年までリハビリが必要になりました。結局2020年にプチ復活を果たしたものの2021、2022、2023、2024と4年間に渡りMLBで投げれずにシーズンのほぼ全てをリハビリに費やす形になってしまいました。

現在のローゼンタール、そしてこれから

①現在のローゼンタール

先月OAKのPodcastにローゼンタールが出演して、過去の自分のプレーやこれからについて話していたので本節はそれを基に書きます。

現在はトミージョンのリハビリに専念し、復帰は未定とのことです。過去の1回同じ手術を受けたこともあり、リハビリや対処法に関しては問題なくやれているそうで娘の習い事などにも参加しているようです。また、子供のメンタル強化のプログラムに教師として参加しておりスポーツで大怪我をした子供にどのようなメンタリティで取り組むべきかを伝えているそうです。怪我に常に悩まされてきたローゼンタールだからこそできる仕事だと感じます。

②所感、そしてこれからのローゼンタールへの期待

自分はOAK  ファンとしてローゼンタールにいい思い出はありませんでしたが、調べてみるとあれから2年ほど経ちチームも別のステージへ移行した今、これだけ多くの故障を抱えながらもめげずに復帰を目指し続けるローゼンタールに対して敬意と応援したいう気持ちが芽生えました。また、全く登板もせずいい思い出もないであろうOAK のメディアにも出演していたことにも好感を持ちました。過去のインタビューなどを見ていても成績関係なく溌剌とプレーをするOAK に良いイメージを抱いていたらしく、いつか本当の意味でOAKの選手としてマウンドに立って欲しいなとも思いました。
過去に大きなブランクを怪我で強いられながらも復帰したプレーヤーは数多くいます。ライアン・マドソンは2012年にトミージョン手術を受けて以降2014年までの3年間MLBに昇格することは叶いませんでしたが独立リーグを経て2015年にKCで活躍するとOAKでも大車輪の活躍を見せました。

ダニエルハドソンもトミージョンを受けリハビリ中にまた靭帯が断裂するという不運に見舞われましたが、ナショナルズ初のWS優勝の最後を締めくくる投手にまでなりました。

今後はローゼンタールの選択次第ですが2020年以降見れてなかったローゼンタールのマウンド姿を見たい人は少ないとは思えません。

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