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「キャッシュレス・消費者還元事業」について聞いてきました

経済産業省が全国で開催している「軽減税率・キャッシュレス対応推進フェア」の福岡会場に行ってきました。10月の消費増税にあわせて、ポイント還元事業が始まるのに伴い、今回の制度について説明が聞けるというので参加してきました。

【軽減税率・キャッシュレス対応推進フェアin福岡】
日時:2019年6月17日(月)11:00~18:00
場所:FFBホール8F Aホール
参加したセミナー:【行政インフォメーション】キャッシュレス・消費者還元事業セミナー

ポイント還元事業の概要

・実施期間:2019年10月~2020年6月(9か月間)
・目的:需要の平準化、キャッシュレス化による生産性の向上など
・支援内容:一般の中小・小規模事業者
 ①消費者還元5%
 ②加盟店手数料率約2%以下
 ③中小企業の負担ゼロで端末導入
※フランチャイズなどは消費者還元2%。端末費用や手数料の補助なし

政府は消費税率を8%に上げた時に景気が落ち込み、なかなか回復しなかった経験を踏まえ、今回の10%への引き上げに際しては景気対策を用意しています。その1つがキャッシュレスによるポイント還元です。

この制度では、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済を導入している小規模店舗で消費者が買い物をする際、キャッシュレス決済を利用すると最大5%分の消費税がポイントで還元されます。

対象となる店舗は中小・小規模事業者の定義に該当し、対象のキャッシュレス決済サービスの加盟店になっていて、「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店登録が完了している必要があります。

なお、ここでいうキャッシュレス決済は、繰り返し利用できることが条件となっているため、クオカードや図書券は対象外です。またフランチャイズチェーンなどでは消費者還元率が2%となっており、端末費用や決済手数料の補助はありません。

中小・小規模事業者が制度を利用するメリット

(1)お客様にポイントによる優遇を提供できる
「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店登録をしておくと、来店したお客様が該当するキャッシュレス決済を利用した場合、自動的にポイントによる消費税の還元が受けられるようになります。

経済産業省は7月中旬に対象店舗を公表し、地図上で検索できるようにする予定です。また9月ごろから対象店舗に統一ポスターやポップを配布し、消費者にわかりやすい掲示を行います。

ポイント還元を希望する消費者が積極的に対象店舗を利用することが予想されるため、大規模店舗よりも有利な環境が得られます。

(2)初期費用をかけずにキャッシュレス決済を導入できる
キャッシュレス決済を導入する際は、カードリーダーやタブレットなどの端末が必要です。たいていは購入しなければならないため、初期費用が発生します。

しかし今回の「キャッシュレス・消費者還元事業」では、新たなキャッシュレス決済の導入に必要となる端末の費用を、国と決済サービスの提供元(決済事業者)が負担してくれます。そのため、店舗はコストをかけずにキャッシュレス化できます。

(3)期間中の決済手数料は2%台に抑えられる
この制度では決済事業者として登録できる決済サービスにも条件が設けられており、決済サービスの提供元は決済手数料の料率を3.25%以下に引き下げています。制度の実施期間中はさらに国が3分の1を補助することで、店舗が支払う決済手数料が2%台になるよう設計されています。

ここで気になるのが、ポイント還元が終了する2020年7月以降の決済手数料です。これについては決済事業者ごとに対応が分かれます。

経済産業省は決済事業者を登録する際、期間終了後の決済手数料率の対応についてヒアリングし、登録決済事業者リストの中で公表しています。利用する決済サービスを選定する際には、期間終了後の決済手数料についてもチェックしておくと良さそうです。

ポイント還元事業の加盟店に登録するには

「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店登録は登録決済事業者を通じて行います。

(1)すでにキャッシュレスに対応している場合
キャッシュレス対応済の店舗では、加盟店IDを持っているかどうか確認し、持っている場合は契約している決済事業者に登録審査の手続きを依頼しましょう。持っていない場合は契約している決済事業者に加盟店IDの発行を依頼し、登録手続きを進めます。

(2)新たにキャッシュレス決済を導入する、あるいは今の決済手段から切り替える場合

新しく始めたい、または切り替えたい場合には契約する決済手段を検討し、決済事業者に電話で問い合わせましょう。導入と一緒に加盟店登録の手続きを進めます。

決済手段の選定には、さまざまな判断基準が考えられます。今回対象となる主要な決済手段は「クレジットカード」「電子マネー」「QRコード決済」の3つです。契約する決済事業者によって利用できる決済手段や決済手数料、入金サイクルなどは異なります。

経済産業省は登録決済事業者リストを作成し、選定に最低限必要な情報をまとめた比較表を公開しています。情報は随時更新されているとのことです。

まとめ:キャッシュレス化するなら今!

消費増税に伴うポイント還元は、キャッシュレス決済が使える小規模店舗が対象です。今回は決済事業者を巻き込んで、とにかく店舗の導入ハードルを下げようとしているのが見て取れます。

決済端末の無料配布や決済手数料の補助、さらには消費者へのポイント還元も店舗に手間をかけさせず、ほぼ自動で行われる点が特徴的です。今このタイミングを逃すと、消費増税による打撃を受けかねないため、小規模店舗は早急に対応を進めるべきだと思います。

ちなみにキャッシュレス決済を導入すると、お金の動きがデータとして残ります。せっかくなら、手間をかけずに多様なデータを収集できるPOSレジと連携させて、売れ筋商品や顧客の分析にも活用したいところです。

店舗が必要とする決済手段を一通り網羅し、なおかつ簡易的とはいえ無料のPOSシステム「Airレジ」と連携できる「Airペイ」は、決済手段の選定に悩むお店にはおすすめかも、と個人的に思ってます。


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