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素敵なポルシェ乗りに出会った話

まだ自分がポルシェに乗る前、2017年麻布のギャラリーでの話

2年以上ポルシェ911カレラを探していた。
当時、明けても暮れても寝ても覚めても911を考えていて日々ポルシェ預金をしていた。
狙いはtyp997前期のカブリオレ(後期はエンジンが壊れやすいらしい)かtyp991.1(前期)の2011〜2016年の自然吸気のタルガかカブリオレ。

当時の新車typ991.2は全て小排気量ターボとなってしまい、残念ながら自然吸気は新車ではGT(レース用)以外手に入らなくなってしまった。ポルシェGT部門のボス、アンドレアス・プロイニンガー氏が語っているようにポルシェにとって「自然吸気は特別な意味を持つ」。そう水平対向6気筒の自然吸気こそがポルシェの考えるピュアスポーツなのだ。


親友が輸入車の会社を経営していることもあり、車が趣味で輸入車を30台以上乗り継いで来た。そして50歳を過ぎたらポルシェに乗りたいとずっと思っていた。しかし、気に入ったポルシェを探すのが、これがなかなか至難の業なのだ。元々販売台数も少ない。僕の友人で2年以上探しているなんてザラ。気長に待っているポルシェフリークは多い。(新車でカスタマイズし注文しても1年以上待ちで納車時に型落ちになることもあるほどでそれまで中古に乗って待つ方もいらっしゃいます。)また、その年ごとにセッティングされたカラーがあるので、新車でもなかなか自分の思ったカラーと出会えないのだ。

はやくシルバーグレイにグラサンじじいでオープンにして海岸を流したいのに(笑

そんな中、ある日麻布のギャラリーを訪れたら、とてもキレイなtyp996の黒いポルシェ911カレラ4Sが停まっていた。販売が2000年初期なので約15年以上見るからに大切に、そして丁寧に乗られているだろうその佇まいにうっとり。「素敵だなぁ」と思いながら入っていくと、その車のオーナーはなんと僕が写真を真剣に始めるキッカケのひとつになった書籍を書かれている尊敬する女性の大学教授&写真家さんでした。
オーナーが乗り込むととても似合っていてDOHC 3,596 ccのエンジン音と共にリア・ビューを見せながら優雅に走り去るのを見送る。マジで久しぶりに憧れるほどかっこよかった。


僕が一番好きなのは斜め後ろから見る911のリア・ビュー。
その曲線の面と立体的な手作りでたたき出したようなフォルムと質感。写真家なら思わず撮りたくなるであろう流れるように風景が映り込む車は今の日本車ではほとんどない。

ナローも現行車も、どれも凜としてセクシーで美しい♡


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