スナック昭和 第20回記念 松任谷由実まつり

第20回 松任谷由実特集(2020年2月20日、ミラティブにて発信)

※注:この記事の内容についての解説は、「スナック昭和 はじめに」をご覧ください。

●「スナック昭和」のコンセプト説明

▽ミラティブ始めて、エモモを使ってVTuberの真似事やらかしながら配信してるけども、中身昭和のおっさんでしかない。なら開き直って、昭和のおっさんにしかでけん配信にしたろということで、エモカラで「昭和の曲」専門で、ほぼ毎晩1曲から数曲ずつ唄うとともに、その曲や歌手に関するエピソードも並行して解説するコンテンツ、スナック昭和。▽そんな昭和のオッサンにとって、体に堪える寒さ、皆様も体調には気を付けてほしい。▽環境が環境だけに、配信途中で途切れたり、毎晩とはいかん可能性あり、そこはご容赦を。

松任谷由実

▽今や、日本で知らない人はほとんどいないであろう、ザ・クイーン・オブ・シンガーソングライター。
東京都八王子市の「荒井呉服店」の二女として1954年に生まれ、幼い頃からピアノを習い、三味線、ベースなども弾きこなしたという。
中学時代に秘密裏に家を抜け出して、港区麻布台のイタリアンレストラン「キャンティ」に入り浸っていたという。そのころ、ザ・フィンガーズのベースで、後の株式会社CIAの創立者・シー・ユー・チャンにより「ユーミン」と呼ばれるようになり、それが後々の彼女の愛称となった。
▽なおこのレストラン「キャンティ」は国内外の文化人が集まるサロンとなっており、ここから後のYMOやソフトバレエを輩出したレコード会社、アルファレコードが誕生した。
1971年に17歳で作曲者としてデビューして以降、実家の関係から染色を志し、多摩美術大学に入ったが、アルファレコードの創設者・村井邦彦により、1972年にかまやつひろしのプロデュースしたシングル「返事はいらない」でデビュー。この時は実家の荒井呉服店が彼女の活動を応援すべく、京都・室町の呉服問屋にチケットを売ったりシングルを売るなど努力していたが、当初はわずか数百枚しか売れず、コンサートも人は入らなかったという
翌年の1973年、ファーストアルバムとなる「ひこうき雲」をリリースするや、あるラジオのパーソナリティに大絶賛され、ようやく有名になり始める。

ひこうき雲


実質的な彼女のデビュー曲。スタジオジブリの映画「風立ちぬ」の主題歌としても使われたので、ご存じの方も多いはず。

この曲は、荒井由実が小学校の頃の同級生で、筋ジストロフィーで高校の時に亡くなった男の子のためのレクイエムだった。
若くして亡くなった彼に強いショックを受けた彼女が、天国の彼に向けて歌った歌であるが、ゼロ戦の開発者であった堀越二郎と里見菜穂子(堀辰雄の小説からヒントを得た架空の人物)の悲恋の物語にシンクロしていた。

セトリ:ひこうき雲

続けて、同アルバム「ひこうき雲」にも収録され、後にシングルカットもされた「ベルベット・イースター」もお送りする。

セトリ:ベルベットイースター

▽その後「荒井由実」としても「あの日にかえりたい」「ルージュの伝言」「卒業写真」「中央フリーウェイ」「やさしさに包まれたなら」などのヒット曲を残すが、「バックバンド」のキャラメル・ママのキーボーディストで、アレンジャー(編曲者)、モータージャーナリストの松任谷正隆と大恋愛の末、1976年に結婚。当時は引退するつもりだったというが、専業主婦にはなりきれず、新しい戸籍の名前で活動を再開することを決めた。

松任谷由実の誕生である。

結果として、この結婚は彼女の創作において大きな、大きなプラスになったといえる。

以後、「恋人がサンタクロース」「守ってあげたい」「春よ、来い」「ダイヤモンドダストが消えぬまに」「サーフ天国、スキー天国」など、数多くのヒット曲を残すとともに、松田聖子の時にも触れたが、作曲者「呉田軽穂」としても多数のヒット曲を生産する。
また、バブル期には本物の象をステージに上げたり、サーカス仕立のコンサートを行ったり、ステージで噴水を噴き上げるなど、派手なパフォーマンスによるエンターテイメント性あふれるコンサートを行ったことでも知られる。

▽1994年のNHK連続テレビ「春よ、来い」の主題歌を担当。
その後、2011年に起きた東日本大震災の後、NHK「SONGS」と「春よ、来いプロジェクト」を展開、「(みんなの)春よ、来い」と題して計3回配信され、それによって得られた収益は全て被災地に寄付された。

▽そうした功績等もあってか、2013年春の叙勲では紫綬褒章を受章した。

で、ユーミンの昭和時代の曲でエモカラに入っているのは、その大半(というか全て?)荒井由実時代のもの。

セトリ:ルージュの伝言

▽ちなみに、彼女の実家の荒井呉服店は現在も健在である。
2年前の成人式をバックレ、何百人もの新成人が振袖を着ることができなかった「はれのひ事件」では、八王子会場で被害者のために無償できものの着付けを行い、何名かは成人式に出席することができた。
和装業界としては最悪の事件だったが、同業他社の有志による迅速な対応によりイメージダウンの被害は最小限に留まった。
建物の老朽化により、現在は改装中で、2021年に新店舗が開店する予定。

セトリ:卒業写真

補足:

2021年2月9日現在、エモカラで残っている松任谷由実さんの曲は、「春よ、来い」「真夏の夜の夢」「やさしさに包まれたなら」「ルージュの伝言」の4曲です。

てか、当時は「ベルベットイースター」があったんですよね…マイナーな曲とは言わんけど、なぜ…💦あと「風立ちぬ」のテーマ曲「ひこうき雲」が消えてるのも謎。

ちなみに、文中にも出ていた荒井呉服店ですが、ホームページによると2021年9月~10月頃にリニューアルオープンのようです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?