スナック昭和　第21回　飯島真理―味・おぼえています

第21回　飯島真理特集（2020年2月21日、ミラティブにて発信）

※注：この記事の内容についての解説は、「スナック昭和　はじめに」をご覧ください。

●「スナック昭和」のコンセプト説明

▽ミラティブ始めて、エモモを使ってVTuberの真似事やらかしながら配信してるけども、中身昭和のおっさんでしかない。なら開き直って、昭和のおっさんにしかでけん配信にしたろということで、エモカラで「昭和の曲」専門で、ほぼ毎晩1曲から数曲ずつ唄うとともに、その曲や歌手に関するエピソードも並行して解説するコンテンツ、スナック昭和。▽そんな昭和のオッサンにとって、体に堪える寒さ、皆様も体調には気を付けてほしい。▽環境が環境だけに、配信途中で途切れたり、毎晩とはいかん可能性あり、そこはご容赦を。

飯島真理―おぼえていますか？

▽1963年、茨城県土浦市の歯科医の娘として誕生。幼い頃はピアニストを目指しており、ドイツへ音楽留学するつもりだったが、恩師の助言でシンガーソングライターの道を目指す。日本で音楽の道を目指す者にとってはエリートコースとして知られる、国立音楽大学に入学。
　在学中、レコード会社に送ったデモテープが認められ、ビクターと契約。歌手デビューの前に経験を積む意味で、テレビアニメ「超時空要塞マクロス」のリン・ミンメイ役で声優としてデビュー。
このリン・ミンメイこそが、今日当たり前になっている
●ヴァーチャルアイドル
●アイドル声優
●メディアミックス
の祖である
とする説もある。
　本来はチョイ役になるはずだったが、歌手志望の飯島真理が声優である点と、キャラクターデザインの美樹本晴彦が当時松田聖子や中森明菜などのアイドルに熱中していたことから、アイドルキャラクター、ひいては作品世界の重要なカギを握るディーヴァとしての役を与えられたという。

▽ちなみに、「愛・おぼえていますか」は「マクロス」を象徴する曲として知られているが、テレビアニメ本編で使用された曲ではない。
劇場版「超時空要塞マクロス　愛・おぼえていますか」の主題歌として使われたものである。
テレビアニメでは「私の彼はパイロット」「やさしさSAYONARA」「愛は流れる」「マイ・ビューティフル・プレイス」などが使用された。

かくして、映画のヒットとともにザ・ベストテンなどの歌番組にも登場、アイドル的な大人気を博すことになる。

ただ、本人の意向として、シンガーソングライターでありたいと願っていたため、リン・ミンメイ役のイメージに縛られることに苦しんでいたという。
その他にも「スプーンおばさん」のオープニング「夢色スプーン」やエンディング「リンゴの森の子猫たち」などの曲も発表していたが、マクロス以降はアニメから意識的に離れ、呪縛から逃れるために渡米、現在に至るまでロサンゼルスを活動の拠点とする。

▽しかし、アメリカでの活動を続けていくうちに、現地のプロダクションが「超時空要塞マクロス」「超時空騎団サザンクロス」「機甲創世記モスピーダ」の権利を買い取ってをごっちゃにして一つの大河ドラマにしたてたアニメシリーズ「ロボテック」が大人気を博し、改めて自分自身が「凄い作品に参加していたんだ」と意識するようになり、1995年からはアニメ関連の仕事も復活するようになり、マクロス関連や、アニメ「ギャラクシーエンジェル」の主題歌「Eternal Love」なども手掛けている。
そして、2006年に発売された英語吹替版マクロスのＤＶＤで、日本原作のアニメ声優が海外版吹替で同一キャラクターを演じる、という史上初の快挙を成し遂げる。一時期彼女はリン・ミンメイの顔も見たくないくらい忌み嫌っていた時期もあったが、録音スタジオで「再会」したときには感慨に咽び泣き、「あなたの事は一生私が面倒を見るからね」と誓ったという。

▽現在はインディーズレーベルでの歌手活動や、女優としての活動をロサンゼルスを中心に行っているが、毎年一度は帰国して東京の白寿ホールでコンサートを行っている。
そして昨年のＮＨＫＢＳプレミアム「発表！全マクロス大投票」では、当初出演予定がなかったにもかかわらず、シークレットゲストとして登場、最後の「歌」部門一位「愛・おぼえていますか」を歌った。

セトリ：「愛・おぼえていますか」

どうでもいい話だが、今回のタイトル「味・おぼえています」というのは、映画放映当時ファミレスのすかいらーくチェーンとのタイアップでのＣＭのキャッチコピーである。

補足：

本文中にもあった、毎年恒例の白寿ホールでのコンサートは、やはり新型コロナウイルスの影響で延期になっているようですね。

ちなみに、飯島真理さんは現在も近況をアメーバブログで頻々とアップしておられるので、近況をお知りになりたい方は検索してみてはいかがでしょうか。