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ケとハレ

今、大阪から東京へと向かう新幹線の中。
ありあまる時間の中、どうしようかと考えていましたが、ここで一つ、開設してから全く書いてなかったノートを書こうかと。
スマートフォンからの文章なので改行とか読みにくさとかあるかもしれません。

ここで何を書くかですが、学園祭学園の新譜「ユートピアだより」について。
これから書く文章について、僕は音楽には詳しくないし、そもそも学園祭学園を知ったのがここ数年のにわかだし、そもそも検討違いもはなはだしい文章になるとは思うので、過分にご容赦はいただきたい。
あとビール飲みながらの文章だからそこら辺も…

まぁぶっちゃけすごい良いアルバムなんですよ、「ユートピアだより」。
知らない人はまずはググってください。
「学園祭学園 ユートピアだより」って。
お前がこの文章を読んでいる機械は何だ。それぐらいやりなさい。

さて、このアルバムについてどこが良いのかだ。
僕としては、普段着みたいなアルバムなのかな、って。
そしてその普段着を肯定してくれるアルバム。
曲についても、詞についても、普段の日常生活に流しておきたいアルバムなんですよね。

曲に関して、ロックのようなガンガンと高いテンションで拳を掲げてようなものでもないし、クラシックのように正座して聞くようなものでもない。
ただ日常生活、食事のときでも、洗濯のときでも、もしかしたらゴミ捨てのときでも、に流れているような。
気取ったオシャレな服を着るわけでもなければ、スーツや軍服のような戦いに向かう服でもないし、ドレスのようなめでたいときに着るもんでもない。
ただただ着ていて楽、着心地が良い、そんな感じ。

アルバムのリード曲であるM1.ユートピアをさがしてはサンバだし、かと思えばM8.ラブロマにはすっごいカッコいいブラスが入ったりそこそこ幅広い音楽が入ってますが、全体を通してアルバムを見ると、やっぱり日常の中に流れているような。

「仕事でバリバリ働いて、仕事終わりはジム行って、週末には友人とバーベキュー!」みたいなキラキラした生活とは縁遠い僕の日常に流れていてほしい曲。
そりゃあ晴れやかな舞台に憧れないといえば嘘になるし、世の中はそういったいわゆるリア充というか、「友情・努力・勝利」ではないがそんな感じの生活を求めている節がある。そしてそんな生活、そんな奴らクソくらえとも思ってる。

今、ただ何気なく日々を過ごして、学園祭学園や鷲崎健さんのラジオを聞いて、ただただ中身も何もないお喋りにゲラゲラ笑っている生活がちょうど心地よくて。

毎日がギラギラとしたような晴れやかな舞台から、そんな華やかな人々から切り離された僕たちだけど、それなりに、そんな者同士でもつながって今を頑張って生きている。
例えばM1.ユートピアをさがして、やM7.その名は未来、とかはそういった自分でも頑張ろうって思えるような。

M10.あすのイブ。学園祭学園という名前のバンドが歌詞に「学園祭」という言葉を使った力の入った曲。
最初は「あすのイブ」とは何ぞや、とずっと考えていた。クリスマスの話でもないし、とか考えて。
至った結論として「今日」という日常なんだろうな、って。
サビで「今日は最高のあすのイブ」「いつもの朝に巻き戻し夢から覚める」、大サビで「明日に控えた学園祭が訪れないように」という歌詞があったり、青木さんが繰り返しが続くなか曲の終わりだけ違う歌詞を入れたというようなことを言ってて。

今、何気なく過ごしている日々が、多少鬱屈した気持ちは抱えているが、それが、それでも愛しいものなのではないかと。
「学園祭」なんて最高に盛り上がる非日常は眩く輝かしいものではあるけどそんなものは一瞬で、大多数の時間は冴えない、くだらない、愚かなる日々なんだが、そんな日々がいつまでも続いて欲しいと、日常を肯定してくれる。

世の中、やれ「頑張れ」とか、「素敵な恋しよう」とか暑苦しいことを言ってくるけど、そんな輝かしいハレを推してくるのではなくて、くすんでいてもそんなケを愛してもいいじゃないかと。そんな自分でもいいじゃないかと。
そんなことを言ってくれてるような気がするアルバムでした。

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