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【第6話】シンデレラ、推し活をする


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エラ
「ちょっと、郵便局に寄ってもいい?」

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ウーヤ
「またか?」

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エラ
「だって……、ヘルマ様からのお返事が届いてるかもしれないでしょ!! あるいは新作の報せが届いてるかもしれない!」

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私の最優先は、愛すべきオペラ歌手のヘルマ様。
ということで、ウーに文句を言われたけれど気にせずに、郵便局に向かった。

現在、私たちが滞在している自由都市・クロノスには十二種類のエリアがある。
エリア毎にテーマカラーがあって、生活スタイルも文化も全然違う。
しかも、どのエリアもとんでもなく広くて移動するだけでも、一苦労。
私たち「レグルス」は、各エリアで服を売ってまわることにしたが、あまりの広さと文化の違いのため、服を作るのにも売るのにも一苦労。
ひとつのエリアで二週間、下手したら一ヶ月近く滞在することになった。
そしてエリアを移動するたびに、各郵便局に寄って、私書箱を借りるのがマイルール。
私書箱のチェックはできる限り毎日する。
どんなに文句を言われても、これだけは譲れない。
なぜなら、ヘルマ様の最新情報を漏らすわけにはいかないから。

今日こそ新情報があるかもしれないとルンルン気分で郵便局に向かうと……

エラ
「きゃああああああああああああ」

スイ
「ど、どうしたんですか! エラさん!」

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エラ
「ヘルマ様から……! お返事が、届いていたの!!」

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美しい薔薇の封蝋に、ほんのりと漂う薔薇の香り。
何度も、擦り切れるほど見てきたスタイルを見間違えるはずがない。
中の便箋を傷つけないように慎重にペーパーナイフを走らせる。
この瞬間が一番ドキドキする。
震える指先を滑らせ、便箋を取り出して――目を皿のようにして、熟読した。

エラ
「!!」

思いがけない言葉の数々に、思わず悲鳴を上げそうになった。


スイ
「ど、どうしたの? エラさん」

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エラ
「聞いて!! ヘルマ様が!! いつか!! 私たちの服を着てみたいって言ってるの」
「それに、まずは私がレグルスの服を着ている姿を見てみたいって……」

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スイ
「すごいじゃないですか!」

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ウーヤ
「お、公私混同女もたまにはいい仕事するな」

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エラ
「ついに、ついに……」

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歓喜のあまり言葉に詰まる。
しかし、ふと気がついた。

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エラ
「……ねぇ。そういえば私、レグルスの服って、持ってないよね」

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スイ
「え?」

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ルス
「……えっと」

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よくよく考えてみれば、散々レグルスの服を作ってきたにも関わらず、今着ている服も、レグルスで買ったものではない。

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エラ
「私の服がなかったら……ヘルマ様に見せれないじゃない」

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不満たっぷりにレグルスの面々を睨みつける。

スイ
「…………」

ルス
「…………」

すると、我先にと言わんばかりの早さで、ルスもスイもさっと目をそらした。

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ウーヤ
「いや……それは……」
「舞踏会のときに散々作って着ただろ、だからもういいんじゃないか?」

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残されたウーは、恨めしそうに二人を睨みつけてから、しどろもどろに言い訳めいたことを並べ立てる。

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エラ
「あれは、皆に売る試作品でしょ!?」

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「試作品じゃなくて、ちゃんとした、完成した、お洋服がほしいの」

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ルス
「うーん……そうですねぇ」

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ルスはすぐにペンと紙を出してデザインを考えようとしてくれた。
けれど……待てども待てども、いっこうにペンが進まない。

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エラ
「ルス?」

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まさか、私を見てもなんの創作意欲も湧いてこないとでも言うのだろうか。

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ルス
「どんな服が着たいですか?」

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エラ
「え?」

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ルス
「どうせ作るなら、着たい服を作りましょう」

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エラ
「当然、ヘルマ様に可愛いと思ってほしいし、舞台を観に行くドレスコードに外れた服は駄目よ。それから……」

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ルス
「条件はわかりました。ではデザインはどうですか?」

ルスに問われて、今度は私の思考がピタリと停止してしまった。
条件はたくさん浮かんでくるが、具体的なイメージはまったく浮かんでこない。
私の困惑に気がついたのか、ルスはいくつかのデザイン案を見せてくれる。
どれもこれも素敵だ。思わず見惚れてしまう。
でも、私が着たい服かと言われると、言葉に詰まってしまった。
痺れを切らしたウーが、ルスからペンを取り上げて一言。

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ウーヤ
「めんどくさい」

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私の必死の訴えを、あろうことかバッサリと切り捨てやがった。

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ウーヤ
「あのなぁ。そもそもこんなに忙しいのに、あんたの我儘に付き合ってる暇なんて――」

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エラ
「じゃあ染めない」

その言葉は反射的に口をついた。

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ルス
「へ?」

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ウーヤ
「は?」

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スイ
「え?」

我ながら大人げないと思う。我儘でしかないとわかっている。
けれど、普段から公私混同女だとバカにされているのだ。
そっちがそう言うなら、仕方ない。
思いっきり公私混同してやろうではないか。

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エラ
「私が染めなきゃ、色にうるさい自由都市の人たちを満足させる服なんて絶対作れないと思うけど……私、もう染めないから」

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ツンと唇を尖らせて、そっぽを向く。

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ウーヤ
「よし作ろう」

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ルス
「そうですね」
「やっぱり、自分たちが着るのが一番の宣伝になりますからね」

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私の本気を悟ったのか、あっさり手のひらを返して、すり寄ってくるウーの態度は気に入らないと言えば気に入らない。
だが、服を作る気になってくれたみたいなので、仕方なく目をつぶることにする。
こうして、今日は仕事を放り出して、私の服を作ることになった。

それから一時間後。
宿屋にて。

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エラ
「うーん」

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二時間後。

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エラ
「もうちょっと、ここがさぁ」

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三時間後。

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エラ
「違うかなぁ」

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ウーヤ
「だああああ!!!いい加減にしろッ!」

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何着目の試作品かわからなくなってきた頃、とうとうウーが我慢しきれず怒鳴り散らした。

ウーヤ
「さっきから曖昧なダメ出しばっかりして……」
「せめて何が気に入らないのかハッキリしてくれ!」

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エラ
「だって……なんか、こう……しっくりこないんだもん」

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ウーヤ
「だ~か~ら! 何が、しっくりこないのかを、言ってくれって話だろ」


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ルス
「まぁまぁ、落ち着いてください。ウー」

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顔を真っ赤にして怒るウーヤを、ルスが懸命になだめる。

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ウーヤ
「やっぱりヤメだ、ヤメ!」
「少なくとも、我儘女のイメージが固まるまではやるだけ無駄」
「まぁ、イメージができあがったところで、やる意味あるのか謎だけど」

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ルスの努力を無駄にしたくはないけれど、ウーが喧嘩を売ってくるのだから仕方ない。

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エラ
「意味はあるわよ!」

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ウーヤ
「へぇ、どんな?」

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エラ
「売れる服をつくるわ!!」
「私みたいに悩んでる子は私の周りにたくさんいるわ。その子達がほしいと思うような服を作れば喜んでもらえるし……売れるでしょう!」

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ウーヤ
「ほう、売れる服、なぁ?」

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エラ
「なによ……!」

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ウーヤ
「で、それって具体的にどんな服なんだ? 早く教えてくれよ」

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エラ
「そんなふうに急かされたら、出るアイデアも出なくなるわよ!」

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スイ
「……一旦、休憩しましょうか」

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スイが助け舟を出すなり、ウーとルスはそそくさと何処かへ行ってしまった。
ウーはともかく、ルスまでさっさと行ってしまうなんて。
正直、ショックだった。
私だって、もっとハッキリ、ズバッと、わかりやすくイメージを伝えたい。
でもそれができないから、デザイナーにお願いしているのだ。

俯いて落ち込んでいると、甘く香ばしい匂いが鼻腔をくすぐった。
スイが紅茶とお茶菓子を持ってきてくれたのだ。

スイ
「よかったらどうぞ」

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エラ
「ありがとう」

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スコーンを一口かじると、ほのかな甘味と優しい温もりが口いっぱいに広がる。
あわせて紅茶をすすれば、トゲトゲとした感情が一気に和らぐのを感じた。

エラ
「……美味しい」

スイ
「よかった。初めて焼いたから不安だったんです」

ふにゃりと、自信なさげに微笑むスイを見ていると、忘れかけていた申し訳なさが鎌首をもたげた。

スイ
「エラさん、私から見ると、どの服もすごく素敵だと思うんですけど……何がしっくりこないのかわかります?」

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エラ
「うーん。それが私にもわからないから困ってるんだよね」

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スイ
「そっかぁ……」

私の曖昧な態度に大して、スイは腹をたてることも、責めることも、急かすこともしなかった。
ただ、私の隣に座って、ゆったりと同じように紅茶を飲んで待ってくれた。

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エラ
「ルスが考えてくれた案は、デザインも素敵だし、私のお願いした機能も盛り込んでくれてる」
「でも……なんていうか」

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スイ
「うん」

スイと一緒にお茶を飲みながら、少しずつまとまらない自分の思いを口に出してみる。
スイは、静かに、相槌をうって私の言葉を待ってくれた。

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エラ
「ヘルマ様に会うときは、もっと思いっきり可愛くなりたいの」

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スイ
「……うん、わかる。推しだもんね」

時々スイは『オシ』という言葉を使う。
意味がよくわからないので聞いてみたら、心の底から応援している相手のことを『オシ』、応援することを『オシカツ』というらしい。


エラ
「スイにも、可愛くなりたいっていう気持ちわかるの?」

スイ
「わかるよ!」

いつも柔らかなスイには珍しく、力強い返事だった。
だから、つい私も言わなくていいことまで口に出してしまう。

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エラ
「じゃあ、なんでスイはどうしてそんなにお洋服や可愛いものが好きなのに自分を飾らないの?」

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スイ
「え……」

スイの表情を見てすぐに、やってしまったと後悔する。
けれど時既に遅し。
気まずい沈黙が流れるかと思ったそのとき。

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ルス
「見てください、これ! ありましたよ」

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息を切らせたルスが、部屋に駆け込んできた。
そうして彼が机に広げたのは、微妙に色合いが違う数々の青色の布だった。
その中で、とびきり深い青――紺色の布がやけに気になる。

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エラ
「あれ、もしかしてこれって……」

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ルス
「ヘルマ様の現在の舞台衣装に使われている色です。絵でイメージできないならと、探してきてみました」

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エラ
「……綺麗。ありがとう、ルス」

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紺色は藍の中でも、最も深い色。
ヘルマ様を輝かせる、思慮深くて、慎ましやかで、美しい色。
思わず見惚れてしまう。

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エラ
「でも……」

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ルス
「どうかしましたか?」

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エラ
「私には、この色は着こなせない気がするわ……」

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ルス
「ふむ……」

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エラ
「私が着たら、かっこいいというより、地味になってしまうというか……その」

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上手く説明できず、言葉に詰まる。

スイ
「自信がないってこと……でしょうか」

スイは俯いたまま、ぽつりぽつりと話し始めた。

スイ
「……私、昔、精一杯お洒落をしたときに、ブスが似合わない格好するなよって言われたことがあってそれ以来、お洒落をするのが、怖くなったんです」
「……可愛いって言われても、好きな格好したらいいよって言われても、どうしても踏み切れなくて」
「好きなものほど……怖くなるんです」

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ルス
「なるほど……」

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スイの言葉を聞いて、ようやく自分の中の説明のつかないモヤモヤの正体がわかった。
そうだ。私はヘルマ様が好きだからこそ、ヘルマ様に近づきたい。
けれど、近づいたら近づいたで恐れ多い気持ちにもなる。
相反する感情を抱えているからこそ、私はいつまでもデザインを決められずにいたんだ。

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エラ
「……あれ? でもこれって確か」

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感情の整理ができた途端、ハッとした。

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エラ
「ちょっと待ってて!!」

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私は急いで手荷物から、ソレを取り出し、スイに手渡した。

スイ
「これは……手紙?」

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エラ
「そう。これはね、初めて『オシ』のヘルマ様から貰った手紙。私が送った手紙へのお返事」

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スイ
「すごい! それは宝物ですね」

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エラ
「うん。そうなの」

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美しい薔薇の封蝋は欠けていて、もう薔薇の香りの気配も感じられなくなった、ボロの手紙。
何度も何度も読み返したせいで、擦り切れてもはや差出人の文字が滲んで読めなくなっている。
それでも、スイは本当に大切そうに繊細にその手紙を手にとってくれた。

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エラ
「貰えただけでも嬉しいのにね。それ以上に書いてあった言葉が……宝物になったの」
「読んでみてくれる?」

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スイは慎重に頷いて、丁寧に手紙を開き読み始めた。
彼女が読み進めるのを確認してから、私は精一杯明るく当時に自分を振り返った。

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エラ
「あのね、私、昔はお洒落なんて少しも興味がなかったの」
「違うな。スイと一緒で、怖くて出来なかった」
「だって、私は灰かぶりの染師。どれだけお洒落をしたところで、灰まみれの煤まみれだもの」

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スイ
「エラさん……」

手紙を読むのをやめて、スイは顔を上げる。
その表情は、私の痛みを私以上に感じ取ってくれたのだろうと思うほど、不安そうだった。
スイを安心させるように、微笑みかける。

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エラ
「そんな顔しないで」

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スイ
「でも……」

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エラ
「まぁ当時は私もすごく不安だった」
「そんな汚くて、可愛くない私が、ヘルマ様を応援したら、迷惑じゃないかなって」
「ヘルマ様を応援したいけれど、大好きなヘルマ様の邪魔になったらどうしようって」

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ますますスイの表情が曇る。
そんなスイを見て、昔の自分を見ているような気持ちになった。

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エラ
「だから勇気を出して、ファンレターに『ご迷惑じゃないでしょうか』って書いて尋ねてみたのよね」
「そうしたら返事がきた。それがその手紙」

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スイ
「……そう、だったんですね」

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エラ
「私、その手紙読んだら、吹っ切れちゃった」
「可愛くないとか、そんなのどうでもよくなっちゃった」

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エラ
「時々、気が付かないうちに……今回みたいに不安な私が出てきちゃうんだけどね。そのたびにこの手紙を読んで吹き飛ばすようにしてるの」

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本心からの言葉だった。
だから、強がりに聞こえていないと良いのだけれど。
本当の気持ちを伝えることの難しさを噛み締めながら、私はスイに笑いかけた。

スイ
「エラさんは可愛いです……私の、感想ですけど」

スイの笑顔は相変わらず、ふにゃんと緩くて、緊張しすぎて、不器用なものだ。
けれどその笑顔が彼女の素直さと、優しさを物語っている。

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エラ
「うん。ありがとう」
「スイも、可愛いわよ。私の感想だけど」

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そう言うと、少しだけスイの表情が和らいだ気がした。
気のせいかもしれないけれど、ほんのわずかな変化でも、彼女の中に生まれたらいいなと思わずにはいられない。
と思った次の瞬間。

スイ
「もっと、可愛くなりましょう!」

スイは、曇りのない、晴れ渡る青空のような笑顔を浮かべて、力いっぱい私の手を握った。

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エラ
「ええ。最高の服を作って、可愛くなって、ヘルマ様に褒めてもらって」

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エラ
「そしてもっとヘルマ様を輝かせる服を作る! それが私の夢だから」

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スイ
「はい!」

頷き合ったところで、スイの目の色が変わった。

スイ
「ルスさん、作ってくれますよね!」

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ルス
「……ええ、もちろん。任せてください」

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ルスも、今まで以上に自信いっぱいに頷いてくれた。

スイ
「じゃあさっそくですけど確認です! エラさんを輝かせる服は……動きやすくて、汚れにくくて、洗いやすいものがいいですよね」

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エラ
「うん、そうね」

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スイ
「でも、ただの作業着にしたら駄目です。推しに会いに行けるくらい、お上品で素敵なドレスじゃないと」

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エラ
「うんうん」

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スイはスルスルと思いついたアイデアを口に出していく。
自分のことには全然自信がないくせに、他人のことになると途端に頼りになる。

スイ
「そして、色は絶対に」

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エラ&スイ
「「紺色」」

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紺色は推しが身に纏う、推し色。
声を合わせて言ってから、カラカラと二人で笑い合う。
私たちが、ああでもないこうでもないと楽しげに語る傍らで、ルスがその言葉を拾ってデザインを描き起こしていく。
時々二人でルスの案を覗き込んで、さらに好き勝手を言った。

そうしているうちに、あんなに苦労したとは思えないほど、あっという間に私のドレスデザインが出来上がったのだった。

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ルス
「ではさっそく、仮縫いをしてきますね」

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スイ
「あ、私もお手伝いします!」

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エラ
「うん、お願い!」

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喜々として、スイとルスは部屋を飛び出していく。
あの調子ならば、実物はデザイン画よりさらに素敵な仕上がりになることだろう。
未来を想像するだけで、胸がいっぱいになる。

スイ
「あ、ごめんなさい! 大切なものを返すのを忘れてました!」

スイが慌てて戻ってきたかと思うと、綿毛でも摘んでいるかのように、そっと、私の手に手紙をのせてくれた。

スイ
「じゃ、待っててください! すぐ作りますから!」

今度こそ、スイは部屋を出ていく。
先程までの賑やかさが嘘のように、部屋はしんと静まり返った。
静寂の中で、私は何度目かわからないが、もう一度手紙を読み返した。

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それから間もなくして、私は完成したワンピースに袖を通す。
動きやすくて、軽くて、汚れにくくて、洗いやすくて――それでいて特別な、私だけの紺色のワンピース。

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スイ
「……エラ、どうかな?」

エラ
「早く、推しに会いたいッ!」

この服を着て、舞台を観に行くのが……彼に会いに行くのが楽しみで仕方がない。


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