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貧困が生み出した料理

こんにちは、SHOです。このチャンネルでは、「料理をもっと深く味わう」をテーマに、レシピ紹介だけでなく、僕自身が疑問に感じた事をベースとし、科学や歴史、経済など幅広い観点から”食”を考えていきます。

では今回のテーマにいきましょう。

【音声解説】と【文字起こし】の2種類、どちらでも好きな方を選んでお楽しみ下さい!

【音声解説】 ラジオ感覚でお楽しみください!

【文字起こし】  *喋る前に作った原稿です。

今回は炊き込みご飯とはよくよく考えたら「貧乏飯」だというお話をしようと思います。

Wikipediaによると、「ご飯を炊く際に、具を米と一緒に炊き込んで作る飯である。通常は炊飯時に塩、醤油、酒、出汁等で調味する。収穫の秋に、季節の食材を使って作ることが多い。」という風に書いています。まぁ言われなくても知ってるよって話ですよね。

豆を入れたり、鶏肉を入れたり、さつまいもも含まれたりします。小さい頃から家庭でもよく作られる料理で、馴染み深いと思います。

因みに小さいことですが、明確にその定義を踏まえると、お茶漬けとかチャーハンっていうのはこの炊き込みご飯には含まれないそうです。というのも米が既に炊き上がったものに何か加えて調理するかどうかっていうのが境界線らしいです。だから、韓国のビビンバともかもそっちに含まれると思います。

そして、話は戻って、先ほどご紹介したWikipediaで、「季節の食材を使って作ることが多い」というところがあったと思います。実際に、タケノコとか旬の素材を入れて味わったりして、季節を味わう、季節の象徴する料理として認識されているのは事実ですね。この風潮は日本では江戸時代頃からあったそうです。

しかし、それ以前は認識が違いました。例えば奈良時代、つまり8世紀ごろの日本では、炊き込みご飯というと米の収穫が十分ではなかった時代にコメを節約する為、具材と混ぜて作られ始めたそうです。つまり、食料不足だったり、不作だっと時に、ただのご飯に重が加わるし、米自体の消費も少なくて済む、そして何より簡単に出来るという点で、炊き込みご飯は生まれたわけです。

炊き込みご飯は日本料理ですが、海外に同じように似たなものは沢山ありますよね。簡単に出来るという意味で、パエリアもそうですスペイン語で「フラインパン」という意味らしいですが、これは日々料理をするのに疲れたお母さんを休ませるため、日曜にお父さんが簡単に作れる男飯として考えられているそうです。

これは簡単に出来ますし、カロリーも十分に取れます。スペインのパエリアもイタリアのリゾットやトルコや中東の料理として知られるピラフも具材と混ぜ一緒に炊く米料理。唯一日本の炊き込みご飯と違う点は、油脂を多めに含む、つまりコメをフライパンで油に絡ませるというところぐらいで、微妙な違いはあるものの、基本的な構造は同じです。

パエリアなんかは中世頃からアラブ人が稲作をもたらした時期と同時に作られる様になったらしいです。リゾットに関しても、アラブ人が乾燥パスタと一緒に米をもたらし、そこから生まれたと。下のシチリアからだんだん上に渡って、ローマ、ナポリと行ったんでしょうね。

そもそも米っていうのはトウモロコシや小麦と比べ穀物の中でもスタミナ源であるカロリーが多く含まれているし、生産効率も良いです。作るのに手間はかかるんですが、加工しなくて良い。しかも、長期保存が可能だから長時間長距離の運搬・貿易に適している。そういう米の持つ特質のおかげで、僕ら日本人にとって馴染み深い米っていうのは今や世界のどこの国に行っても大体は何らかの形で料理として食文化として存在してます。そのなかでも更に、炊き込みご飯というは、その米の持つエネルギー取得の効率の良さと料理における手軽さと、またその美味しさで長い歴史の中人類を支えてきた料理であるという事だったんですね。

でも、僕の単純な感想としては、「すごい貧乏飯だなぁー」って事です(笑)。調べてみて驚きました。そんな感覚で今まで食べてなかったですから、、笑

今日は以上です。いいねと思った方、応援したいと思った方は、是非是非チャンネル登録よろしくお願いします。このチャンネルでは、レシピに加え、以上のような知識や情報もお届けしています!!

ではまた!

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