見出し画像

お店の味を、アルミホイル1枚で。


強火で周りを焼き、アルミホイルで包むだけ。
特別な道具や技術は必要ありません。

👇 【音声解説】👇 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

👇【収録前の原稿】 / より詳細な内容を記載してます👇


こんにちは、SHOです。
このチャンネルでは、「料理をもっと深く味わう」をテーマに、
レシピ紹介だけでなく、僕自身が疑問に感じた事をベースとし、
科学や歴史、経済など幅広い観点から”食”を考えていきます。

「お肉をどうすれば美味しく焼けるか」をテーマとし、
前回は「下準備における塩の重要性」についてお話しましたが、
今回は「火入れ」についてお話ししていこうと思います。

その前に。。

「肉なんて焼いたら一緒だ」
「どう焼こうがそんなに変わらない」
「どう焼いても基本は美味しいし、それで良い」
「別に特別なことをしたり、手間をかけるぐらいなら、今のままでいいよ」
と思う方も多いかも知れないです。

でも、それほど手間を掛けずに少しでも美味しく作れるなら、
それに越したことはないと思います。
「この肉、いつもよりなんか美味い!」と思いたいし、
言われたいんじゃないでしょうか?

今から僕がお話するのは主に2つ。
肉の組織とはどうなっているのか
それを踏まえると、どう焼くのが正しいのか

基本的な事ですが
これをおさえてもらうだけで、確実に変化が起こると思います。
焼いた肉の”香ばしさ、ジューシーさ、歯ごたえ”が格段に良くなる。

勿論あくまで「焼くだけ」ですから、肉が全く別物になるわけじゃないです。
ですが、この微妙な違いが
食卓全体の雰囲気を大きく変えるんじゃないでしょうか
では、お話ししていきます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

① 肉の組織:タンパク質と肉汁の関係性
② 正しい肉の焼き方:低温調理

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

① 肉の組織:タンパク質と肉汁の関係性

この前お話したように、
肉の約50%は水分、35%が脂肪など、
そして、残る15%がタンパク質からなります。

肉を加熱していくと、このタンパク質が収縮していきます。
温度が上がるにつれて収縮が進み、肉は硬くなり、肉の持つ水分、即ち
おいしい肉汁が出ていってしまいます。

火を通さないと殺菌できない、でも通しすぎると固くなって美味しく焼けない。
かといって、途中で切って中を確かめるわけにはいかない。
このジレンマが肉の「火入れ」における最も厄介な事ですよね。

ではどうするか

『肉の中心温度を60〜65℃に保って加熱する』

ジューシーな肉汁を内に留めておきながらも、
ほど良い柔からさで出来あがる適正加熱温度が
ココだと言われています。

ではどうやって実現できるか?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

正しい肉の焼き方:低温調理

因みに家庭用コンロで弱火、中火、強火による到達温度がそれぞれ
140℃、170℃、200℃ほど。

つまり、何もせずに食材を鍋の上に置いておくだけだと、
温度がただ上がる一方で、肉を60℃に保ち続けるなんて不可能。
動画内では見せていませんが、時々超弱火に切り替えたり、フライパンを
火から離したり、様々な微調整をしながら焼いています。僕だって完璧に出来る訳ではありません。そもそも一般人の技術には限界があります。

ただ、今日は動画内では実践していない
”もっと確実でシンプルな加熱方法”をご紹介。
それはズバリ、

『低温調理』です。

具体的なやり方をお話しましょう。

画像1

強火で全ての面に火を入れてください。まず脂身部分
ここに旨味が詰まっていますし、長めに時間をとって焼く必要があります。
およそ1分半〜2分。

そのあとはそれぞれの残りの面を30秒から1分ほど焼く。
しっかり焼き目をつけてください。ここでは中心部分まで焼きませんが、
香ばしさを引き出すことを目的としています。

画像2

そして、ここでポイント!
レシピ動画でも「Check Point 2」としてやっていますが、、
指で触ってみてください。肉に程良いハリと弾力が感じらればOK。

そしたら、アルミホイルで包み、15分〜20分間放置。
(肉の厚みや大きさによって微妙に違うと思います)
これによって中心部まで余熱で火を通していきます。

画像3

そして、最後にもう一度!
指で触ってみてください。先ほどより”更に”ハリと弾力が感じられたら
出来上がりです!

手間は全然かかりません。
でも”香ばしさ、ジューシーさ、歯ごたえ”が格段に違います!

是非お試し下さい!!

いいねと思った方、応援したいと思った方は、
是非是非チャンネル登録よろしくお願いします。
このチャンネルでは、レシピに加え、
以上のような知識や情報もお届けしています!!

ではまた!

👉『SHO』 YouTube チャンネル 👈 

🔵 参考文献

1
パレ・ド・Z〜おいしさの未来〜#17_髙良康之(Restaurant L'affinage)
https://www.youtube.com/watch?v=6l8twY8qMJE

2
調理科学×肉の事典 (食材事典シリーズ)
https://www.amazon.co.jp/調理科学×肉の事典-食材事典シリーズ-朝日新聞出版/dp/4023332739

3
赤ワインにはステーキ!安いステーキ肉を高級肉並みに柔らかくする方法
https://wine-mellow.com/4450.html

4
牛肉をやわらかくするポイントは、お酒。そのメカニズムとは?
https://www.olive-hitomawashi.com/column/2017/09/post-448.html

5
小林幸司の世界:【鶏もも肉の美味しい焼き方!】身はプリプリでジューシー!皮はパリパリ!~イタリアンの鬼才・小林幸司シェフが鶏もも肉のソテーを詳しく解説しながら教えます~
https://www.youtube.com/watch?v=cof1b2gYy3Y

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?