ゲートルーラーミニGPでの問題点と公式への思い
0.はじめに
はじめに言っておきますが、この記事はアンチの記事でもなければ信者の記事でもありません
そういう視点の方は読むことをお勧めしませんので、ご了承ください。
この記事はゲートルーラーのいちプレーヤーである私が問題が起きたミニグランプリ新潟当日に、Twitterで呟いた感じたこと考えたこと、それを総括して公式サイドに伝えたい想いを吐き出すものです。
内容はチラ裏かも知れないけど、公式の人読んでくれたらなぁという記事です。
そしてまず初めに、この記事の結論=いちプレーヤーの私の想いを書かせてもらいます。
①参加するプレーヤーが(程度の差はあれ)納得できる仕組み
②開催する店舗向けの指針とそれに沿ったフォーマット
(③デッキメーカー的なサービスの提供)
この2点(+1)の整備を公式サイドにお願いしたい。ということです。
1.ゲートルーラーミニGPについて
まず、この記事の前提条件として、現在開催中のゲートルーラーミニGPについての私の認識を共有しておきます。
下記の公式HPのページにミニGPについての案内が書かれています。
このページには下記のような記載があります。
「ゲートルーラーは新弾の出る度に地方でもグランプリが開催されるTCG」として根付かせる事を目指しています。
〜「当イベントの目的」より抜粋〜
弊社「ゲートルーラー」をお取り扱い頂いていない店舗様からの、イベント開催のご要請にも、お応えいたします。
〜「★ゲートルーラーを平素お取り扱いではない店舗様でも開催可能」より抜粋〜
このことから、地方での新規プレイヤーと新規取り扱い店舗の開拓、定着がこのミニGPの主要な目的の一つであることは間違いないと思います。
さらに、池っち店長がTwitterで「このミニGPは競技とカジュアル双方に向けたイベントである」と明言しています。
つまり、上位賞があることでガチ志向プレーヤー向けの面もあり、ベストプレイヤー賞があることで、カジュアル層その他(初心者含む)向けの面もあるイベントだということです。
これから先はこのことを踏まえて読んでいただければとおもいます。
2.ゲートルーラーミニGP新潟での出来事
去る2021年3月7日(土)、新潟県内のある店舗にてゲートルーラーミニGPの初日が行われました。
参加人数は9人。
正直かなり行きたかったのですが、時節柄、新潟県内の方のみ開催となったので諦めていました。
が、地方での大会が実際どれくらいの盛り上がるのか気になっていたので、開催店舗さんのTwitterをフォローし、様子を探っていました。
そして、そこである事件が起こります。
開催店舗さんがツイートした、上位の方のデッキにレギュレーション違反が見つかりました。
その違反内容は、
①アプレンティスは構築に2軍までしか使えないにも関わらず、赤、桃、黒の三軍が使われていた。
②デッキコストは合計50以下のところ51(52?)になっていた。
というものです。
正直に言います。
わたしは初めに見たときは全く分かりませんでした。
問題となったデッキが掲載されたツイートに対して、こんなこと言ってるレベルです
はい、全く気づいてません。
ちなみに、そのあと指摘されている方がちらほら出てきてから気付きました。
正直この時はまだ楽観的に考えていました。
3.(勝手な)楽観的思考とその後の(勝手な)落胆
問題のデッキレシピを改めて見た時、わたしは率直にこう思いました。
あぁ、初心者の方が組んだんだな。
スターター+その日パックからでたレアカードからめて作ったんだな。
すでに問題のツイートは消されているので確認できませんが、そのデッキは、
赤桃のスターターデッキに千年桜やオーマイガー、ダイアクトー、アラミサキ、そして問題となるディスティニーソードと白骨姫などの、特にシナジーのないレアカードを1枚ずつ採用している
というものでした。
わたしも昨年末の発売日当日に同じようにスターター+ブースター1箱で桜やガシャ、ダイアクトーをピン刺ししたデッキで対戦していたので、より強く感じたのだと思います。
そして、参加者9名とそこまで多くないということもあり、わたしはこう考えていました。
さらに、
つまり、
参加者も多くないし、その場で初心者の方に楽しんでもらおうということで、レギュレーション違反はみんな承知の上で受け入れたんだろう。
そして、その根底には
公認ジャッジも(リモートでも)いるんだから、こんなあからさまな構築違反が見逃されることはないだろう。
構築に関するチェックは何かしらの対応しているはずだ。
という、公式への信頼と、そこから派生したある種の希望的観測を持っていました。
開催店舗さんから「レギュレーション違反により失格、順位繰上げ」の旨のツイートを見るまでは…
結果として、公式サイドに対しての(勝手に抱いていた)信頼や、ミニGPで暖かく初心者を迎え入れたんだろうという(主観だらけの)希望的観測は裏切られることになりました。
4.本当の問題点
ここで、誤解して欲しくないのは、
レギュレーション違反で出場していた参加者だけが悪い!
それを(デッキを広げて写真を撮ってまでいる)開催店舗が見つけられなかった、不正防止の対応をとっていなかったのが悪い!
という単純な話ではない、ということです。
最初の方に述べましたが、このミニGPの目的の1つは新規ユーザーと新規取り扱い店舗の開拓という面があることは明らかです。
それならば、その方達への配慮あってしかるべきだというのは当たり前の感覚ではないでしょうか。
また、競技志向のプレイヤー向けの側面もあるということなら、競技として競う以上ルール順守を最低限担保する仕組みづくりはしておかなければならなかったと思います。
この2点の配慮・準備不足が今回の悲劇を生む原因となった問題点であると考えています。
5.①プレイヤーが納得できる仕組みについて
すこしプレイヤー目線の話をします。
デッキコストや仕様軍のルーラーごとの構築ルールの違いは、ゲートルーラーの大きな特徴ととらえていますが、その分構築の時にコスト計算に苦労したプレイヤーも多いと思います。
私も初期の頃は電卓片手にカードを広げていましたし、計算ミスでコストオーバーの構築だったと後で気づくこともありました。
Twitterではエクセルの表を作ってみたり、マクロを組んで管理する人もいました。
そうしなければならないほど紙のカードを使ったデッキコスト制での構築は、ある意味で難しいものでした。
今回の問題に話を戻します。
問題となったデッキでは、3軍使用されていたことに加え、デッキコストオーバーの違反もありました。
ただ、このデッキコストオーバーの違反についてすぐに気付いた人はどれくらいいたでしょうか。
事実、発売日からアプレンティスをメインで遊んでいる私は気付かなかったですし、別の方の指摘がなければ気付かないままだったと思います。
もっと言えば、問題のデッキに侵略次元が入っていなかったとしたら、みなさんはコストオーバーの違反に気付けていたでしょうか。
難しいのではないでしょうか。
それくらいこのデッキコストのレギュレーション違反は発覚しづらいものなのです。
悪意のある言い方をすれば、もし相手がコスト55のデッキを組んでいたとしても、1本勝負のミニGPの対決で違反に気付くことは、ほぼ100%不可能でしょう。
今のままでは気付かれない程度の不正がまかり通るし、もしどちらも公正に試合を行ったとしても、例えば相手がガシャグラン連続ドライブ、CNT上振れしまくりとなって惨敗したときに「この人本当にコスト50に収まってるのか?」と疑ってしまいます。
それでは勝った方も負けた方も楽しめなくなってしまいます。
よく池っち店長はデッキカットの話で遊戯王のパンドラというキャラの話を引用しています。
まさにそれと同じ考え方で、双方勝っても負けても納得できる(相手が不正をしていないという当たり前のことが根底にある)試合ができる仕組み、不正を疑わずに純粋に戦える最低限の環境を作る必要があったと思います。
性善説で相手を信じるべき、手間を取らせるな、という意見もありますが、私は逆に「不正をしていないからこそ、お互いにそれを信じてもらうために、何らかの対策はするべきである」と考えます。
解決方法としては、他の方もおっしゃっていますが、最低限デッキリストの事前作成・提出。
厳密にするなら試合後のデッキの公開などでしょうか。
少なくともデッキリストの提出は、他TCGと比べて構築上の制約が多いこともあるため必須であると考えます。
さらに言えば、リスト提出をしていれば、今回のレギュレーション違反はそもそも起きなかったはずであり、そういった新規プレイヤーのミスの防止の面でも有効であると考えます。
6.②開催する店舗向けの指針とそれに沿ったフォーマット
次は開催して下さっている店舗様目線のお話です。
①の内容のとおり、デッキリストの提出等はゲートルーラーの公式大会では、必須にすべきものであるというのが私の考えですが、では具体的には大会当日の運営はどうすればいいのでしょうか。
おそらく新潟での様子を見るに、事前に特に何らかの対応をすることなく(おそらく公式サイドからの指示も特になく)当日の開催・運営がされたのだろうと推察されます。
つまり、「基本的に不正等の防止や対応は開催店舗にゆだねる」ということになっているのでです。
これは、何らかの対応を準備する物理的負担はもちろん、どこまですればいいのかの線引きをしなければならない心理的負担もかなり大きいと思います。
そして実際に今回のような違反が後に判明した場合、「なにもしてなかった運営(開催店舗)が悪い!」ということにもなりかねません。
加えて、嫌なことを言いますが、どれだけ対策しても不正を完璧に防ぐことはほぼ不可能です。
そうなると、「では開催店舗としてはどこまで厳格な対応をとらなければならないのか」という答えのない問題にさらされることになってしまいます。
事実、今後3地域での開催を予定しているまるこめクラブさんでは、独自に対応を考えてらっしゃいます。
後日まるこめクラブさんが発信された対応は非常に現実的だと思いますが、それだけの対応をしてもなお、万が一違反が発生してしまった場合、開催店舗である、まるこめクラブさんに責任を求める声は出てくるでしょう。
そうなっては新規開拓どころか、取り扱いを控える、大会はしないといった店舗が増えてしまう可能性もあります。
最初にも言いましたが、新規取り扱い店舗の開拓、定着がこのミニGPの主要な目的の一つであるはずです。
まるこめクラブさんはゲートルーラー専門店であり、ご本人もゲートルーラープレイヤーであるため、どういった点をどのように確認すれば不正防止に効果的か等の視点をお持ちですが、今までゲートルーラーを扱っていなかった店舗では、そういったノウハウの蓄積もない状態です。
そんな中で、上で述べたように開催店舗にかかる負担や責任が大きい現状は、ゲートルーラー公式側も望んでいない状況なのではないかと思います。
これに対する解決方法は単純です。
公式が、デッキリストの提出などをどこまで求めるか、大会の最中のチェック等はどうするか等の大会運営の指針及びそれに付随する提出用リストのフォーマット等を整備することです。
これにより、開催店舗は何をどこまですべきかが明確になり、安心してスムーズに運営ができますし、仮に問題が発生しても公式の運営指針通りにやっていれば、店舗への責任追及はなくなります。
ゲートルーラー公式陣は池っち店長含め、そういった店舗での大会に関するノウハウはほかの人と比べてもかなり多く持っているはずですし、もっとに言えば、店舗側の目線に立って何が必要かが分かっているはずだと思います。
なにも公式が100%の責任を負えとは言いませんが、新規取り扱い店舗も想定している中では、少しでも開催店舗の負担を減らす仕組みは必要ではないのかなと思います。
7.③デッキメーカー的なサービスの提供
これはおまけ的な話ですが、①の項でも言った通り、紙のカードでデッキコスト制の構築をするのはものすごく手間がかかります。
今は有志の方が運営されている「ゲトラボ」のおかげでその敷居がかなり低くなりました。
というか、ゲトラボさんがなければこんなに構築にハマってなかったと思います。
このサイトでは、デッキコスト計はもちろんCNTの合計枚数なども表示してくれ、そのページを見ただけでデッキ構築及びその構築に不備がないかわかります。
これ公式で作ってよ!
他の有名TCGでは最近こういったサイト上でのデッキメーカーのサービスが増えています。
ゲートルーラーもデッキコスト制という特徴を押し出すのであれば、作るべきだと強く感じています。
(というか1弾発売時に作るべきだった)
おそらくこれがあればリリース初期にもっと盛り上がりの勢いがあっただろうし、評価もされたと思います。
そして、これがあれば①で言っていたデッキリスト提出の手間がかなり減るはずです。
今回の問題があって、今後ミニGPを開催予定の店舗では(非公式のサイトである)ゲトラボを活用しようという動きもあるほどです。
もともとアプレンティスはTCG初心者でも戦えるルーラーであるのはずなので、その初心者がとっつきやすいよう、構築上の手間を激減してくれるデッキメーカーのサービスは急務だと思います。
というか、今回みたいに始めたばかりのプレイヤーが
やったー!勝ったー!
↓
計算ミスでコストオーバーしてました。失格です。
って誰も得してないですよね。
そんなことになったらせっかく始めてくれたその人はやめちゃうんじゃないかと思います。
そんな悲劇を生まないためにも是非、デッキメーカーのサービスをよろしくお願いします。
8.おわりに
今回の問題はある側面では起きてよかったと思っています。
以前から、大会ではデッキリスト等はどう対応するのかという声はありましたし、事実私もこ
の問題が起きる以前にもそう思っていました。
なので、今回その問題が顕在化して話題になったことはが、むしろプラスに働いてほしいと思っています。
違反してしまった方GJです。めげずにこれからもゲートルーラー続けてください!
という考えが、また私の楽観的希望的思考だった、ということにならないようにゲートルーラー公式には何らかの対応をお願いすることにして、本記事を締めさせていただきます。
チラ裏のお気持ち表明長文記事をお読みいただき、ありがとうございました。
最後に、
ツイートの記事内掲載を快く了解してくださった、シロクマさん、まるこめクラブさんに最大級の謝辞を。