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ぽっぺのひとりごと(52)大富豪が遺した近代建築  旧秋田商会ビル

旧英国領事館のティールームで優雅なひとときを過ごし、初夏の英国式ガーデンを楽しんだ後、道路を隔てて斜め前の旧秋田商会ビルを訪れました。
中へ入るのは初めてで、わくわくしました。

右手の塔のある建物が秋田商会 左は南部町郵便局で現役の局舎では日本最古の建物

秋田商会は1905(明治38)年4月に、秋田寅之介氏(1875~1953)によって創立された商社です。木材取引や海運業などでアジア各地にも進出した、下関を代表する企業でした。

詩人金子みすゞはこの近くに住んでいました

旧秋田商会ビルは1915(大正4)年に建設された西日本最初の鉄筋コンクリート建築で、地上3階、地下1階の和洋折衷のユニークな建造物です。
屋上には日本庭園と日本家屋があります。現存する屋上庭園の中では最古のものだそうです。残念ながら、屋上へは上がれません。見学可能なのは1階から3階までです。(無料)

屋上庭園(歩道橋より撮影)

1階の事務所は純洋風。長いカウンターに、当時の人々は大変驚いたと伝えられています。

入ってすぐ左手の窓辺

米国製の大時計は109年たった今でも正確に時を刻んでいます。文字盤も針も昔のままです。

では、1階をひと回りしましょうか。

計量器
ガスストーブ
テーブルゲーム
旧秋田商会ビル油絵
下関ゆかりの有名人
金庫
旅行鞄と蓄音機 前列右は炭で沸かすポット 左の球体は手動式洗濯機
石鹸を削って粉にして使っていたとのこと
蓄音機
壇ノ浦古戦場跡に設置してある源義経(左)と平知盛像の原型
1階の奥は金子みすゞ(1903~1930)メモリアルルーム
金子みすゞを撮影したカメラ

2階へ上がってみましょう。
大時計の下に階段があります。
2階と3階は純和風の書院造り。住居として、また大広間は宴会場として使われていました。

源平合戦の甲冑
衝立
秋田寅之介翁
書院造り
廊下に黒板が

閉館のアナウンスが流れてきました。1階へ下りましょう。

大時計にさようならを言って港へ向かいます。

下関はフグで有名。 ご当地では「フク」と言います。
1枚の写真に収めると「福」がくる紅白灯台
連絡船が唐戸港に入ってきました
カッコイイ看板を見つけました
「がんりう号」に乗船
初めて2階デッキへ。誰も居ませんでした。
スピードも波の強さも1階席の2倍に感じました。揺れて揺れてベンチから落っこちそうに
なり、スリルと爽快感で「きゃあきゃあ」叫んでしまいました。
関門橋  全長1068m 1973(昭和48)年開通
門司港に戻ってきたら、アジフライの自販機を見つけました。
さようなら、門司港駅。また来ます。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます❤❤
今日の豆知識は有形文化財「世界平和パゴダ」です。

第二次世界大戦の戦没者の慰霊のため、またミャンマー(当時はビルマ)との親善と世界平和を祈念して、1958(昭和33)年に、門司の和布刈公園に建てられたミャンマー式寺院です。

あっ、更にオマケがあります。
下関銘菓「巌流焼」です。1930年代から90年以上愛されている、でっかい白あんのドラ焼きです。黒餡は2002年に登場しました。故に、「おそいぞ武蔵」と名付けられました。


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