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些細なケンカから成長を感じた日

今日は3歳児クラスへ出張。

この時期の子ども達は、お友達と仲良く遊びたいし、自分の主張も突き通したい。そのため、遊び1つでもちょっとしたケンカが多いように感じます。キャハキャハと楽しそうに遊んでいたかと思えば、大きな声で言い合い、、ケンカは日常茶飯事です。そんな日常の些細な出来事の中で、子どもの成長を感じ、感動したお話をしようかなと思います。

近くに座り、ブロックで遊んでいたAちゃんとBくん。遊んでいる途中で、Bくんが使っていたブロックをAちゃんが何も言わずに取ってしまいました。
Bくんから「返して!」と言われても、Aちゃんは聞く耳を持たず知らんぷり。遠くから様子を見ていた私も、見かねて話を聞きに行きました。

AちゃんとBくんお互いの話を聞き、詳しい状況を把握。

Bくんは、遊んでいたらいきなりAちゃんにブロックを持っていかれて、嫌な気持ちになったとのこと。
Aちゃんは、どうしてもBくんの使っていたブロックが使いたかった様子。『かして』も言わずに黙って持っていってしまった。お友達から勝手にブロックを取ることは悪いことだと理解はしていた。話を聞いていく中で、Aちゃんは正直に教えてくれました。

でも、『ごめんね』が言えない。

頭ではわかっていても、意地っ張りな心が邪魔をしてなかなか言えない時もあります。分かっているけれど、素直になれない。心の中で葛藤しているのが手に取るように分かります。素直になるまでに時間がかかり、話を始めてからだいぶ時間が経っていました。

そんな時、他の所で遊んでいた子がBくんに「一緒に遊ぼう!」と誘ってきました。私は「今BくんはAちゃんとお話し中だから、少し待っててね」と声を掛けようとしました。でも、その前にBくんが


「ちょっと待っててね。
 今、僕Aちゃんとお話しなきゃいけないから」


と自分からその子に言っていたんです。以前のBくんなら、誘われたら話が途中でも遊びに行っていたと思う。ですが今日は、Aちゃんとの事を解決しなきゃいけないと理解して、自分からお友達に話をしていたんです。

私が言わなくてもこの事をそのままにしちゃいけないって分かったの?!
これってすごい成長じゃない??と、思わずBくんを見てウルウル。
「そうだよね、そうなんだよ〜」と、暑苦しい感じでBくんの頭を撫で回してしまいました。Bくんタジタジ。笑

当たり前で、本当に小さな事なのかもしれないけれど、私はその言葉を見逃さずにはいられませんでした。Bくんがそう言ってくれたことに感動。

時間をかければAちゃんも心から『ごめんね』が言えるの。Bくんのおかげで、Aちゃんはしっかり謝ることができました。Aちゃんも素直に謝ることができて偉かったよ。その後は、AちゃんとBくんと途中で遊びに誘ってきた子とみんなで仲良く遊んでいました。よかった〜☺️

まず、ケンカが起きた時は、保育士が間に入ってお互いの話を聴き、子ども同士では伝わりきらない気持ちを代弁して伝えてあげる。または、気持ちを伝え合える環境を作ってあげる。そうやって一つひとつ解決していくうちに、自分の気持ちを言葉にして言えるようになって、相手の気持ちも分かるようになってくる。たくさんのケンカを経験していくうちに少しずつ成長していきます。

時間に余裕があるからこそ、できることでもある。正直、忙しい毎日の中で小さなケンカは絶えないし、仲立ちが疎かになってしまう事もなくはない。でも今回の出来事を通して、やっぱりここは丁寧に関わるべきところだよなあと反省もしました。まだまだだなあ。改めて気づかせてくれてありがとうね。

こういう少しの成長に気付けるのも、保育士の魅力の一つだなと感じました。

また明日も頑張ろう!

おしまいっ!

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