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"先輩"のはなし


私は職場に苦手な先輩がいた。

一緒のクラスを受け持った事があって
プライベートで関わる事も多かったけど
苦手意識がずっとあった。

思った事をはっきりいうタイプの人で
間違いを指摘してもらえる事はありがたかったけど
言い方に少しトゲがあるように感じてた。
だから怖いと思っていた部分もある。

とにかく先輩に怒られたくない一心で
ビクビクしながら毎日必死に過ごしていた。


そんなある日、先輩からピアノを褒めてもらった。
『前よりすごく上手になったよね。
 努力の結果だね、練習頑張ってたもんね!』
その日は他の先生からも褒めてもらったけど、
不思議な事にその先輩から褒めてもらえるのが
1番嬉しかった。

よく考えてみたら先輩は
後輩の事をすごくよく見てくれている。
だからミスに対して的確な指摘ができるし
うまくいってたら必ず褒めてくれる。

私の頑張りも見逃さず
ちゃんと見ていてくれた事が嬉しかった。
もっと頑張ろうって思えた。

それをきっかけに先輩への苦手さが減った。
厳しい指導の奥にある想いに
気付くことができたからだと思う。

今では1番頼りにしている先輩。
もう苦手に感じることはない。

嫌いだからキツく当たってるとかではなく、
言葉の奥で何を想っているかに気付けるかどうかで
言葉の受け取り方や感じ方も変わるのかなと思った。

そこに気付けた時、また一つ成長できるのかなと。


今では後輩指導もする様になった私。

先輩の怖さを後輩には感じてほしくなくて、
言葉を濁しすぎてしまって肝心な伝えたいことが
思ったように伝わらない時がある。

私の性格上、厳しく指導するって出来なくて
時にはハッキリ言う事も必要なのかな?って
思った時もあったけど、
後輩には先輩の圧でビクビクしながら
仕事をしてほしくはなくて、、

言い方1つで受け取り方も変わるだろうし、
今までの話と矛盾してしまうかもしれないけど
厳しくする事だけが指導の方法ではない事も知ってる。笑


上手い伝え方を覚えて
私は私なりに、後輩にとって
学びの多い先輩でいれたらいいな。



まだまだ先輩初心者👼



おしまい

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