村木風海さんの何が悪いのか

有名じゃないですか、村木風海さん(以下、村木さん)。
世間では詐欺やら何やら叩かれていますが、果たして本当に木村さんは悪いことをしたのでしょうか?

結論から言うと、村木さんは悪くないです。


なぜか? それは彼が立ち上げたCRRAのホームページにあります。
ホームページによると、ひやっしーの主目的は「オフィス等の人々が密集する室内のCO2の固定」です。
ひやっしーの主目的に「地球上のCO2の削減」なんて一言も書いてないです。
あくまで「全人類が無から現れたひやっしーを持てばCO2濃度が80%減るから環境問題は解決するよね」「内部液体の再利用に火力発電使っちゃ本末転倒だからソーラーパネル使おうね」「こういうのを使うことでみんなの意識を変えていこうね」って書いているだけなんですよ。言っちゃえば展望と願望ですよこれ。そんなの間に受ける奴がいる? 文系なのに文脈も読み取れないか?
じゃあなんでオフィス内のCO2を減らすのか?
事務所衛生基準規則という法令があります。
これは所謂オフィスなどのビルに関する法律で、CO2濃度は1000ppm以内にするため換気するよう努めなければならないと定められています。そのために建物には換気設備が設けられているわけです。

いやいや、換気設備で満たされてるじゃん笑 基準満たしてなかったら違反じゃん笑

あくまで、机上論でね。
建物を建てる時、この基準を満たすよう機器の性能を決めるのですが、その際に「その部屋の想定人数」を基準にするんですよ。これは一人当たりの想定占有面積というもので決まります。例えばギチギチに詰めれば10人入る部屋があったとしても「計算上は5人が使用する部屋」なんですよ。やけにギチギチの会議室があったり、逆にやけに広い会議室あったりしませんか?いくら計算しても、実際に運用する会社がそれを決めちゃうので計算ってぶっちゃけ無駄なんですよ。
それに機械も劣化します。また、換気フィルターのメンテナンス直前だとどうしても風量が足りなくなります。

いやいや、そんなの建物使う上で気にしないし、普段からCO2濃度なんて測定しなくない?

してたじゃないですか。コロナパンデミックの時に。CO2濃度計買って、1000ppm以上になったら窓開けましょうみたいなの、やってたじゃないですか。
アレでわかったでしょ?1000ppmって室内に人がどれだけいるかで変わるし、簡単に超えるんですよ。

いや、CO2濃度だけを純粋に下げても法令を満たしてないんですよ。なぜならコレは室内の空調機器に対する法令だし、それこそウイルスの蔓延を防ぐために設定されたものだし。

ただ、見えちゃったじゃないですか。建物内でいとも簡単に1000ppm超えちゃうところが。

つまるところ、コロナによって可視化された「室内のCO2濃度」にCRRAはビジネスチャンスを見出し、そして万人に受け入れられるように環境問題に絡めた。そういうわけです。
村木風海さんが東大にAO入試で入ったとか、卒論受け取ってもらえなくて卒業出来なかったのは関係ないんです。だってこれはビジネスだから。ホリエモンだって東大中退してるでしょ?
あくまでもビジネスで、それに引っかかる方が悪い。だから村木さんは悪くないんです。引っかかった、気づけなかった俺らが悪いし、引っかかった山梨県が悪い。山梨県は議会の教育リテラシーを高めた方がいいと思いますよ。あ、政府もこれ採択してるし無理か笑

では誰が悪いのか?


村木さんの裏にいる大人に決まってるでしょ。彼はそのまま過ごしてたら分相応の大学行って普通のエンジニアになっていたと思いますよ。
え?東大に入らないのかって?それは本人次第ですね。

異能vationというプログラムで目をつけられたんじゃないですかね。簡単に言えば突飛な発想を実現させるための支援プログラムです。中でも破壊的な挑戦部門という項目があり、プログラムの支援のもと研究することができます。ここを卒業すると「異能β」という称号が与えられます。
めちゃくちゃ面白い研究ばかりされてます。下記にリンク置いておきますね。

落合陽一さんもこのプロジェクトを卒業しており、この頃からデジタルアートをされています。いや、優秀なプロジェクトですよ。
ちなみに、20年前世間を震撼させた「たいがー・りー」も卒業してます。

ま、村木さんの名前はここにはないんですけどね。
もしかしてこっち?

これは論文と審査で協賛企業に採択されるプロジェクトです。コレつまり、ビジネスチャンスを売るプロジェクトなんですよね。
ここにも名前はないし、おそらくノミネートだけですね。
ここで目をつけられたんだと思います。

何故我々は村木風海さんに違和感を覚えるのか

先ずは認識のズレだろう。
我々は彼を科学者として見ているが、本人はおそらく自分のことをビジネスマンとしか考えてないですよ。
科学者が「環境意識を植え付けるために室内のCO2除去する装置作りました! 媒体の再利用には除去した以上のCO2が出ます! 制作や再利用の過程でどの程度CO2が増えるか計算できてません!」って言ってたら馬鹿じゃないですか。だって我々が求めているのってCO2を減らす装置や仕組みであって、増やすものを求めているわけじゃないし。
でもコレがビジネスマンだったら? 別に言ってても良くない? なんか言ってら、くらいの反応で終わるでしょ。昔テレビで「消費電力を抑えるために冷房温度を高く設定しましょう!」みたいなキャンペーン流してたじゃないですか。テレビつけてる方が消費電力高いのに。でも、大した問題にはならなかったでしょ?だってテレビ業者ってビジネスマンだし。
たまに変なグラフがテレビで流れるじゃないですか。でもそれって笑い者になるだけじゃない?だってテレビはビジネスでやってるから。そこにエビデンスとか関係ないし。
世間では小保方扱いされてるけどアレとは全く別ですよ。アレは自己顕示欲が膨らんだ異常者。こっちはビジネスやってるだけ。叩かれてもノーダメですよ。だってビジネスだし。お金もらえればそれでいいし。
子供向けの本だって別に書いたっていい。表現の自由だから。世の中にはよく分からん疑似科学本や社会学の本で溢れているしね。その本の内容を精査するのが大人として、親としての責任でしょ。村木さんや子供は悪くないよ。

加えてもう一つ。国や自治体がコレを推し進めちゃったことですね。まんまとビジネスに乗せられて、CO2が増える装置を世界に発信してる。馬鹿が過ぎるだろ。そりゃ化石賞も貰うよ。学術会議って何してんの? こういうのを却下するためのシステムじゃないの? 大丈夫?
まあ、多分大丈夫じゃないですね。日本学術会議のホームページ見て貰えば分かるんですけど、第一部(いわゆる文系)のページでは理念なんかが長々垂れ流されてるんですけど、第二部(生命工学)第三部(理工学)は名前と会議結果乗ってるだけなんですよ。内容もそう。予算とかのことしか話してない。
多分理系の人達は片手間でこの委員会に参加してる。そりゃそうでしょ、自分らは委員会役員である前に学者だから。自分の研究が忙しいよ。

以上、彼に対する所見です。これ以上村木さんを詐欺師扱いしないように。

以下は私の思いです。別に読まなくていいです。

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