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灼熱地獄からのGreat Escape

昨年のSONIC MANIAから早一年。noteの更新も一年ぶり…。
SUMMER SONIC 2023へ行ってきた。初日のみ。
記録として簡単に参加に至るまでの流れと当日の想いを綴っておく。

個人的にはコロナ前ぶりどころではなく、相当久しぶりにフェスに足を運んだ昨年のソニマニの楽しさが大きく、今年もなにかしらのフェスには行ってみたい、とぼんやり考えていた。
とはいえ、いつものことながら特別見たいアーティストがいなければ参加を決断できない。
コロナ前から、そんな気持ちで決めきれずに「行かない」という選択を続けることが多かった。

今年はヘッドライナーにBLURの出演が発表がされると、即座に行こうと決めることができた。
それほどに、BLURというバンドは大きな存在である。
しかしその後、他に見たいアーティストの追加が続かず、そのまま時は流れ最終発表でもこれといって強く惹かれるアクトはなかった。
それでもBLURは見たい。BLURだけでもいいという気持ちで当日がやってくるのを待っていた数週間前のこと。
私はまんまとNewJeansに夢中になってしまうのであった。
NewJeansとBLUR、この二組がいるならもう十分すぎるほど楽しめる、そう確信した矢先、発表されたタイムテーブルに私は絶望する。

NewJeans 12:00
BLUR 19:30

この間、なにをすればいいのだ!
星野源やWet Legも見たいと思っていたのにBLURと若干被る。
BLURは早めにいい位置をキープしておきたいからちょっとだけ見ることもできない…。
しかしまあ、Corneliusがいるし、HONNEもセカオワも見てみたい。
Two Door Cinema Clubも昔少しだけハマっていたし。
退屈することはないだろうという軽い気持ちで迎えた当日。
そこは灼熱地獄であった。

早速一杯の酒を体内に注入し、マリンステージへ即移動。
トップバッターのSUMMIT All Starsを見ながら気分を上げつつ、NewJeansの出番を待つ。
少しずつアリーナ前方へと進みながら、ペットボトルの水が減り始めていることに気づくが、NewJeansが終わるまでは大丈夫だろう。そんな甘い考えでいた。

いよいよ始まったNewJeansのステージはそれはそれは尊く、美しく、素晴らしく、感想を書き始めたらとんでもない文字数になること間違いなしなので一旦止めておく。
前半のバンドセットでのパフォーマンスが終わる頃、ペットボトルの水が尽き、あまりの暑さに身の危険を感じたので一度この場から引くことに。
水を購入しすぐにマリンステージに戻るにも、とてつもない人により、これ以上前に行くことはもうできなくなっていた。
かつ、自分の体力がみるみる減り始めていることにも気づき、後半のパフォーマンスは音だけを楽しむことにし、なくなくステージを後にした。

誤算である。
SUMMER SONICというフェスはこんなにしんどいのか、と。
NewJeansのライブ後、木陰で休むもそれから一時間ほど動き出せず、困り果てていた。
冷たいものしか喉を通らない。あんなにフードを楽しみにしていたのに!
この容赦ない日差しから脱出するために、幕張メッセに逃げ込む。
シャトルバスに乗り込み(これも行列地獄)、バス内にて数分エアコンを浴びて体力が若干回復。
が、幕張メッセは幕張メッセで、人の多さからの圧迫感で、なかなか気が休まるものではなかった。ソニマニの時より遥かに窮屈に感じた。

その後すぐにまたマリンステージに戻り、Two Door Cinema Clubを見たり、
なんとか軽めの食事を取ったり、
こがけんの渾身のネタを偶然拝むことができたりと、少しずつフェスを楽しみ始める。
しかし体力はなかなか戻らない。
BLURがないなら帰りたい、そんな気持ちで顔面を真っ赤にしながら、再び幕張メッセに戻る。
Corneliusを聴きながら、後方で座り込んで休憩。
だいぶ体が動きやすくなる。
HONNEを見ていたらBLURまで身が持たない、そう感じたのでHONNEを諦めて再々度マリンステージに引き返す。
アイスクリームなどで体を冷やしていると、徐々に日が沈みはじめ、風が気持ちよく吹き始める。
BLURはスタンド席でのんびり座って見よう…と思ったが、スタンドの良い位置はすでに人がいっぱい。
困った。
…とその時!
みるみる体力が戻っている感覚がするではないか。
これは前の方で見よう!とすぐさまアリーナへ降り、良さげな位置を確保。

そこからはもう至高の連続であった。
BLURのステージの素晴らしさは言うまでもない。
こんなに楽しいライブがあるのかと、当初の目的であったBLURのステージを全力で楽しむことができた。
『Parklife』の大盛り上がりと、あの美しい『Tender』の光景は一生忘れることはないだろう。

余韻に浸りながら、帰路につく。

帰宅後の疲労感は過去一だったかもしれない。
シャワーを浴びてベッドに横になると、秒で眠りについていた。

初めてのSUMMER SONIC。
地獄へと顔を覗かせるNewJeansという天使の姿、
そこから突き落とされた奈落の底からなんとか這いつくばって、BLURという神を拝むことができた。
来年は参加を考えてしまうくらいに過酷であったが、夕方くらいから行くのも全然アリかもしれない。


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