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奇声ユーセイミー / オーバナンモン

text by オーバナンモン
posted on 2021.3.7


昨日見た通勤路でのワンシーンのお話を書きます。
道路に面したマンション1階の窓から赤ちゃんを抱いたママさんが外を見ています。その先にはパパさんと2歳くらいの男の子が歩いています。おそらくコンビニへ散歩して帰ってきたのでしょう。男の子が窓のママさんと赤ちゃんに気付いて「きぃやあぁぁ!あっはっはー!!」と大喜びで奇声を上げて飛び跳ねていました。
この男の子は弟(妹かも)のことが大好きなんでしょう。でもいつも寝ているかおっぱい飲んでいるかくらいの姿しか見たことがないのに突然ママさんに抱かれてではあるけれど自分のことを出迎えてくれたことが嬉しかったんでしょう。大声で身体全部を使ってそれを表現していました。
私の文章力が足りないのでこの光景を上手く伝えられてないかもしれないですが、それはそれは素敵なワンシーンでした。

大人になるにつれ感情を表に出すことをコントロール出来るようになるのだけれど、それは言い方を変えれば奇声を上げて飛び跳ねたくなる素敵な衝動にグっとリミッターをかけて自分を封じ込めてしまっているってことかもしれないと思いました。
ちょっと話は逸れますが韓国の映画などを観ていると、韓国人はすぐに我を通そうとして口論します。葬式では大声を上げて泣き崩れます。これは日本人が礼儀正しく人に迷惑かけないような美学、文化があるのでちょっと違和感を感じてしまうのでしょうが、昨日見た男の子の姿を見て感情の赴くままに表現する韓国式もアリなんじゃないかと思いました。少なくともそういう表現方法に寛容になるべきなんじゃないかと思います。もちろん日本がダメとかそういう話ではありません。
腹が立ったけど我慢した。泣きたいけど我慢した。大喜びしたいけど我慢した。そうやって我慢し続けて人に迷惑かけない人生を送ることってどうなんでしょうか。怒るのはあんまりとしても泣いたり笑ったりは思うがままにしてもよいのでは。そしてたまには奇声を上げて飛び跳ねてみるのもよいのではと思いました。きぃやぁぁ!! 




オーバナンモン_profile
屁理屈とウクレレと時々ギターと歌と愛。 最近は一人で弾き語りや作曲依頼を受けています。 

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