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奄美大島ひとり旅

なぜ、奄美か!!

 毎年実現しているひとり旅。今年はコロナの影響もありようやく実現しました。感染者率の高い沖縄を避け、関西からLCCで気軽に行ける場所を検討したとき、ふと思いついたのが奄美大島
 鹿児島の離島は初めてですが、温暖な気候と南国特有のフレンドリーなおもてなしを期待して京都から飛び立ちました。
 関西国際空港からpeachで約2時間、安いチケットだと片道5千円代で行けるお得感。10月の平均気温24度。半袖で過ごせるかと思いきや空港に降り立つと雨上がりで風も強く、気温22℃。関西と変わらない肌寒さを感じました。
 

奄美大島

 奄美大島は奄美大島、徳之島、喜界島、与論島からなる奄美群島の中で人口面積とも最大の島です。鹿児島県と沖縄本島の中間に位置し、面積が日本で5位の島。
 島を縦断するのに車で約2時間程度かかるため、奄美空港周辺にはたくさんのレンタカーショップがありました。今回の旅行では空港近くにあるクロウサギレンタカーを4日間借りて観光することに。

3500円✖️4日=14,000円(クロウサギレンタカー1日3,500円)

 

 南の離島を巡る旅はあえて予定を立てず、往復のチケっトと拠点となる宿だけ確保し、あとは現地で情報収集。その日の朝に思いつて行動を変更することも!!

             

奄美写真

ゲストハウス奄美ロングビーチ


 今回の旅行で拠点とした宿は「ゲストハウス奄美ロングビーチ」!!
 大島半島の最北端に位置し、素泊まり3,500円。道路を挟んで目の前に綺麗なビーチが広がる宿。2階の部屋に宿泊しましたが、東向きの窓からは綺麗な朝日が望め、波音がBGMのように心地よく聞こえてきます。
 1階の共用のリビングでは、毎晩のように宴会が行われていました。
 初日の宴会では、奄美大島特産の黒糖焼酎で乾杯したあと盛り上がり、ゲストハウスの娘さん、その女性友達の案内でハブ取りに!!


 ハブは夜行性で日没から22時前後と早朝の時間帯に出没します。獲物を狙って道路にもよく出没するため、ハブ取り棒保管ケースを車に積んで出発。車をゆっくり走らせながら道路上のハブを見つけるというものでした。残念ながらハブは見つからなかったですが、その代わりにダムの頂上へ行って星空観察。綺麗な星空を観察できるのも離島の楽しみの一つです。
              
 星空観察のアイテムとして欠かせないのがこれ
                     
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奄美の野生生物たち


 奄美の野生生物といえばアマミノクロウサギとハブ。有名な話として、ハブ退治のためにマングースを38匹放したところ、ハブよりもクロウサギを襲うため絶滅の危機にさらされていたようです。近年、マングースの駆除が成功し、クロウサギの個体数も増えています。

 一方、ハブは危険な生物として今も住民の方から警戒されています。勉強がてら奄美観光ハブセンターへ!

ハブの生態

  
ハブの習性は以下の通りです。
 18℃前後で出てくる
 冬眠はしない
 5〜6月梅雨入り時期が最も盛んに活動
 4月が交尾期 オスは4本のペニスとメスは2穴
 平均8個の卵を産卵し41日で孵化
 孵化したての赤ちゃんハブでも、ハツカネズミ20匹を殺傷する毒を兼ね備えてる。
 ハブが苦手なものは直射日光。日中は直射日光が当たらない草木等に潜んでいて、日没とともに獲物を求め活発に活動します。

ハブ死傷者


 現在、奄美大島では1匹3、000円でハブを引き取ってもらえます。1匹5,000円だった時代は、ハブ取りで家を建てた人もいるそうです。  
 ハブの模様は1匹1匹違うらしく、奄美大島名産の大島紬のもととなったと言われています。

ハブの群れ

 ハブは奄美群島の有人島では奄美大島、諸島、加計呂麻島、徳之島、与路島に生息しています。ハブがいるため、島の人々はむやみに野山に入ることがなく豊かな自然を守ってきたとして、森の神様とも呼ばれてきました。

ハブに噛まれたら

 

 朝日を見るため、明け方の道路を走行していると、悲しい光景が!!

 道路に横たわっているリュウキュウコノハズク😢

リュウキュウコノハズク

 おそらく、走行中の車に激突したものだと思います。奄美大島ではこのように車の被害に遭う野生生物が後をたたないようで、道路のいたるところにクロウサギ注意の看板が見られました。


加計呂麻島

 3日目はふっと思いったたように加計呂麻島に!!
 奄美大島の南端にある古仁屋港からフェリーで20分、片道310円。
 面積も大きく、起伏が激しい島なので、電動自転車、原付バイクよりも車で観光するほうがいいです。今回は生間港近くのレンタカー屋さんで車を借りました。
 次の日は朝8時のフェリーで本島に帰るため、ガソリン代と車の鍵を封筒に入れ、開店前のレンターカー屋のポストに投函して清算。離島ならではのシステムですね。
(レンタカー1日3,000円,ガソリン代=20円✖️走行距離)

f52ed9_0319b75075d741e9b3147b5d7c00f9c9のコピー

 

加計呂麻島には数々の戦争遺産が残っています。


 安脚場戦跡公園、震洋隊基地跡などの戦争遺産を見学した後は西阿牟集落へ、奄美の宿泊者から情報を得て行くことを決めました。ここはアーティストのchazさんが滞在していたことから話題になった場所。chazさんのイラストが入った看板など、chazさんとコラボしてまちづくりをした集落ですね。お食事処もっかではいまでもchazさんの個展が開かれています。


もっか

 

 コロナの影響もあり、集落によっては閉鎖的な所もあるようですが、西阿室の人達はそんな感じはしなかったです。後から宿の主人に聞くと、住民93人(うち I ターン者13人)と都会から移り住んできた人が多い集落だからかも知れません。 docomoだと通信環境も良くテレワークも可能だと言っていました。


 お世話になった宿は南龍さん、予約もせず飛び込みで「本日泊まれますか❓」と尋ねたところ快く引き受けてくれました。


 関西出身で釣り好きのオーナーさんと人懐こい2匹の猫がもてなしてくれます。大物釣りのポイントが近くにたくさんあるらしく、体験フィッシングから船を貸し切っての本格的な釣りまで、さまざまな釣りのプランがあります。素泊まり3,000円の綺麗な宿ですが、宿泊客の釣果によっては豪華な魚料理がテーブルに並ぶことも。集落の住民も近くに魚を買う商店がないことから、宿泊客が釣って来た魚を配ることもあるそうです。ジギング釣りではカンパチ狙いで来くる人が多いですが、ハタ類などの高級魚も釣れるそうです。

 今回は宿泊者が釣ってきたアザハタを寿司や皮の湯引き、かまの塩焼き、天ぷらなどに料理してもらい振る舞っていただきました。
 晩ご飯のことを考えてなかった私には、本当にありがたかったです。 

スジハタ料理

 
 離れには古民家風の宿もあり、夏場のピークシーズンは3週間先でも予約が埋まってるそうです。集落の東端にある展望台からは集落全体が見渡せ、雲がなければ絶好の夕陽が見えます。

展望台からの夕陽


 
 堤防近くではウミガメが頻繁に見れますし、集落を流れている小川を覗くと、餌付けをしている川うなぎが岩場から姿をあらわします。

 朝は主人が入れてくれたコーヒーをご馳走になって宿を後にしました。関西出身の主人は乗りが良く、女性客が来るとテンションがあがるみたいです。
  

黒糖焼酎

 4日目は、奄美大島名物の鶏飯を食べた後、黒糖焼酎の工場見学に!!奄美大島には黒糖焼酎の蔵元が10ケ所あり、蔵によっては随時工場見学も受け入れています。コロナの関係で中止している蔵もあるようですが、私が入った奄美大島酒造は1日3回、見学を実施しています。焼酎の試飲もできるそうで、予約をすると案内係の人が説明してくれます。

 焼酎の原料として砂糖を使用することは,スピツ類のラム酒に分類されるため認められないようですが、黒糖焼酎づくりに米麹を使用すれば、奄美群島のみで例外的に黒糖焼酎の生産が許されています。



泡盛酒造


奄美大島酒造の工程  
① 米洗・蒸米(種麹散布)

    ↓

② 麹・水・酵母「もろみ完成」(一次仕込み)

    ↓ 

 ③一次もろみ・半麹(二次仕込み)

    ↓

 ④ もろみに黒糖個体を溶かし込む(三次次仕込み)

    ↓ 
         
⑥蒸留 

    ↓ 

 ⑦貯蔵 

最初の①米洗いから約3週間で焼酎へ
奄美大島酒造では⑦貯蔵期間は2年〜7年、熟成期間が長いほどよりまろやかなお酒になる。 

⑥ 蒸留最初はアルコール度数70度の原酒が、10度ぐらいで止める。混ぜ合わせて40度の原酒にして貯蔵する。40度の原酒に水を加えてアルコール度数を調整し出荷する。

 奄美大島酒造では、100%の奄美大島産黒砂糖を使用しています。

 ゲストハウスで教わった飲み方は、黒糖焼酎のロックに花良治みかん(喜界島産)の皮を入れて飲むと、柑橘類の香りがほんのり広がって美味しかったです。ただ、黒糖焼酎は口当たりがまろやかで飲みやすいので注意が必要!!