年末にツイートが微々バズりした話

2023年が始まって早くも10日が経過しようとしている。修士論文の準備に追われる大学院生の私ではあるが、未だに正月ボケが抜けきらずに自堕落な日々を積み上げている。

この冬休みはかなりゆっくり過ごすことができた。30日から5日まで実家に帰省し、家族とのんびりとした年末年始を送った。昨年はどうしても就活のことが頭から離れ切らずに落ち着かない年末年始で、一昨年はコロナ全盛で帰省どころではなかった気がする。実家では犬と触れ合ったり近所の神社に二年参りに行ったりとコロナ禍前のような過ごし方をした。

そして12月29日にはCOUNTDOWN JAPAN 22/23に参加した。CDJに参加するのは実に3年ぶりであった。コロナ対策等でステージ数等を減らしての開催ではあったが、大学1年から3年連続で通っていたフェスに久しぶりに参加できたのは凄く嬉しいことだった。29日の出演アーティストはかなり私の趣味にあっていたのでかなり充実したフェスとなった。

さて表題にある「微々バズり」のことであるが、このCDJで観た、とあるアクトに関するちょっとした感想をツイートしたところ、自分史上もっとも「いいね」とリツイートを頂くことができてびっくりしたという話で、ここからが本記事の本題である。私のTwitterアカウント@poolsideciderは現在フォロワー17人で、アイドルやお笑いを中心にひたすら自己満足的なツイートを垂れ流しているものである。なので平均するとだいたい0いいねなのだが、年末の当該ツイートはなんと50近いリツイートと500を超えるいいねがついた。そのツイートがこちら。

そう、ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「アンジュルム」のステージを観た感想を投稿したところ、ファンの方々が多くのいいねをつけて下さったのだ。

ツイート本文にもある通り、アンジュルムさんに関しては曲もほとんど知らず(「悔しいわ」という曲だけ予習した)、当然ライブパフォーマンスを生で観るのは初めてのことだった。少し前までの私であったら、彼女らのようなアイドルグループが邦ロックのフェスに出ていてもスルーしていたのだが、今回はいくつか理由があってステージを観てみようと思った。

いちばんの理由としては、私が普段応援している≠MEのメンバー、櫻井ももさんがアンジュルムさんのことを絶賛していたからである。ももきゅんはハロプロのアイドルについてブログやSHOWROOMでよく話していて、特にアンジュルムが好き、パフォーマンスが素晴らしい、こないだもライブに行った、という話を耳にしていた。あのももきゅんがこれほど絶賛しているなんて、どれほどのものか観てやろう、といった気持ちでGalaxy stageへ向かった。また、ラヴィット!で爪痕を残していた上國料さんや竹内さんを生で観てみたい、というミーハーな気持ちも少し持ち合わせていた。

集まった客層は普段フェスでみる層とはかなり違って見えた。上手側、中~後方に陣取ったのだが、周囲にはペンライトを持ったファンが数多く見られた。ロックフェスでペンライトを振るという光景は初めてだったが、アイドルにとってはアウェーな現場ながらここまでの集客力があるのか、という点でまず驚いた。

およそ35分間のパフォーマンス。ツイート本文にも書いたが、真っ先に感じたことはパフォーマンスが「強い」ということであった。
圧巻だった。6曲か7曲くらいMCほぼ無し。当然のごとく生歌なのだが、全メンバー上手い(というか明らかに音を外すメンバーがいない+全員声量がちゃんとしてる)。ダンスもフォーメーションがかなり複雑そうなのをぬるぬるとこなし、揃えるべきところできっちりと揃えてくる。そして客の煽りも上手い。自分らのオタクはもちろん、私のような初見の客でも乗れるようなクラップやジャンプがどの曲にも仕込まれていた(きちんと外向けのセットリストを組んできたのかもしれない)。
正直、ここまで全部が完璧にみえるパフォーマンスをやられるとは思っていなかった。なので「頭を抱えた」のである。こんなに歌もダンスも高水準なことやってのけるグループがあるのか。ハロプロのファンの人は特にパフォーマンスに自信を持っている、という勝手なイメージを抱えていたが、間違いなく相当レベル高いことをやってるなと感じた。ももきゅんも絶賛するわけだ、と腑に落ちた。

このステージを観て、私はアイドルというものがより好きになった。もちろんこれをきっかけにハロプロにも興味を持ち、曲もいろいろ聞いてみたいと感じたが、グループごとに特色がいろいろでやりたいことや目指すところが違う、というのが素敵だと思った。私は普段イコノイジョイを応援していて、昔はWACKのアイドルも追っていたりしたが、どのグループも魅力のベクトルが全く違うところが面白いんだ、と改めて感じさせられた。今回のアンジュルムのパフォーマンスは間違いなく素晴らしいものではあったが、だからといって他のグループのパフォーマンスが良くないといったことを主張したいのではない。グループ間での良さの比較というものはできないし、しても意味がないと改めて気付いた。
そしてアイドルオタクという生き物はどの界隈でもやはり面白くてかわいらしいなと思った。なんせあれだけの中身のないツイートに500以上もいいねをつけてしまうのである。それだけ外現場で新規の人に推しが褒められるというのは嬉しいことなのだ。これだけの熱量を持ったオタクがたくさんいるというのも素晴らしいことだと思う。私もSNSの運用をもう少し頑張ろうと感じた。

数多くのアイドルグループの中で、飛びぬけて人気になる、天下を狙うというのはとても難しいことだと思う。スポーツのように明確な基準の中で平等に競い合う大会がある訳ではない。お笑いのように無名でも一発逆転ができる賞レースがある訳でもない。売れるためにはひたすら地道にファンを増やして頑張るしかないというのが日本のアイドルの現状のように見える。「ネクストブレイク」と呼ばれるアイドルが数多くいる中で、互いに良い影響を与えながら高め合うことができれば、いつか天下をひっくり返すことができるのではないか…。そんなことを夢見ながら2023年もアイドルオタクを楽しんでいこうと感じた年末年始であった。


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