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しばらく会っていない友達にLINEしてみませんか。

「また今度がないこともある」ということはもちろん知っていたが、本当の意味で理解したのはごく最近だった。


20代のうちはあまり地元の友達とは会ってなかった。というのも、29歳まで長らく住んでいた札幌から地元までが、同じ道内にもかかわらず遠すぎるのだ。

その距離330km、高速道路も途中までしか建設されておらず、どんなに急いでも車で4、5時間はかかる。冬は6時間かけてもたどり着かないことも多々ある。線路も延びてはいるものの同じく4時間はかかる。

さらに、仲良い人ほど照れ臭い感情を抱いておざなりな扱いをしてしまいがちな悪い癖が物理的な距離とあいまって、学生時代を共に過ごした地元の友達とは高校を卒業して実家を出て以来、まったく会っていなかった。

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この歳になると訃報や悪い話が時々聞こえてくる。

東京で社畜生活を送っていたときに、僕の会社の近くで同じように社畜生活を送っていた小学校から大学まで一緒だった友達が、自宅で脳出血で亡くなった。

お互い命を削って働いて、仕事自体は楽しいのでいくらでも会社にいてしまい、だけど時々仕事との折り合いがうまく付かずに苦しくなったときに、どちらからともなく連絡を取り合って隙間を見つけ飲みに出かけていた。
訃報が耳に入る1ヶ月前にも、居酒屋でビール片手にお互いの将来について熱く話していた。

「過労死する前にお互いフリーランスになって、旅しながら働いて、長い将来楽しんでいこうぜ」と交わした約束は、今後二度と果たされることはない。

亡くなる1週間前にもその友達から「そろそろ飲もー🍺」というお誘いがあって、「仕事が忙しいから、また今度」と断った自分を責めて恨んで泣いた。

体調が悪いと言って仕事を休んだ夜に倒れ、その後1週間後に会社の上司が駆けつけて発見されたらしい。1週間も亡くなったまま誰にも見つけてもらえず独りでいたことを想うと無性に泣けた。

亡くなった原因ははっきりと分からないままだけど、少なくとも夢半ばで散ってしまった友達を想うと表現しようのない感情に襲われて辛くて泣いた。


その後すぐ、僕は会社を辞めた。

友達の分まで、とまで背負い込むのはお門違いだと思うので、自分は自分のために自由に楽しく生きようと誓った。

仲の良い友達や大事な人には、いっぱいいっぱい時間を割きたいと強く思った。「また今度」という言葉に後悔をなるべく乗せないように生きていきたいから。

みなさんも、しばらく会っていない仲の良い友達を誘って会って欲しい。そして、今の仕事は本当に自分がやりたい仕事なのか、修行と称して無駄な時間を過ごしていないか、よく考え直して欲しい。

人は、いつか死ぬから。そのいつかは明日かもしれないから。今日から自分の人生を生きよう。

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本当に本当に、励みになります。 ありがとうございます!!!