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【ビットコインで損してる人】これは知っとけ‼︎シナリオその①

2021/6/8にエルサルバドルはビットコインを世界で初めて法定通貨にする法律を成立させました。

この記事ではビットコインは法定通貨化されるのか?

これについての情報と見解を解説していきたいと思います。

結論から言うとかなり非現実的です。
資産というよりは投機用の金融商品の形相は変わらないでしょう。

ビットコイン法 -主軸は4つ-

まずは「ビットコイン法」について
20201/9/7に発効予定で概要は以下の通り。

・ビットコイン建てで価格表示してもよい
・ビットコインで納税も可能
・ビットコインの値上がり益は非課税
・ビットコインでの取引も会計上はドル建て記録が可能 
etc...


なぜ法定通貨にする必要があるのか?

この解説をする上でエルサルバドルという国の状態を理解する必要がある。

🇸🇻エルサルバドル
人口 約650万人
一人当たりGDP 約44万円 (日本の1/10)
面積 21,040km2(四国よりちょっと広い程度)
法定通貨 米ドル
大統領 ブケレ大統領

※2000年にインフレが収まらないため、自国通貨を廃止してドルを法定通貨にしている。

日本と比べてもかなり小さい国でGDPも10分の1程度です。

そして法定通貨化する最大の原因は現在の
金融システムにあります。

なんと
15歳以上で銀行口座を持っている人
30%しかいないのです。

これには10年以上続いた内戦と政府統治能力が背景にあります。

start 内戦
→政府の統治能力低下
→犯罪増加
→民間企業が狙われる
→定収入の良質雇用が低下
定収入がないため銀行に門前払い

これが銀行口座を持っている人が少ない理由です。

そして、
金融システムが一部の人にしか機能していないということになります。

なので、
ビットコインを法定通貨にすることで

雇用が創出して、全ての人に金融サービスを行き渡らせることを目的にしているのです。

余談※
今までエルサルバドルは、雇用力が不足した同国から出稼ぎで米国を目指すという動きがありました。

そして米国からの仕送り依存がGDPの20%に上るまでになっています。

この仕送りにかかる手数料約5ドル発生します。これは典型的な送金額の10%です。

法定通貨化が難しい2つの理由

結論からいうと、
法定通貨化が進むのはかなり困難です。
理由大きく分けて2つあります。

❶法定通貨の3代機能

1ヶ月で40%も値下がりするなど価格が乱高下するのがビットコインである。

そのため、法定通貨に必要な3代機能は果たせていない。

■必要な3代機能

❶モノ、サービスの価値表示の尺度
❷代金の支払い
❸価値の保存

❷法定化1番のネックは-世界銀行・IMF・中銀-

上記機関の共通点は既存の金融システムの頂点に立っているということ。

●ポイント

賛成派→CABEI(中米経済統合銀行)
 エルサルバドルのための技術顧問団を結成すると表明。

気乗りしない派→IMF(国際通貨基金)と世界銀行
世界銀行はエルサルバドルから技術支援を要請を断っている。

中銀は、国家による貨幣発行の独占している。ビットコインの法定化はいわば、これに挑戦する行為である。

もし法定化となれば、
中銀は信用創造を手段として経済を管理し国庫に資金を提供できなくなるだけでなく、幹部は高給の仕事を失うことになる。

このためビットコインの法定通貨化には反対を示す一方で、中銀自ら開発した暗号資産は使いたい模様。

そして、すでにデジタル通貨化は進んでいるためビットコインが法定通貨に入り込む余地はかなり縮小していくと思う。

・中国→デジタル人民元化はほぼ完成
・ECB→デジタルユーロを検討中
・カンボジア→「バコン」の運用を開始
・シンガポール→デジタル通貨の提案を公募
・世界中央銀行65行→86%がCBDC計画

※ リテール型CBDCとは?
スマートフォンなどの個人端末を通じて、従来の通貨と同様に、買い物などの日常的な決済に使えるデジタル形式の通貨のこと。

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