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まいっちんぐマンガ道~希望への扉~

えびはら武司先生の「藤子スタジオアシスタント日記~まいっちんぐマンガ道~」を原作とした舞台を昨日拝見した。

藤子不二雄先生、石森章太郎先生、つのだじろう先生、鈴木伸一先生、
そして赤塚不二夫先生らが旗揚げされたスタジオゼロを舞台に、藤子不二雄先生の元に弟子入り志願されたえびはら先生の目線で時代を築いていったクリエイターの姿を描いた作品だが、主に藤子F先生を軸にオバケのQ太郎のヒットから学年誌への広がり、TVアニメ化によるブーム化から少年ギャグマンガの第一人者となり多忙を極める藤子F先生と読者の指向、出版社やTV局の意向に苦悩しながらも前向きに受け入れ名作を生みだしていくエピソードは子供の頃にオバQ、パーマンそしておそ松くんや怪物くんに熱中していた自分にはブラウン管の向こう側を覗き見させていただいているような気分だった。
武田知大さん、佐々井隆文さんも藤子不二雄先生にかなり寄せて演じられているのでそんな思いは一層強く感じられた。
出版社、TV局と作家さんの関係というのは全く知らない世界ではないのである意味リアルに感じられる。
特にオバQのエピソードで登場された"編集長"はビジュアル、雰囲気ともにこんな感じの編集長、いるいる…という感じでキャスティングの妙も楽しい。
メインはあくまでもえびはら先生を演じる亀吉さんなのだけれど、最近見かけることも稀になった高い熱量のマンガ愛を全身全声で演じられる。
そしてこれまで凛としたカッコイイ強い女性を演じてこられた鳳恵弥さんが狂言回しとして猫のピートを演じる。
スピーディーな展開、コミカルな動きを全力で演じられる姿は新境地を開かれたように感じた。

閉塞感に押しつぶされそうな今だからこそ、子供の頃に日が暮れるまで走り回っていた頃を懐かしく思い出させてくれる本作には大感謝ではある。

https://theater-green.com/20210210-2/

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