#入国
シドニー国際空港でのLost Luggege問題を解決し、その後に入国手続きというものが待っていた。
この入国手続きでは、バックパックの中身を一つ一つ確認された。
しかも・・着替えのパンツまで!滞在中にお世話になった人に渡そうと思って持って来ていたお箸を見つけて、空港係員は『Oh! Good Looking!』と満面の笑顔だった。
『Are you Japanese?』と聞かれた。
多分、日本のことを少しは知ってた人なのかもしれない。お箸を褒められたことは、なんとなく嬉しかった。
その後も荷物チェックは淡々と続いていく。
日本から持ってきて、おやつに食べようと思っていたビーフ・ジャーキーを見て『肉!ダメ!』と日本語でキツく注意され没収されてしまった。トホホ!
ようやく全ての荷物チェックも終わり、シドニーから最終目的地のメルボルンへ向かう飛行機に乗るために”アンセット航空”のカウンターへ向かう。ここでも同じように搭乗手続きを済ませた。ここまでくると、係員の言っていることもなんとなくわかる気がして搭乗手続きもスムーズに通過できた。
余談だけど、アンセット航空は2001年にすでに倒産してしまったようだ。ちょっぴり残念!
大きな荷物を預けて、全ての手続きを終えるとホッとしてお腹が空いてきた。
ターミナル内にカフェを見つけて、ドーナツとホット・コーヒーを注文する。『A cup of coffee and two pieces of doughnut.』正しいのか!?どうか!?も分からないが、どんどん英語を使っていった。
とにかく英語に慣れなければ!カタコトでも相手と意思疎通ができたときの喜びは格別だ。『臆せずじゃんじゃん英語を使うべし!』そう自分に言い聞かせる。
アンセット航空の乗り場はシドニー国際空港ターミナルからは、だいぶ離れた所にあるらしくシャトルバスに乗り込んで移動した。滑走路内を見渡すと、高い建物などの障害物がなく、とにかくだだっ広いので、誰もいない海の中で一人ポツンと波待ちしているような気分だった。
『ここで野球やったらボール拾いに行くの大変だろうなぁ・・』どうでもいいことを頭に浮かべながらバスは確実に乗り場へと近ずいていく。
そして、さっきまで乗っていた国際線よりは、だいぶ小さくコンパクトな機内に乗り込み、約1時間30分後のフライトで、ついに最終目的地メルボルン国際空港へ到着した。
早速、空港からバイト仲間に電話して『メルボルンについたよ!現地の友達とは連絡取れた?』って聞いたが『まだ、連絡取れないので、2日間ほど時間ちょうだい!』って返事だった。
じゃあ!とにかく泊まる場所だよな!今晩の泊まる場所探しから始めることになった。そもそも行き当たりばったりな旅なので、こうなることは少しは予想していた。せっかくオーストラリアに来たんだから、起こることすべてを前向きに考えよう!
気づけば日本を離れて丸一日が過ぎていた。
今日から2ヶ月間オーストラリアでの生活が始まる。
不安がないと言ったら正直ウソになるが、まだまだ、見るもの耳にする音や言葉が初めてなものばかりなので、全てが新鮮に写っていた。
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