#サイパン ウォータースライダーとオークリーサングラス‼️
ビーチに戻ってからも、いま見てきた熱帯魚の話しは尽きなかったオレたちだった。昼食を食べてから向かった先は、ホテルに併設されているウォーターパーク『ウェーブジャングル』だった。
ウェーブジャングルには、波のプール、流れるプール、4本のウォータースライダー、キッズプールがある為、大人から子供まで幅広い年齢層の人たちで賑わっていた。
子供たちで賑わっている中に混じって遊ぶのは、ちょっと気恥ずかしかったが…重力にまかせて下へ下へと滑り落ちていく感覚はとにかく楽しかった。大人でも童心に帰って楽しめるのがウォータースライダーの魅力だろう!
水の勢いで流されているだけの “流れるプール” も楽しかった。身体中の力を抜いて流れに身を任せているだけなのに…なぜか笑いがこみ上げてきた。
こういう時は、脂肪がなくてガリガリな子供たちよりも…しっかりと脂肪を蓄えた大人にとっては、天然の浮き輪を身にまとっている分、楽に浮いていられたのかもしれない⁉︎
プール遊びに飽きたら、通路を通ってそのままビーチへと出てみる。
ビーチではシーカヤックの無料貸出があった。オレは少し泳ぎたかったので、ナオが1人で乗ってプカプカ水面に浮いていた。沖にはロープが張ってあり流されて救助が必要とならないように安全面もしっかりしていたし、ライフガードの人たちも常に監視してくれていた。
そんな中、事件は起きた‼️
『私よりオークリーの方が大事なのね!』事件である。
ナオがシーカヤックに乗って水面をプカプカしていた頃、オレはビーチでお気に入りのサングラス、オークリーMフレームをかけてその様子を眺めていた。
オレはその時、何を思ったか…突然、海に飛び込みたくなって、白波目がけてダイブしてしまった。もちろん、オークリーを掛けたまま。
オレの心の中では…
“トライアスロンの選手のように華麗な飛び込みが決まったぁ!” と自己陶酔していたのだが…次の瞬間、何かさっきまでと視界が違うことに気付いてしまった。
『NOぉー‼️』
オークリーがない。さっきまで掛けていたオークリーがぁ〜‼️ 掛けたまま水に飛び込めばなくなるに決まってる。当たり前のことであるが…
オレは水面から海中を覗き込むように探したが…オークリーが落ちていたとしても、光の屈折で見えるわけがなかった。
同じ頃、海上ではシーカヤックに乗ったナオが沖に流され始めていたのだった。
『流されてるよぉ〜!どうしよう⁉︎』
『大丈夫だよ。オールを漕いで!流されても沖にロープ張ってあるから、そこで止まるから!』
しばらく、そんなやり取りを続けたが…海底に落ちたオークリーに砂がかかってしまったら、ますます探すのが困難になってしまう焦りから、ナオの事は後回しにしてしまっていた。
海上で助けを呼ぶナオと…おかまいなしにオークリーの捜索を続けるオレ。この時の様子をライフガードの人はどのような気持ちで見ていたのだろうか?
結局、ナオは沖のロープで止まって身動き取れなくなっていたところをライフガードの人に助けられ、オレはライフガードにゴーグルまで借りてきて必死に探し続け、奇跡的にオークリーを見つけることができた。見つけた時は海底で砂が半分以上オークリーにかかってしまっていた。
奇跡的なオークリーとの再会に涙が出るほど嬉しかったオレだったが…同じ頃、ナオがライフガードによって救助されていたことなど知る由もなかった。
今となってはみれば、笑い話で済まされるのだが…
ナオとサイパンの話しになると…
『あの時は、私よりオークリーを優先して助けた!』と言われることがある。
そのたびに、オレは黙って口を閉ざして貝のようにジッとしている。
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