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#歩く

ふぁ〜!!!よく寝た。昨日は、重い荷物を持って一日中歩きっぱなしだったから、物凄く疲れていたんだろうなぁ。寝て起きたら元気になった。早速、熱めのシャワーを浴びてサッパリする。

さぁ!今日は『地球の歩き方』で調べておいたレンタカー会社へ行ってみよう。

『Good morning Mr!』ホテルのカウンターにいた人に元気に挨拶をして出発する。目指すレンタカー会社は、ホテルから案外近い場所にあった。

受付の前で一瞬フリーズした。うわぁーヤバイよ。なんて聞けばいいんだっけ!?ここに来て慌てても遅いんだけど・・この人、日本語が話せる人だといいんだけどなぁ!試しに受付の人に尋ねてみる。

『Can you speak Japanese?』日本語話せますか?

『I don't no.....』って返事が返ってきた。OK! OK! だったら自分でなんとかしようじゃないか!トラベル英会話集をパラパラ・・

『How do you get to Torquay?』トーキーという場所には、どう行けばいい? 

一瞬、キョトンとした感じだったが何とか伝わったみたいだった。ここの窓口の方も、とても親切な方でロードマップまで広げて説明してくれた。

『今、あなたがいる場所がココ。そしてトーキーはここ。車で行くとするとこの道をこう行くといいよ!』そう言ってくれているように聞き取れた。地図の必要な場所のコピーまでして渡してくれた。

『ここで車を借りれるの?』

『ここじゃ借りれないよ!ココへ行ってごらん!』

『えっ!そうなの?わかった。そこへ行ってみるよ。ありがとう!』

こんな感じの会話を片言の英語でなんとかクリアした。目指す場所は・・Queens St !? クイーンズ・ストリート!?にあるらしい。

歩く。歩く。歩く。・・ひたすら歩いた。バスという文明の利器があることはある。だけど・・行き先がうまく伝わらなくて、とんでもない場所へ迷い込んでしまうかも!?ってことを考えたら、歩きが一番安全ということなんだ。それに初めて見る異国の街並みを、くまなく目に焼き付けて起きたいって気持ちが強かった。

当時のオレは、今のように手軽に写真を撮るって考えがあまりなかったので、とにかく目に映るものを1つでも多く心に焼き付けておこう!って意識して行動していた。

メルボルンの街中を歩いていて感じたことは、とにかく色々な人種の人が、入り混じって歩いているってことだった。白人しかいないだろうなんて思っていたけど、とんでもない間違いだった。黒人もいるし、アジア系もいる。南米の人かな!?一番印象に残っているのは、オーストラリアの先住民アボリジニとの混血らしき人たちを見たことだった。

あらためて思った。ここメルボルンは、その昔、イギリスの植民地だったってこと。そう思えば、街を埋め尽くす荘厳な建造物やそこに流れる空気感がなんともヨーロッパ的!なのかもしれない。ヨーロッパの文化を実際に目にしたことはないので、なんとなくそう感じただけなんだけど。

途中に立ち寄った市場らしき場所には、ものすごい人だかりができていた。一体、みんな何を買いに来ているんだろう?上野のアメ横と築地市場を合体させたような広い敷地には、帽子。靴。民族衣装らしきもの。時計にカバン。肉やチーズなどの食品も売っているようだ。中でも一番気になったのは映画『クロコダイル・ダンディー』が、かぶっていたみたいなサファリハットだった。

色々な人がいるってことは、色々な考え方があって、色々な趣味嗜好があるってことだ。広い敷地内を歩いていて、そんな風に思った。やっぱりココに来てよかった。

寄り道もほどほどにして、目指すレンタカー店を探す。

あれっ!?この道は!昨日、間違えてスカイ・バスを降りてしまった場所に出た。目指すレンタカー会社はすぐそばにあった。

店に入ると愛想の良さそうな人が応対に出てくれた『車を借りたいんだけど!』パンフレット見ながら色々と説明してくれたが、どれもこれも値段が高い。スモール・カーで一日約5,300円!?しかも、ボードケースが中積みできそうもないぐらいの広さ。困ったなぁ!『ありがとう!でも高いから考えます。』と係りの人には断りを入れて店を出たのはいいが・・どうしよう!?かといって、Torquayまでいくバスはなさそうだし・・途方に暮れる。

グゥ〜!それでも腹は減る。

とりあえず何か食べようと思い、一軒のSandwich Berに入る。こちらでは、ポピュラーなこの店の感じがだんだん気に入ってきていた。店員がカウンターの向こうに立っていて、こちらの注文を受けてパンに具材を順番に挟んでいってくれる。今回は、オーナーオススメのチキン・スティックサンドを注文してみた。チキンとチーズ、レタスをはさんだシンプルなサンドなのだが・・なぜだか!?とても美味しかった。うまさの秘密はチーズにあると睨んでいるが・・

空腹を満たしてホテルへ戻ると日本のダイさんから伝言が届いていて、そこには、こう書かれていた。

『ごめん!結局、ジェニファーとは連絡が取れずじまい。なんとか自力でオーストラリアを楽しんでよ!

ガァーン!!・・・もう寝る!


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