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#大自然での初キャンプ Day1

その日の夜は、ウィンキーポップ周辺の大地でキャンプした。海外での初キャンプだった。

クリスのキャンピング・カーには、ガスバーナーからシュラフまで必要なものはバッチリそろっていたので、テントは張らずにキャンピングカーの簡易ベッドを使って寝るのか!?・・大地に簡易マットだけを敷いて、星を眺めながらシュラフやブランケットにくるまって寝るのか!?超贅沢な選択肢が用意されていた。

午後、風が吹き始めた頃に早めに食料や飲み物の買い出しをして、サンセットが見渡せる高台にキャンピングカーを停めて食事の準備をした。

みじかな岩などを集めてカマドを作って、前もって準備してきた薪や炭を使って火を起こした。と言っても・・オレは手慣れたクリスの手伝いをしていただけだ。

ほどなく焚き火が良い感じになってきた。大きな網をセットして早速オージービーフをダンダンっと豪快に乗せていった。その間にビクトリア・ビター・ビールでカンパァイ!

この海を眼下に見渡せる高台からは、広大な海原が広がっていた。太陽が当たっている海面だけはキラッキラッ!と眩しいほどの光を放っていた。

時間の経過とともに徐々に黄色味がかってくる西の空を見ていると、サンセットへの期待が大いに高まる。

3人ともビールを飲みながら無言で西の空を見ていた。黄色からオレンジ色に変わり・・赤・・薄いグリーンから紫色に変わる頃に辺りは真っ暗になっていて、焚き火のオレンジ色とライトの光だけが、あたりを照らしていた。

短い時間で空の色が目まぐるしく変わっていく様子を眺めながら、なんとも言えない幻想的な体験をしていた。

アンディやクリスに・・

『キャンプよく行くの?』って聞いてみた。

なんでも小さい時から家族で集まると週末にはどこかしらでキャンプをすることが習慣だったとか!なんともうらやましい子供時代だったんだね。そのまま子供の心を持ち続けて大人になっているので、オージーはいつも遊び心があふれているってわけだ。

気がつけば・・周辺で同じようにキャンプしている人たちと自然に輪ができていた。焚き火のまわりを数人で囲んで、ギターを弾き始める人がいて、歌を唄い出す人がいて・・・そうかと思えば話しをする人。それを聞く人。黙って焚き火を見つめている人がいて・・みんな思い思いに時間を過ごすのがとても上手だった。

まったくの異国の見ず知らずの人たちの中で宝物のような時間を過ごすことができた喜びに・・オレはとても感動していた。

焚き火が消える頃には、みんなそれぞれのサイトへと帰っていった。

アンディとクリスは車中のベットで寝るといっていた。オレは、残り火のある焚き火の前が温かくて気持ちが良かったので、そこにマットをひいてシュラフとブランケットにくるまりながら、しばらく火を見ながらボォ〜っとしていた。

夜空には、信じられないほどの数の星が煌(きら)めいていた。しかも・・星までの距離が妙に近い。手が届くんじゃないか!?ってくらい・・

いつ寝たのか?わからないが・・気がつけば焚き火の横で、ブランケットにくるまったまま眠りについていた。



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