30-1グランプリから見る審査員の攻略法
水曜日のダウンタウンを観た。
私の略し方は「水ダウ」派だ。
昨年の30-1も見たのだが、まったく記憶になかった。
VTRを見て、ニッポンの社長のバッティングセンターのやつと、ジェラードンの北斗の拳的なネタだけは思い出せた。
あらびき団みたいなコーナーで大変面白かったのだが、
自分が爆笑していたところと、審査員たちが評価している芸人たちとがあまりにも違いすぎたのでその思いをつづる。
審査員の考えはだいたい同じ
まず思ったのが、審査員たちの結果がほとんど一致していたことだ。
どのグループの結果を見ても、審査に迷う芸人はだいたい共通していて、審査結果は二分されていた。その分かれ目となったのは審査員の好み(審査の重きを置くところの違い)によって左右されていた。
芸人たちの技術点は正当に評価されていたことが分かる。
自分がおもしろいと思った芸人はほとんど上がらず、やはり自分は素人だと感じた。
また、審査員たちはテレビ番組では引っ張りだこのチャンピオンたちだったので、皆似たような考え方をしているのだろう。
強いて言えば、大喜利に強いクレバーなタイプの芸人たちだ。
評価のコメントも的を得ているし、適度なボケも面白かった。
もちろん収録なので、やりやすさ見さすさも影響しているだろう。
審査のポイントは技術的な要素
グループの審査を終えるごとに、審査の傾向が分かってきた。
単に爆笑をかっさらうだけでは評価につながらないのだ。
今回は観客なしなので笑い声はなく、笑っていたのはテレビを観ていた自分だけだ。
評価につながるのは
・今までになかった切り口や着想の設定とボケ
現代的なのに誰もやってこなかったことだと加点
・フリやボケが初めに合って、きれいに回収すること
フリが利いているほど爆発力がある
・一回目のボケとは角度の違うボケまたはつっこみがあること
30秒のうちに2回笑いが生まれると高確率で勝ち上がっていた
評価されていなかったのは
・見たことあるような変わったシチュエーション
逆に見たことあるシンプルな設定、変わった設定でもそれを上回るような笑いがあるときには評価されていた
・連続のボケ、緩急のない30秒
時間を余さずやり切った感や歌のように流れる30秒だと印象が弱くなる感じだった。自分がよく笑っていたのはこのパターンだ
・出オチの笑い
設定だけでは評価されていなかった。どの組も見た目だけで面白かったのに。
・切れのないボケやツッコミ
フレーズが弱いと評価につながらない。完成度が高いネタはやはり切れ味がいい。そういうものは高評価だった
波乱の決勝戦
決勝はほとんどの組が30秒を長く使って、終盤に大きな笑いを生むネタ作りになっていた。
予選では2回ボケで勝ち上がってきた芸に見えたので意外だった。
そして着想でネタを作った感じが出ていた。
30秒用のネタ作りが難しいように見えた。
思い返せば、予選で披露されたネタのほとんどが着想で勝負しただろう、コントだ。
何気なく見ていたが、どれも超ショートコントか長めの一発ギャグだ。
がちがちに芸人のセンスが試されている。
あと、もう一つ気が付いたことは、芸にその芸人の人となりや特徴が合致しているほうが、大きな笑いになりうるということだ。
その人ならではのネタになっているほうが納得度が高い。これは仕事にも活かせそうだ。
ただ笑って観てればいいのに、ふとした違和感からつまらない分析をしてしまった。
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