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༄༅古史古伝の世界༄༅ 竹内文書 ⑤ 日本は世界の臍

古史古伝の世界へようこそ(*´∀`*)。少し上古が続きましたが今回は竹内文書全体を通しての世界観について触れてみたいと思います。


皆さんは日本は世界の中心だとか臍だとか言われるのを聞いた事があるでしょうか?或いは日本は世界の雛形だといった表現も聞きますね。

こうした世界観の事を内八洲外八洲うちやしまそとやしま 観(または外八洲内八洲観)と言いますが、ここでは第73代竹内宿禰の表現に合わせて内八洲外八洲としています。


内八洲外八洲観というのは何なのかと言うと、日本列島を本州をユーラシア大陸、九州をアフリカ大陸、四国をオセアニア大陸、北海道を北アメリカ大陸といった具合に世界の大陸に当てはめる考え方です。

日本列島は「黄金の龍」とされ、内陸についても琵琶湖はカスピ海、大阪湾は黒海といった具合に当てはめられ、日本は世界の縮図とされます。

内八洲外八洲

出典:正統「竹内文書」の謎/竹内睦泰著 学研出版


何となく日本列島と世界の大陸の形が似ているのが分かりますでしょうか?面白いことに日本の富士山とヒマラヤ山脈にもこれに関連した地質学的な事実が見られます。

もともとは島であった伊豆半島が大陸移動により本州に衝突して富士山ができたのと同じように、独立した大陸であったインドがユーラシア大陸に衝突、隆起してヒマラヤ山脈となった事がプレートテクトニクス理論により明らかになっており、それぞれが日本最高峰の山と世界最高峰の山となっている点に共通点がみられます。

また日本には春夏秋冬を通じて世界の様々な気候があり、小さな国の中に山、海、谷、湖、湿原や砂丘といった自然が詰まっています。


神道には雛形という考え方がありますが、祓いを行う時には紙を人の形に切った形代(かたしろ)を自分の分身とみたて、自分の穢れを移して自分自身を祓います。大祓おおはらえ の時に神社で形代を使って厄払いをした事がある方も多いのではないでしょうか。

「流し雛」も形代かたしろを川や海に流した名残だとされますが現代の雛人形も厄除けの意味を持っていますね。


このように形代かたしろに起きたことは本体にも影響を及ぼすとされます。「顕幽一如けんゆういちにょ 」という言葉がありますが、これは私たちのいる世界はみえない世界の現世(うつしよ)であり、見えない世界で起きたことは必ずこの世にも反映されるというものです。

つまり世界の縮図である日本で起こる事は世界にも影響を与え、その影響は顕在的なものだけではなく潜在的なものにまでも及ぶという事になります。


こうした世界観はともすれば傲慢で選民思想や危険思想に結び付きかねないと危惧されることもあり、耳障りのよい皇国史観(万世一系とする天皇による国家統治を日本の歴史の特色とする考え方)に感じられる面もあるのかも知れないのですが、もし日本が世界の中心であり雛形であるならば日本は世界に対してそれだけの責任があり、高い精神性を保った国でなくてはならない事を意味します。


日本人は古来からあらゆるものに神が宿るとするアニミズムの精神を持っていますが何故そう感じていたのでしょうか?

今でも日本人は「もったいない」という独自の感性を持っていますが、これはあらゆるものが神聖なものの縮図であると感じ、物と意識、つまり現世と見えない世界は合わせ鏡である事を理解していたからではないでしょうか。古代の人は自然を徹底的に観察する事によりそこに宇宙や万物との相似性を見出していたのだと思います。現代の物理学が量子の世界から宇宙を解明しようとしているのも極小から極大を解明する事に他なりません。


この考え方はフラクタル理論にも通ずるものがあります。フラクタルとは幾何学の概念で、全体からある一部分を抜き出した時に自己相似性(部分が全体と相似な形を有している)がみられる構造です。

自然界の中には多くのフラクタルがある事が知られています。樹木の例を見てみましょう。

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              出典 Wikipedia

最初に二股に分かれた部分の繰り返しで樹木全体の形が作られている事が分かると思います。このような構造は人体や宇宙、ミクロからマクロまであらゆるものに見られます。


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     フラクタルの代表的な野菜ロマネスコ


      左は脳細胞、右は銀河のネットワーク(cosmic web)



フラクタル構造は自然や生命は宇宙の構成物であり人間もまたその一部である事を改めて感じさせてくれます。



今回は内八洲外八洲観についてお話しましたが如何だったでしょうか。

古代大陸についても書きたかったのですが少し長くなりすぎてしまうので次回に分けてお話したいと思います。



ではまた次記事でお会いしましょう

(ノ・∀︎・)ノ*・゚゚・*:.。..。.:*