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ジムニー泥沼物語 その3 車両引き取り編

 さて、いよいよ車両の引き取りである。静岡市から千曲市まで約240Km。友達のレッカー屋さんに聞いてみた。「240Km×500円+基本料金20,000円=140,000円くらいかな。」おっと、アラブの石油王でなければ破産してしまうような金額である。「陸送屋さんなら、もっと安いかもよ。」まぁしかし、それならば自分でレンタカーの積載車で運んでやろう。レンタカーならば12時間で13,000円ほど。ガソリン、高速代を合計して25,000円程度で収まる計算である。

 久々のトラックである。キャブオーバー(前輪よりも前に運転席がある)はデリカ・スターワゴンや職場のトラックで慣れているが、この長さは緊張する。交差点などでは、普通車の感覚よりも自分が前に出てからハンドルを切り始める。中部縦貫道では渋滞の先頭(法定速度上限で走っている。)になりながらも、予定通り11時頃に松本で友達と合流。千曲市へと向かった。
 前オーナーの自宅周辺は道が狭くなっている所もあり、苦労したが無事に対面。

 簡単にチェックさせてもらう。オークションで画像を見ただけで購入を決めた車両である。やはり、写真はかなりキレイに写っていて塗装も所々錆が出ている。まぁコレは想定通り、古いジムニーではお約束のフェンダーの腐りもないし、フロアもキレイなものである。なんとタニグチのチャンバー付きであった。エンジンもすぐに掛かり、異音もない。エンジンの音やペダルの減りから、メーター通りの50,000km程度の走行だと思われる。さすがに37年前の車両、手は各所に入れなければならないが、致命的な部分は無い。普通に5〜60万円、小綺麗にして車検付きなら100万円しても不思議はない車両だった。

 前オーナーは見たところ20代、手がかけきれずに持て余していた様子。確かに、お金と手間を掛けずに維持するのは難しい。ジムニーもこの形が好きだと言っていたので、懲りずにJA11・JA12あたりから、またジムニーに乗って欲しいと思う。

 積載車への固定はワイヤーのハンドウインチだ。車両へ掛けるフックの位置が絶妙に良くない。それでもリーフとフックに固定出来た。ただし、少し走ってみると意外に緩むので、休憩ごとの確認は必須である。
 積載車へ載せてくれた友人から「ブレーキ引きずってるみたいよ。」と言われた。積載車から降ろしてみると、確かに重い。左右どちらかに、ではないのでセンターブレーキが怪しい感じ。
 さあ、ともかくも底なしの泥沼にどっぷり浸かったのである。

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