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推し ・ 中島健人の冠番組について

『中島健人の今、映画について知りたいコト。』という番組がWOWOWでやっていました。来月最終回ですが、毎回見ていて思うことがあるので久しぶりにnoteを更新しようかと思います。

そもそも、何故中島健人が映画について掘り下げる番組をやっているかと言えば、遡ること2020年2月のアカデミー賞の現地リポーターとして大抜擢されたのが始まりと言えるでしょう。『はいはい視聴層広げるための映画好き公言ジャニーズ枠ね』のイメージを完全に払拭させるインタビュー力、帰国子女ではないので努力で身につけた英語力、深夜まで作った手書きのインタビュー用台本、まぁなによりも筋金入りの映画愛。そしてTwitterを盛り上げるのが好きなケンティーは『アカデミー賞純粋に楽しみたいから…リポーター目当ての映画無知な人達に騒がれるの迷惑なんですけど…』的な人達にご迷惑にならないように、映画は今のところ興味あんまりないけど推しが出てるからアカデミー賞見るか〜、といった(私のような)ファンの人たちのために、アカデミー賞のタグとは別に映画ファンに迷惑かけずにTwitterを盛り上げられるようにタグを自作、棲み分け。なんて気が利くんだ。

一緒に現地リポーターをつとめた帰国子女でもある河北麻友子さんに完璧なフォローをされながら、必死に目の前のハリウッドスター達を逃さまいと大声で声をかけ続け、そこそこの数のスターへのインタビューに成功。映画オタクの中島健人の目の前に次々と現れるスターたちにテンション上がりすぎて「特盛つゆだくです!!ハリウッドスターのつゆだくです!!」と何故か牛丼で例え始める中島健人さん、超面白かった。大好きな大好きなブラッド・ピットへのインタビューこそ叶わなかったものの、最後の最後まで柵から身を乗り出して『ブラーーーッド!!!Hey!!!!ブラーーーッド!!』と叫び続ける中島健人さん、まさかのそのシーンを海外の記者に写真に収められて健人がブラピの後ろにしっかり写りこんだ写真を世界中に発信されるというもうよくわからない世界で話が進んじゃってました。必死だったなあの時の健人…

アメリカの映画ジャーナリスト的な人とも仲良くなっちゃってたし中島健人すげーって思った記憶があります。KTTという名前を世界に発信しちゃったしね…もう、世界が違かった、けんと、すごい

映画好きが高じてこんなお仕事まで取ってくるんだから…好評で次年度もだし…頭の回転早いし気の利いたトークもできるし映画の知識もあるし居るだけで華なんだけど、絶対裏で努力を欠かさない所が素敵だなと思うのです。

違うんです私がしたかったのはアカデミー賞の功労ではなくて冠番組のお話です。前置き長いbotでごめんなさい。


そんなこんなでWOWOWさんに見つけられた中島健人は、映画界の第一線で活躍する人たちへ様々な角度からインタビューをしたり、アカデミーの予想をしたりする番組を持つことになります。

まぁ〜〜〜〜これが凄い。かの有名なクリストファー・ノーラン監督にリモートインタビューした時はたまげた。アカデミーとるような監督に『僕今から演技するのでオーディションしてください!』って直談判するし。いくら好きでもすごい勇気。

私が驚いているのは毎度毎度インタビュー相手が豪華なこともありますが、そのインタビュー相手への中島健人の接し方なんですね。仕事でもありつつ自分の興味のある分野でもありつつ…の。

ほぼ毎回、プロ相手から『中島健人さんもやってみましょう』をされるんです。それをあまりにも自然にやってみせる。恥ずかしがりもせずに躊躇いもせずに。何度も言いますが、いくら“好きだから”とはいえですよ。音響職人の前で今がした職人がやったばかりの技を職人の前で素人がやる、照明技師と同じテーマで同じシーンの照明作りを素人がする、VFXの特殊技術を駆使してプロの前でキャラクターの顔を素人が作る、プロのアクションを目の前で見た直後に はいやってみて〜でやる、撮影監督と同じテーマで同じシーンの撮影に素人が挑む………

全部全部、隣にはその道のプロの人がいるんです。しかも自分は全くのド素人。出来なくてもいいからやってみてと言われて、隣のプロと比べられるのが分かってて、技術の差が明白なのが分かってて、何も臆せずに楽しそうに本気でチャレンジできる大人って世の中にどのくらいいるだろうか。少なからず、恥ずかしかったり気後れしたりするものかなぁと思うんです。(私ならそういうことは出来ない……新入社員研修で来た講師のおばさんが言い始めた、台本を読みながら電話対応のロールプレイングを参加者の前でしてみましょう!みたいなやつですら緊張した)

自分のどこがダメだったのか?隣にいるプロの人と自分との違いは何か?プロは何を意識したのか?と細かく紐解いていくのも非常に上手く分かりやすく、インタビューの質がとにかく高かった。

映画と本気で向き合う番組だからこそ、テレビ番組あるあるの『すご〜い!初心者なのにここまで出来る人あんまりいないですよ!』的なジャニーズヨイショは無しにして公平に見てくれるので、褒める時はほんとに褒めるし、ダメだと思ったらハッキリ言うし、私とは一緒にならないだろうけど健人は緊張しないのかなと思うんです。自分の好きな世界について学んでて隣のプロの人にバッサリいかれること、怖くないのかなと思うんです…。だから、どんな仕事だろうと、何にも手を抜かず、本気で向き合い何事にもチャレンジするその姿があまりにも格好よくて…。

映画が好き、映画についてこんな面から掘り下げること初めてで楽しい、って気持ちが先行しているから何事にもきちんとやれるんだなと。生半可な気持ちで映画と番組に向き合ってない事が分かった。目の前に与えられたものに貪欲に取り組むことの大切さと勇気、社会人として学びたい。出来ないこと、分からないことは恥ずかしい事じゃないよって教えてくれてありがとう。

好きなものが仕事となる、そんなケンティーの陰の努力が故の結果が美しくて大好きです。

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