自己紹介

子どもの頃から女の子であることが恥ずかしかった。一人称を「わたし」とは呼べずに「ぼくちん」と呼んでいた。デリカシーがなくて女の子の友達を泣かせていたこともある。

小学校高学年くらいになると女子のコミュニケーションにはついて行けなくなった。派閥というか仲良しグループ内での力関係とかいろいろ難しいのだ。中学・高校時代はとても辛かった。女子の少ない運動部に所属していたので、男の先輩たちが可愛がってくれたことが唯一の救いだった。

大学はキリスト教の学校だったので、女子が7割であった。お昼ご飯を一緒に食べる男の子の友達ができたが、私の言動を逐一、分析されていた。私は寂しい大学生活を送っていたが、彼と一緒にいるのは息苦しかった。振り返ればデートDVのようなものだったと思う。

また、バイト先で好きな人ができた。一人暮らしのその人の家に、上がりこんでみたこともある。何かが起きて欲しかったが、何も起きなかった。その人はバイト先では女子に人気がある人だった。音楽の趣味も一緒だったけど、二人きりでいてもなぜか楽しくなかった。ただ、他の女子に抜け駆けしている自分が好きだった。

いつも寂しかったから、すぐに一目ぼれしてしていた。仲良くなる前に告白して撃沈するのが常だった。自閉症スペクトラム(ASD)だと異性に興味がない感じがするが、アダルトチルドレンもあるので自分を理解してくれそうな人をいつも探していた。寂しがり屋なのにトンチンカンなので友達も少なかった。

大学を卒業してから素敵な友達ができた。彼女達は私の両親や兄弟が与えてくれなかったものを沢山くれた。口出しせずに忍耐強く成長を見守り、私の考えを聞いて一緒に悩んでくれた。人が自分をこんなにも信じて、受け入れてくれるなんて知らなかった。愛されていなかったから情緒が育たなかったのか、情緒が育っていないから愛されているのが分からなかったのか。

そのうち仕事が上手く行かなくなって、大人の発達障害専門医のところへ行き、ADHD(注意欠陥・多動性障害)とASDがあると分かった。職場の理解もあり二週間に一度、クリニックで臨床心理士のカウンセリングを受ける。一年弱続けて、とりあえず自分のしたいことが見つかったので終了。今はヨーロッパで遊学中。

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