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23年8月第1週決算振り返り⑤(今週の買付銘柄、丸紅、伊藤忠、みずほリース、オリックス)



〇今週の買付銘柄

7月31日(月)から8月4日(金)までに買い増しした銘柄と株数は以下の通り。

【主力候補】
・NTT×75
・KDDI×11
・東京海上×10
【準主力候補】
・BTI×2
・アステラス×3
【その他】
・全国保証×3
・日本電気硝子×3
・MS&AD×5🆕

3日(木)にMS&ADを新規で買付しました。保険は東京海上が主力という認識に変わりはありませんが、ビッグモーター絡みの問題やカルテル報道で株価が下がり配当利回りが4.85%まで高まったこと(東京海上より0.8%以上高い)、08年4月のHDとしての上場以来非減配であること、相対的に指標面が割安なことなどを踏まえサブ銘柄としてPFに迎え入れ。

また、今週は長らく買い増しできていなかったKDDIをコツコツ買付。トヨタの保有株一部売却発表以降、株価は軟調に推移。政府保有株の売却報道があったNTTも同様に軟調に推移しています。

KDDIについては、5年平均PER・PBR推移、5年平均利回り推移から見て未だ割安とまでは思いませんが、コツコツ買付するには悪くない水準まで来たと認識しています。仮に配当利回り3.5%を超える4000円を下回ることになれば、一気に買い増しペースを上げ、単元化できたらと考えています。


〇丸紅1Q決算

【決算概要】
◆1Qの最終利益は前年同期比29.9%減の1412億円
◆通期計画の4200億円に対する進捗率は33.6%
◆配当予想・業績予想に変更なし

他の総合商社同様、減益は想定通りで進捗率33.6%と好調な滑り出し。減益着地だったものの、コンセンサスは上回っています。

基礎営業キャッシュフローは、1418億円と前年同期(2064億円)には及ばないものの、引き続き高い水準を維持しています。

以下、セグメント別の損益状況です。

丸紅決算説明資料より引用

非資源分野について、電力事業は回復したものの、アグリ事業が前年同期比42%の大幅減益となっているのが目をひきます。短信によれば、農薬及び肥料の価格下落を背景とするHelena社及びMacroSource社の減益と説明されています。

一方で、資源分野について、想定通りではありますが、金属事業の減益が目立ちます。三菱商事等と同様、商品価格の下落に伴う豪州原料炭事業の減益が主要因でしょう。


〇伊藤忠商事1Q決算

【決算概要】
◆1Qの最終利益は前年同期比7.5%減の2132億円
◆通期計画の7800億円に対する進捗率は27.3%
◆550万株(発行済の0.4%)、250億円を上限とする自社株買い発表

減益は想定通り、進捗率は27.3%とまずまずの滑り出し。減益着地でしたが、コンセンサスは上回っています。

実質営業キャッシュフローは、1720億円。第一四半期としては過去最高だった前年同期の2110億円には及ばないものの、引き続き高水準を維持しています。

以下、セグメント別の業績です。

伊藤忠決算説明資料より引用

他の商社決算でもお馴染みですが、石炭や鉄鉱石市況の低迷を受け、金属事業が前年同期比▲25.6%の減益。

一方、機械事業やコンビニ事業など非資源分野は堅調に推移。ちなみに、伊藤忠の非資源分野の利益は全体の78%を占めています。


これで5大商社の1Q決算が全て出そろいました。歴史的とも言える資源高騰の宴を謳歌した前期までと打って変わり、今期は3年ぶりに全社減益となっています。とはいえ、生活関連や機械関連など非資源分野が計画より好調で高水準の利益を叩き出しており、市況に左右されにくい事業構造への改革が実を結び始めていると感じます。伊藤忠は勿論、各商社とも非資源分野の重要性を認識し、種まきをコツコツと行ってきた成果ですね。


〇みずほリース1Q決算

【決算概要】
◆1Qの経常利益は前年同期比13.5%減の99億円
◆通期計画の450億円に対する進捗率は22.1%
◆配当予想・業績予想に変更なし

増収減益の決算。進捗率に少し物足りなさはありますが、前年の一過性要因(航空機における大口の未収リース料回収等+10億円)の反動も出ており、さほど心配していません。まだ1Qですし、引き続き進捗を見守ります。

昨今の情勢から優待廃止の恐怖はつきまといますが、来年はクオカード金額が4000円にアップする予定。優待と配当を享受しながら今後も長期保有していくつもりです。


〇オリックス1Q決算

【決算概要】
◆1Qの営業収益は前年同期比2.9%増の6769億円
◆1Qの最終利益は前年同期比1.7%増の629億円
◆通期計画の3300億円に対する進捗率は19%
◆配当予想・業績予想に変更なし

増収増益ですが、進捗率19%と少し物足りない滑り出しとなりました。

以下、セグメント別の業績進捗です。

オリックス決算説明資料より引用

国内に関しては、セグメント毎に凹凸はあるものの、金融事業・非金融事業共に全体としては前年同期比で増益と堅調。特に、保険事業が前年同期比68%増と好調です。コロナ関連の給付金費用が減ったことで生命保険料収入が伸びています。

一方、海外に関しては、ヨーロッパにおいて金利上昇に伴う外貨調達コストが増えたことや、アジア・豪州部門において前年同期に関連会社の売却益を計上した反動などにより、減益となっています。

続いて、今年の5月に公表された数値目標についておさらいしておきます。

オリックス決算説明資料より引用

今期の純利益見通しは3300億円で、予想EPSは285円。これに配当性向33%を乗じて今期の1株配当は94円の予定です。

一方で、今期の年間配当方針は「一株当たり85.6円(前期の配当額)もしくは配当性向33%、いずれか高い方」とされています。ですので、1Q時点の進捗率19%というペースだと94円配当は厳しいということになります。まだ1Qですから過度に心配する必要はないのですが。

ちなみに、上記説明資料によれば25.3期の目標EPSは351円と設定されています。これが実現するなら配当性向33%として1株配当は115円となります。こういう妄想は楽しいです。期待し過ぎず、ちょっぴり期待しておこうと思います(笑)

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