正20面体を描く
いよいよ正20面体を描きます。立方体なら(方眼紙があれば)自由な向きに、歪みなく描けるので、それに内接する正20面体を描けば、それも歪みません。
正20面体の辺は、立方体の補助線と重なっています。そして、立方体の辺の長さと、正20面体の辺の長さはちょうどφ:1になっています。(なぜそうなるかは、正20面体に含まれる正五角形をじっとにらんで考えてみて下さい)
ですから、この場合も黄金比分割器が使えます。
1. 補助線を引きます。
2. 補助線の、黄金比の位置に印をつけます。
3. 印同士をつなぐとできあがり。
いかがでしたか? 簡単すぎて拍子抜けしたかもしれません。
正20面体が描けると、その頂点をつないで、星型多面体を作ることも簡単です。
1. 正20面体の頂点をひとつとばしにつなぐ。
2. 余分な線を消す。
この立体の正式な名前は、小星型12面体と呼ぶそうです。星型正多面体とよばれる立体は全部で4種類ありますが、この小星型12面体がいちばんバランスがよく美しいと思います。
上の作図で引いた補助線の消し方を変えるだけで、大12面体にすることもできます。
また、正20面体の辺を3等分して補助線を加えると、フラーレンができます。
正20面体の辺を延長すると、大星型12面体になります。
次に、正12面体の描きかたに進みます。上で示した小星型12面体のトゲをとりのぞけば正12面体になりますが、正12面体を描く手順としては複雑すぎるので、最小限の手数で描く方法を考えます。
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