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創の軌跡 初見難易度アビスの感想文 もしかしてストーリーRPGなのかも…
「ここに終わり、ここに創(はじ)まる――」
「英雄伝説 創の軌跡(はじまりのきせき)」は日本ファルコムから2020年8月27日に発売されたPlayStation4用ソフトで、2021年8月26日にSwitch版とSteam版が発売されました。
軌跡シリーズの第10作目に当たる今作は、シリーズ完結へ向けてのスタートを切る作品として制作され、過去9作品、特に閃の軌跡Ⅳと碧の軌跡の後日談・完結編の趣が強い作品です。
この記事では創の軌跡の初見プレイが終わったので思ったことをアウトプットしていきます。
※ほんのりネタバレあり。更に個人の感想による一方的な難癖を含みます。
ストーリーについて
帝国全土を蝕んだ災厄『巨イナル黄昏』。
英雄たちによって危機を乗り越えたゼムリアの地で、
新たな因果が紡ぎ出され、そして、物語は"終点"へと向けて動き出していく。
部隊は災厄『巨イナル黄昏』後のゼムリア大陸。
大陸各地で活動する三人の主人公を軸に、数奇な運命が複雑に絡み合っていく。
ある者は"英雄"として、ある者は"解放者"として、ある者は"隠者"として――。
再独立を目前に控えた今、クロスベルの人々は何を想うのか?
強大な柱を喪ってしまった帝国人の胸に去来するものとは?
そして、盟主グランドマスターの宣言により「オルフェウス最終計画」を新たな段階へと引き上げた結社《身喰らう蛇》の思惑は?
本作では「クロスストーリー」なるシステムが存在します。
「英雄」リィン、「解放者」ロイド、「隠者」《C》の3人の主人公を切り替えながらストーリーを読み進めていくわけですが、残念ながらクオリティの差が激しいです。
ほら、昔のR-18美少女ノベルゲーム(エロゲー)とかメインライターさんが書いた部分とサブライターさんが書いた部分で明らかにキャラクターの性格や口調が変わる事よくあったじゃないですか。それに凄く近い感覚が味わえます。
令和2年のコンシューマゲーム、それも自称ストーリーRPGでそんな事になるとは思わなかったな。
【1】ロイドルート
碧の後、閃2で帝国の属州になってしまったクロスベル。
帝国が自爆したおかげで再独立できそうだと思ったら、帝国の衛士隊残党に占領されたので奪還作戦を開始する……というシーンから創の軌跡は始まります。
「あと何回占領されればいんだよクロスベルは」という気分で読み進めていくわけですが、演出が(悪い意味で)独特だった今までの軌跡からは想像さえできない程スタイリッシュな突入シーンでテンションがブチ上がりました。
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これはロイドルートに限りませんが、今作ではついにモーションキャプチャーを導入したようで、要所ではイキイキと動いてくれます。
それでも大半のシーンは棒立ちだったりするのですが、カメラワークに気を使って「映像」を作ろうという意志を感じられるシーンはそれなりに多かった気がします。
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その後、無事帝国の衛士隊残党からクロスベルを奪還し、ようやく再独立式を執り行うその当日。
前作で一応は改心したはずのルーファスが、前述の衛士隊、碧以降服役しているはずのガルシアとディーター元大統領、どう見てもイリアにしか見えないのに誰にも気付かれていない変態踊り子仮面と共に突然現れ、クロスベルは再び占領されてしまいます。
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その後、騒動によって散り散りになってしまったロイドたち支援課は、それぞれが出来る事をやりながら、リベール組や色々あってクロスベルに来ていた一部のトールズ組とも協力してクロスベルを奪還するべく活動していきます。
もう何なんだよ。
作中のクロスベル市民すら「またかよ」とか「そろそろ慣れたわ」とか言い出してるけどプレイヤーも同じだよ。天丼ネタにしてんじゃないよ。
仲間集めの流れも碧の終盤、閃2、閃4の2部で何度も見た奴なので相当マンネリがキツかったよ。僕、空の軌跡はやった事ないんだけどもしかして空でもやってんじゃないだろうな……?
ゲームスタートするとロイドルートから始まる点や、ラストチャプターでロイドルートに収束する点から見ても、今作のメインとなるルートと言っても過言ではないのですが、もう何度も何度も「それは前にやったでしょ」と言いたくなるような展開がひたすら繰り返されるため3つのルートの中では断トツで印象が悪いです。
また、今作の支援課は「英雄たろうとしてしまった」「"見失った"」と連呼する・されるわけですが、これもあまりピンと来なくて微妙な気分になりました。
閃3でもクロスベル人の誇りだの何だの言ってましたが、零碧をプレイした上でクロスベルの一般人にそんなもの感じたことが一度もないんだよな……
そもそも、ロイドたちは碧の最終盤にて、神の如き力を振るうキーアに頼ってクロスベルの脅威を全て消し去ってもらうのではなく、そのキーアを救い、自分たちが成長して何とかしていく事に決めたわけじゃないですか。
なのにクロスベル完結編で「一般市民に期待されすぎて思い上がってました!」ってさぁ……………………
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無理やり壁を作られたようでなんだかなぁ……という気分でした。
褒められるところはエリィさんのおっぱいのデカさくらいです。
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「英雄たろうと」で思い出しましたが、テキストの癖がかなり閃に近いです。はは、改めてスタッフロールを見ての通り、閃のヤバいテキストを書いてたライターさんは、せいぜいディレクターさんをやらせてもらっているようだが……ふふ、これも薫陶の賜物か。流石にお疲れ様だ。いえ……全てはここからでしょうか……ふふ、今はまだ早いということですね。
【2】リィンルート
クロスベルの再独立式と同時期。
閃4で「巨イナル黄昏」を乗り越えて日常に戻ったリィンはある日、クレアに呼び出され、新Ⅶ組の面々を連れてユミルへ帰郷します。
そこで「寡黙」とか「説明が足りない」とかで済ませて良いのか怪しいレベルで会話が不自由な男マテウス・ヴァンダールの試練を強制的に受けさせられます。
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試験に合格した結果、カレイジャスⅡで新婚旅行に出かけたオリヴァルト皇子夫妻が行方不明になった事を知らされ、捜索を依頼されます。
はぁ? 王族が部下も連れずに戦略的にも外交的にも重要な船で新婚旅行するんじゃあないよ。
その後、クロスベルが再び占領された事やそれに対して帝国解放戦線のリーダーを名乗る《C》がオリヴァルト夫妻を誘拐したという声明を出していた事も知らされます。
こうしてオリヴァルト夫妻を救出するため《C》の正体を探ることになります。
ロイドルートが表ならばこちらは裏……と思いきや、特にそうではありません。最終盤までクロスベル入りしませんし、正直リィンも「騒動そのもの」とは関係がありません。
(黒幕が黒幕なため、まぁ……因縁はできてますけど、こちらも「たまたま学習先がそうだった」だけだったりします)
そのせいなのか帝都をうろうろしたりノルドをうろうろしたり遊園地をうろうろしたりと閃の頃と変わらずgdgdと見極めているため、正直語る事が少ないんですよね。
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閃4でリィンが戻ってきてからも思ったのですが、リィンは主役よりもサブキャラに置いた方が輝きそうな気がします。
【3】《C》ルート
クロスベルの再独立式がめちゃくちゃになり、トールズⅦ組がオリヴァルト夫妻の捜索を開始した一方その頃。
元殺し屋のスウィンとナーディアの二人は、ヨルグからの依頼で大きめのトランクを運んでいました。
しかしトランクを奪おうとする黒の衛士や、謎の兵器(ゾア=バロール)に襲われ大ピンチ。そこに現れたのが仮面をかぶった男――帝国解放戦線の《C》でした。
トランクの中に入っていたのは人間そっくりな人形「ラピス・ローゼンベルグ」。
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記憶喪失であるラピスの記憶を取り戻そうと提案する《C》とそれに応じるラピス。そして《C》に雇われる事になったスウィンとナーディア。
こうして「新生帝国解放戦線」――またの名を「新生帝国ピクニック隊」が結成されました。
《C》の正体は本物のルーファス。その目的はクロスベルを占領した偽物のルーファスを止めることでした。
冒頭で「ルートによってクオリティの差が激しい」などと言っておいてここまで酷評続きだったのでお察しですが、《C》ルートは軌跡とは思えないレベルでしっかりとしたストーリーRPGになっています。
まず、いわゆる"軌跡構文"……つまり定型文で喋るシーンが少ない。
そもそも定型文で喋るってどういう事だよ。でもこう表現するしかないんです、本当に。
そのおかげかキャラクターの個性がハッキリしており、登場するキャラクターがみんな真っ当に格好良く、可愛い。特にラピスとなーちゃん(ナーディア)は久々にキャラデザやえっち3Dモデルという外見的特徴以外の要素で"sex"かつ"siko"でした。
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キャラクターの数もかなり絞られており、新キャラが多いのも手伝って他ルートにはない深堀りがなされます。
他の2ルートが「ファンディスク」の趣があるのに対して、内面がちゃんと描かれている点もポイント高いです。
ルーファスは「設定上は頭が良いとされる知将」「設定上はなんか強いらしい剣士」……と設定上は凄そうなのに具体的な描写に乏しく、軌跡らしいふわふわしたキャラだったのですが、今作では自分は一体何者なのか、存在意義に思い悩む青年として描かれています。
自分に欠けたモノ――すなわち「父」を求め、オズボーンに心酔し、そしてオズボーンという偽りの父を乗り越える事で、自身の存在意義を見つけようとしていた。そのためにたくさんの悪事を働いたのに無様に敗北してしまった。仲間とともに自分を倒した弟がうらやましかった――。
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自身を極悪人だと言うルーファスに、ラピスは「何をしても何もしなくても、何を持っていても何を持っていなくても――その人はその人」と、まるで超越しているかのような考え方を示します。
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ルーファスはそれを戯言だと独白するのですが、少し救われたような表情をしていて。
船の上で語らう二人の雰囲気がさぁ……滅茶苦茶しっとりしててさぁ……まるでストーリーRPGなんだよ。自称ストーリーRPGだぞ。ストーリーRPGだったわ。
ルーファスが迷えばラピスが導くし、ラピスが迷えば「君だけがラピスだ」と言って見つける。迷子にはさせないんだよ。なぁ。
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他にも碧とは違って非常に頼もしいアリオスをはじめ、過去作で迷いを断ち切った面々がパーティに参加してにぎやかになっていきましたね。人選的にも割と納得、かつ多すぎず少なすぎずなメンバーで良かったです。
キャラクターについて
ロイド
戦闘ではバーニングハートのインチキさが目立っていたが、ストーリーでは迷走してて悲しかった。
支援課は支援課でしかないってポジションにしたいのか、(偽物とは言え)マクバーンに褒めちぎられたり唯一真相に辿り着くスーパー捜査官にしたいのかいまいち扱いもふわふわしてた。
僕としてはキーアを助けることを選んだ以上はある程度の責任はあるもんだと思ってたんだけど……ま、ロイドは英雄ではないからな。
正直「創でロイド好きになった!」って人いるのかな……って思うし零と碧でロイド好きだった人はこれで満足だったのかな……と思う。わからねえ、何も……
エリィさん
おっぱいがデカすぎる。3Dモデルの恩恵をフルに得たキャラだと思う。
戦闘ではストライクベルが加速とEP軽減のセットなので序盤から最終盤まで使ってましたね。ロイドとの組み合わせが強すぎる。
反面ストーリーではひたすら地味でした。碧でもそうでしたが、彼女本人に関する事は零でやりきってるんですよね
ランディ
またかよ。碧でやってた暴走と似たようなことまたやろうとしてて、心底がっかりした。軌跡シリーズは世界が繋がっててキャラの成長を見られるのが一つの売りなんじゃなかったんですか
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ティオ
「……ぁ……」とか「ですね」とか言ってた印象しかない。エリィさんもそうだけど零でやるべきことはやりきってるので、「いるだけ」感が否めないですね……
あと僕のロイドは零と碧でティオを選んだのに閃以降エリィさんかリーシャか、みたいな描写ばかりでつらい。
リーシャ
銀であることをどれくらい隠しているのかいまいちわからなかった。
あとやっぱ痴女じゃなきゃあんな恰好しないと思う
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アリサ
座ってるとき、手で股間をふさがないとパンツ丸見えである事が最序盤のイベントで発覚してびっくりした。普通に痴女だと思う。
戦闘ではCP関係の装備が出そろうまではロイドの相棒としてひたすらギフトを撃ってもらっていたけど装備が出そろってきた頃には控えに回っていた。補助輪のような女だ。
リィン
「俺は幸せになっても良いんだろうか」とか「神気合一を使うのが怖い」とか、「またかよ」感が凄かった。これ、ランディの項でも言ったな。
特に神気合一については閃4の時と同じ結論に至ってるので、なおのこと気になってしまった。
キレると妙に陰湿なところとかはそういうキャラなのだということで納得できるけど、「それ前に矯正したでしょ」みたいな話を繰り返すのはどうなの……はは、それがまたリィンらしいというか。
後、リィンのキャラそのものとは関係ないが、リィンルートを始めた直後に誰と絆を結んだか、誰と恋人関係になったかを選ぶのも割とひどいと思った。データ連携じゃダメか? そりゃ閃4の特別な絆イベントからやり直すのは面倒ではあるけど、だからって選ぶのはちょっと違わないか?
そして結局、特別な絆でお気に入りのキャラを選んでも大した追加イベントがないのは……何……?
多分「絆を結んだ」の追加はあるっぽいけど、何……?
ユウナ
CVの東山奈央さんって割りと安定した人のイメージだったんだけど演技が違い過ぎてびっくりした。何があったんだろう
ミュゼ
「一手足りない…」や「いえ――ここからでしょう」と言った先を見据えてたコメントを残してくれるものの、特に一手足りてないわけでも、別にここからでもない愛らしいキャラ。
誰にも突っ込まれていないので空回りしているキャラとして描いてはいないんだろうけど、狙ってないからこそ面白く可愛いのかもしれないね……
公女以外でもロングヘアーにしたかったけど今回も無理だったのは残念
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ミリアム
戦闘における今作のMVP。
初見アビスのめちゃくちゃな速度に対して耐える選択肢を取れたのはダメージを10%に抑えるミリアムがいてこそだと思う。
脇もえっちだ。
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クロウ
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ガイウス
今作のバランスブレイカーの一人。
ストーリーでは大して目立って無かったが定期的に「絶ッ……!」するので創はガイウスゲーの印象が強い。
閃3~4でもこれくらい強かったようだがSクラフト禁止してたから初体験だったんだよな
フィー
特別な関係に選んだのにマジで何のイベントもなくてキレそうだった。
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オリヴァルト
自分の立場をもう少しわかってほしい。あとエマやミュゼが来なかったらノルドで詰んでませんか?
ルーファス
今作で明確に株を上げた数少ないキャラ。
閃までの、「軌跡によくいる無駄に偉そうで設定上は強いらしいけど何がどう強いのかいまいちわからんまま強制敗北させてきたりする変なお兄さん」から悩める青年に路線変更したのは大正解だったと思う。
どうかこのまま、何も足さず何も引かず、この素晴らしい印象のままシリーズ完結まで隠居しててくれ……
ラピス
ラピスがいてくれたから創を完走できた。ありがとう。
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スウィン
クォーツが揃っていない状態での確定クリティカルは非常に強力でした。BPを貯めてコッペリオンまたはホワデコを維持しないと話にならないので……
エピソード(真・夢幻回廊で閲覧できる外伝的なイベント)では、急にリィンみたいなツッコミ方をし始めてすごくつらかったです。
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なーちゃん
すまん、声が良すぎる。
「分析能力が高い」というイマイチ「設定上は頭が凄い人たち」と何が違うのか分かりづらい特徴がありますが、エンペラー戦におけるオーダーの性能やドグマ戦のケーキ入刀などで活かされてて、より具体的だったかなと思います(まぁオーダーのほうはホワデコ張ってないと無理だったので使う機会がなかったのですが…)
すーなーの掛け合いも良いのですがどちらかというとラピスの保護者的な立ち回りをしている時のなーちゃんの方が妙に愛らしくて好きですね。
アリオス
なんか知らないうちに偽物作られてかませ犬にされたり可哀想だったけど流石に笑っちゃった。
《C》ルートのエンペラー・ドグマにすーなーがケーキ入刀するシーンで、なーちゃんが弱点を看破したと同時に腕を切り落としにかかるアリオスが格好良すぎた。こういうのだよ。軌跡のくせにやるじゃないか。
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このシーンはアリオスに限らず、腕を取り戻そうとするエンペラーを止めるラピスや、反撃を受けそうになるラピスを守るデュバリィ等、それぞれのキャラクターが各々の役割をしっかりと果たしているのが凄く好きなんですよね……
盟主
これみよがしにパッケージに映ってるのに本編には登場しなくて終わった後の1シーンに出てきたのはパッケージ詐欺って言われても反論出来ないと思う。
システムについて
【1】クロスストーリー
フィールド操作中の好きなタイミングで、3つのルートを切り替える事が出来るというシステム。
うーん……「428~封鎖された渋谷で~」や「街」のように選択肢によってルートが封鎖されたり解放されたり……といったシステムではなく、ただ進行にロックがかかるだけのシステムなので、うまく作用している感じはしなかったですね。
RPGのシステムとしてもクォーツや装備の付け替えの手間があるので頻繁に切り替えるみたいな事はしませんでした。
ゼノブレイド3のジェムみたいに1個作ったら全員付けられるみたいなシステムじゃないと気軽に切り替えらんないよ……まぁそれはそれでバランスの調整とか大変な気もしますし、難しい要素だと思います。
クロスしてたのは序盤の帝都と中盤の人形工房+工場くらいなもんでしょうか。
前者はⅦ組を操作してHPを一定量減らしてピクニック隊を追い詰めたら視点が入れ替わり、今度はピクニック隊を操作してⅦ組のHPを減らして逃げる……というイベントで、クロスストーリーシステムを活用した数少ないシーンでした。
後者は交互に操作してダンジョンを攻略していくのですが閃でもパーティを分割して攻略してるので新鮮味は0でしたね。
ただ、このシステムがあるからこそお使い系のサブイベント系がほとんどなかったのだと思うので、そういう意味では嫌いではないです。
【2】真・夢幻回廊
本作の「ファンディスクっぽい感じ」を醸し出している最大の要素。
フィールド操作中、好きなタイミングで訪れる事のできるダンジョンで、ここではすべてのルートのキャラクターを自由に編成できます。ダンジョンの構造はランダム生成され、宝箱の中身なども当然ランダムです。
真・夢幻回廊を攻略していく事で、BPやAGの最大値、パーティにいないキャラのオーダーを使用できるようにするEXキャラを解禁できるようになります。
また、強敵シンボルを倒すことでガチャ石が手に入り、本編ではパーティ入りしないキャラや閃3~4のDLC衣装、予約特典衣装、アタッチメント、装備の強化などに必要なUマテリアルなどが手に入ります。
過去作のDLCとはいえ無料で手に入るのは大盤振る舞いと言ってもよく、3Dモデルも閃3以降の水準のままなので素直に嬉しかったです。
ただ、閃からそのまま使いまわしているからなのか、ウィッグ系統のアタッチメントは新旧七組以外につけると微妙に色合いが違っていたりするのは残念でした。衣装も新Ⅶ組の種類は豊富だがそれ以外は少なめで格差がすごい……まぁこれは真・夢幻回廊に対する不満ではないし、元々使いまわしの無料コンテンツなんだから言いすぎるのも違うのかな。
真・夢幻回廊には他にも探索パーティに加えてないメンバーでボスと戦う「スクランブルレイド」のほか、ロボットアクションが楽しめる「プロジェクト・ティルフィング」や軌跡の知識が試される「軌跡でポン~ベリル編~」など様々なミニゲームが存在します。
クオリティは置いとくとして物量は本当に凄まじく、「お祭り騒ぎ」な雰囲気は出せてると思います。
特に「ビーチDEバカンス」はこのシリーズの……長所を遺憾なく発揮していて良かったです。閃キャラ以外はDLCなのだけ残念でしたが(見つけたのがEX Chapter後だったので流石に購入は見送りました)
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【3】戦闘
今作には大型アップデートで難易度の追加がなされており、今までの最高難易度「ナイトメア」を超える「アビス」が存在します。
閃の軌跡1~4のナイトメアはオーダー、Sクラフト、オーバーライズ、ロストアーツ、加速、遅延……といった強い行動を縛っていても、序盤さえ突破してしまえばほぼ苦戦することなくクリアできるくらいの難易度でしたが、創アビスではそれらや新システムを使ってちょうど良いくらいの難易度になっています。
戦闘に影響する新システムは2つあり、「ヴァリアントレイジ」は今までフィールドアタック専用だったアサルトゲージを戦闘で消費する行動で、BPを2回復しつつ全体バフ付き全体攻撃or全体回復できます。これに伴いターン経過でアサルトゲージが微回復するようになりました。
アビスはミリアムの「ホワイトデコレーション(受けるダメージ0.1倍)」を維持していないと即座に壊滅するため、BPを回復できるのは非常にありがたかったです。
「EXキャラ」は真・夢幻回廊で解放できる要素で、パーティにいなくてもオーダーを使用できるようになります。どのルートでも「ホワイトデコレーション」が使えるというのが最大の利点で、このシステムがなければ初見アビスを諦めていたくらいには便利なシステムでした。
ルート毎の戦闘の傾向としては、ロイドルートはロイドがまず尋常じゃなく強いので最も難易度が低かったです。叫ぶだけでディレイなしでBP溜めるのはやり過ぎ。
とはいえ最序盤はロイドとリーシャの二人で引き返して装備・クォーツを整える事もできず、EXキャラも解禁されてない状態で黒の衛士×3と戦うイベントがあり詰み一歩手前みたいな場面はそれなりにありました。
「バーニングハート」の性質上カウント制限付きの戦闘も苦手なのでやっぱり最序盤が一番厳しいですね。
リィンルートはガイウスがいる間はガイウスが「絶ッ…!」すると相手が止まるので2番目に簡単でした。ロイドルートのロイドと違って戦闘に参加出来ない期間がそれなりにある事がネックで、それが最も影響したのが最序盤にして最難関のChapter1でしょうか。
クレア、マテウスの3連戦はアクセサリーの強化も出来ないので明確な詰みポイントでしたね。裏で稼ぐのは閃4のハーメル西風戦以来だったよ。
《C》ルートは明確に一番むずかしいルートでした。ロイドもガイウスもいないのでインチキ出来ない……
特にChapter3のエンペラーはカウント制限付きなのにエンペラーのHPがバカ高く、火力を確保するのに苦労しました。
弱点アーツをちゃんと用意するなんて碧以来だよ。そういや弱点属性とかあったな、このシリーズ。
各ルートがそれなりに歯ごたえのある調整である一方、真・夢幻回廊やLast Chapterではロイドが叫んでBPをためてガイウスが遅延させて暇な奴らが攻撃するだけで終わるのでめちゃくちゃでした。禁止制限ってのはこういう光景をなくすためにあるんだな。
総括
軌跡シリーズとしては非常にクオリティの高い《C》ルートによってSRPG(ストーリーRPG)であることをついに証明した本作。
色々と不満がないわけではないのですが、総合的には……まぁ……良かったの…………………………かな……………………?
イケメンが主人公で可愛いヒロインがたくさん出る真面目なRPGというのは意外と少ないので、これからもそういう需要を満たし続けて行ってほしいです。
(演出のおかげでシュールになっているシーンが多いのでそこは頑張ってもらうとして……)
黎の軌跡については、PS4では倍速モードが使えないという話や、創と同時開発という話も聞いているので、プレイするかは改めて見極めている途中です。
軌跡のためにPS5を買うという選択肢はないので、Steam版でやれれば良いのですが、Steam版は2022年11月現在絶賛おま国中です。
(2023/02/05追記)
2023/01/31のアップデートにて、PS4版黎の軌跡にも倍速モードが実装されたみたいです。技術的に無理とかそういうのじゃなかったんだ……
見極めるのか……俺も……
(追記ここまで)
はは、ここまで読んでくれて本当におつかれさまだ。
これからもよろしく頼む。
それでは、また。
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