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アオアシ エスペリオンユース サブキャラクター考察 【1年生編】

私は、昔からスポーツ漫画における「作中でキーパーソンになることは無いが、たまに見かけると嬉しい」というタイプのキャラクターに強烈に惹かれるところが有りました。例を挙げると、キャプテン翼岸田猛スラムダンク角田悟ドカベン石毛幸一といった面々です。
今回は、アオアシのエスペリオンユース1年生のうち、なかなか見掛けることが少ない3名のキャラクターにフォーカスを当ててみたいと思います。
普段主要キャラに埋もれてしまいがちな彼らですが、登場機会が少ないこともあってか、どの場面も表情やセリフをすぐに思い出すことができました。これは、ある意味役得と言えるのかもしれません。

ロアン美濃

背番号:34
所属:Bチーム
ポジション:FW 

ジュニアユースからの昇格生で、2年生FWのオジェック美濃(オジー)の弟です。Bチームではスタメン出場していますが、これまでにAチームに昇格したことはありません。公式戦で印象に残る場面は、武蔵野戦の決定機でシュートを外してしまったところでしょうか。(地味)

ジュニアユース出身の為、戦術理解度は高く、練習では橘に対して、ポジショニングの指示をする場面も見られました。

兄のオジーは、「ロングシュートの名手」という特徴が有りますが、ロアンは、これまでにプレイ上の特徴について特に語られることはありません。(地味)

性格面では、上記の武蔵野戦前に、橘が提案した特訓に付き合う優しさを見せます。

兄のオジーも2年生の中ではベンチでアシトに優しく話し掛けるなど、競争の激しいユースにあって、非常に穏やかな印象です。ロアンの優しさも兄譲りなのかもしれません。
作中でジュニアユース出身の1年生が富樫と揉める場面においても、富樫の言動に苛立ちの表情を見せます。が、ここでも特にセリフを発するわけでもありません。(地味)

3年生が引退することにより、AチームのFWは義経の枠が空きますが、高杉、遊馬、オジー、松永、橘らがおり、ここに入り込むのは、至難の業と思われます。3年生時にようやくAチーム昇格でしょうか。オジー引退前に、兄弟2トップを是非実現してほしいところです。

亀山航

背番号:35
所属:Bチーム
ポジション:MF 

ジュニアユースからの昇格生で、名前に含まれる"亀"にちなんだ、おっとりとした外見です。一人称も「僕」であり、ユースの中でもかなり穏やかな性格であると思われます。(地味)

プレイにおいては、Bチームでも公式戦出場時の描写は無く、スタンドから観戦している印象が強いです。(1年生の大半がAチームに昇格した後は、Bチームで試合出場しているものと思われます。)

そんな亀山が作中で良いプレイを見せた場面が一つ。1年生のユース入団間もないころの練習試合で、見事に富樫へのアシストを決めます。これは、遊馬のコーチングによるものが大きいのですが、きちんと戦術を理解し、足下の技術も安定しているこ
(アシストの場面が極小になっているのが悲しい。)

性格面では、武蔵野戦前に、橘が提案した特訓に付き合う優しさを見せます。「僕、控えだけど手伝わせてくれ。」と謙虚さと献身性が感じられます。

作中でジュニアユース出身の1年生が冨樫と揉める場面においても、ロアン同様、冨樫の言動に苛立ちの表情を見せます。が、ここでも特にセリフを発するわけでもありません。(地味)

3年生が引退することにより、AチームのMFは馬場、小早川の枠が空きますが、栗林、桐木、松永、高杉、清水、長野、菅原、大友、黒田らがおり、ここに入り込むのは、至難の業と思われます。3年生時にようやくAチーム昇格でしょうか。(こうして見ると、MFは他ポジションとの兼任選手も多く超激戦区です。)
亀山は、特にパワーに優れているという描写はありませんが、体型的には、今後、松永の役割を担うことになるのでしょうか。(地味)

島安由太

背番号:30
所属:Bチーム
ポジション:DF

ジュニアユースからの昇格生で、ユース入団時の黒田の紹介では、「島なんてサッカーの話しかしない」と言われる程、サッカーに全てを捧げていると思われる人物です。
外見は、義経や阿久津のような丸刈りに近い髪型で、太眉とたらこ唇が印象的です。

見た目は印象的なのですが、プレイにおいては、Bチームでも公式戦出場時の描写は無く、スタンドから観戦している印象が強いです。(1年生の大半がAチームに昇格した後は、Bチームで試合出場しているものと思われます。)

そんな島のプレイの様子が描かれるのは、小学生時代まで遡ります。冨樫が練習生として参加していた際の試合でDFとして、敵チームのセンタリングをカットします。が、偶然、ボールが自陣ゴール前に転がってしまい、以降ピンチに。ビッグプレーとはなりません。(地味)

ここは、竹島が一旦クリアしますが、そのボールがさらに敵チームに当たり、ボールがゴールに吸い込まれそうになります。ここは、結局冨樫のファインプレーに救われるのですが、自軍ゴール前のGK、DFのお見合いに参加する訳でもなく、いまいち目立つことがありません。(地味)

性格面では、武蔵野戦前に、橘が提案した特訓に付き合う優しさを見せます。「この武蔵野戦はスタメンのお前たちを全力でサポートする。」と謙虚さと献身性が感じられます。

作中でジュニアユース出身の1年生が冨樫と揉める場面においても、ロアン同様、冨樫の言動に苛立ちの表情を見せます。が、ここでも特にセリフを発するわけでもありません。(地味)

3年生が引退することにより、AチームのDFは山田、志村、小早川の枠が空きますが、阿久津、清水、長野、菅原、アシト、冨樫、朝利、竹島らがおり、ここに入り込むのは、至難の業と思われます。3年生時にようやくAチーム昇格でしょうか。(MF同様、他ポジションとの兼任選手が多く超激戦区です。)
武蔵野戦前の特訓では、「おれを冨樫にでも見たててくれ。」という一言が有ります。今後は、冨樫がFWとして出場している時のCBとして活躍の場面が有るかもしれません。

そんな島ですが、こうして書き出してみると、意外な特徴が有ることに気付かされます。
「サッカーの話しかしない」。これは、正に本作の最強キャラであり、自分をサッカーフィールドに置いてきている栗林晴久と同じ特徴です。加えて、義経や阿久津と同じような髪型。さらには、冨樫のようなパワープレーヤーを目指す。となると、これからの島安由太の成長物語に大きく期待できるのではないでしょうか。
ユース入団時の黒田の「島なんてサッカーの話しかしない。」の一言が、これからの島の大ブレークに向けた伏線になるのだとすれば、サブキャラクター好きとして、こんなに喜ばしいことはありません。しかし、ほんの僅かでもそう思わせておきながら、結局何も無いという順当な結果に落ち着くであろうところに、真の魅力を感じざるを得ません。

まとめ

今回は、普段フォーカスの当たらないサブキャラクターの1年生についてまとめてみました。3名とも橘の特訓の提案に快く応じる点をとっても、ライバル関係の激しいユースの中にあって、仲間思いの性格の良さを感じさせます。(そこがプレーヤーとして、なかなか突き抜けられない要因の一つなのかもしれません。)
また、穿った見方をすれば、橘の特訓の提案に応える際も竹島が意思表示した後、それに追従する流れでした。チームメイトのコーチングを常に素直に受け入れる場面も有り、自身の強い意思を持たず、ジュニアユース育ち特有の型にはまる傾向に有るのかもしれません。

1年生は主人公のアシトを始め、周りにも濃いキャラクターが多い為、今後、作中で今回の3名にフォーカスが当たることは、まず無いと思われます。
そんな作品内で埋もれてしまいがちな彼らですが、わずかな登場シーンでも表情やセリフを丁寧に描き、読者に色々な想像を膨らませてくれる小林有吾先生の表現力を改めて尊敬いたします。願わくば、スピンオフ作品で主要1年生昇格後のBチームの様子を描いていただけると、彼らも報われることかと思います。

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