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ダンサー・イン・ザ・ダーク
なぜこの赤丸のところで買ってしまうのかという話。
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私もトレードを始めた頃、こういった場所で買い、プギャーとなったこと数知れず。
今は冷静に見送ることができるようになりましたが、初心忘れずの気持ちで言葉にしてみたい。
なので、この記事は先物トレードに慣れている人や、そんなとこで買わんわと思える人には物足りない記事になる。
まず、上のチャートの赤丸で買いたいと思ってしまう理由はこんな感じだろうか。
チャートは上下するものだから、下がった次は上がる
底値は割れてなく反発したから、上がる
インジケーターがゴールデンクロス、買いサインを出した
急落しすぎ、リバウンドするはず
そんな NikkeiHeiKin 先物の考えをぶっ壊ーす。
1.チャートは上下するものだから、下がった次は上がる
→ それはレンジでの話。ここまでの強い動きは、瞬時に「急な下落トレンド」が発生したと判断する。
トレンドが発生した時は、株価は上下しない。下落なら株価が0まで、上昇なら青天井まで行くぐらいの気持ちをもつ。
2.底値は割れてなく反発したから、上がる
→ 底値を自分の思い込みで決めてはならない。底値や天井は後から振り返ってわかるもので、現在進行中の動きで底値や天井を定義してはいけない。
下がり始めて一回の流れの急落で底値をつけることはあまりない。
3.インジケーターがゴールデンクロス、買いサインを出した
→ オシレーター系(MACDやRSI、ストキャスなどの中心から上下動するインジケーター)はその計算式の特性上、強い下落後が発生した後の小さな反発で買いサインを出す。しかし、オシレーター系が強い相場はレンジ相場である。トレンド相場が発生したらオシレーター系インジケーターはゴミ同然になるのだ。いつもクリボーにタッチするだけで死ぬマリオが、スターを取った瞬間に強さの強弱が逆転するように。一つのインジケーターが全ての相場で有効なんてことは幻想なのだ。
4.急落しすぎ、リバウンドするはず
→ 急落後のリバウンドというのは確かにある。ただ、それがどの程度のリバウンドなのかは誰もわからない。運よくリバに乗れたとしても、利確のタイミングを逃し、デッドキャットバウンスに巻き込まれることは、先物あるあるの1ページ目に載っている。
と、表面的な理由について否定したが、チャートの赤丸で買う理由の根本的な、精神的な、無意識的な、懇願的な、希望的な理由に、「未知の恐怖」というものがあるように感じる。
小学校の頃、鉄棒で初めての逆上がりは怖かった。でも1回できてしまうと、たいしたものではないとわかった。なぜ、できる前はあんなに怖かったのか。それは想像できないからだ。逆上がりの回ってる感覚が、回転中に見える景色が。
アメリカのスプラッター(ホラー)映画で、怪物が登場するまでは、怖くて怖くてたまらなかったのが、いざ怪物の姿が出ると、怖さが半減する感覚も同じ。
話を戻す。
上のチャート画像では1日前に28400あった株価が、27800まで落ちた。
28400は過去チャートに既に見えている数字なので、そこまでとは行かないまでも、多少は戻るだろうと無意識に思ってしまう。いや、そうなって欲しいと願望を持つ。
逆に、安値を割った価格は「未知の恐怖」の領域となる。
見えていないために、無識的に怖がり、そうなって欲しくないと感じ、避けようとする。
結果、チャート画像の赤丸で売るより買う方が”安心”するのだ。
トレードはこういった一般的な常識や、無意識的な感情をできるだけ排除していかなければならない。
そのために株価を予想しろといっているわけではない。
見えないものを見ようとして 望遠鏡をのぞきこんだ、としても先の株価は見えない。
そういった感情があり、自分はその感情に左右されないようにしようと意識するだけで、行動は変わっていくように思う。
上のチャートはその後はご存じの通り、持ち合いの時間を消化し、下落していった。チャートパターンとしてはよくある形だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1663299609181-1UjfWekJVx.png?width=1200)
今回のような急落からの少しの反発は、まずは疑うこと。
反発が落下の強さに対して小さい時は往々にして、下落途中の踊り場になることが多い。
もちろん、そこからの急騰がないわけではないが、どうなるかわからない暗闇の中でもがくより、トレンドを意識し、再びの急落を警戒した方が、生き残る選択としては正しいように思う。
トレードは常にポジションを持つ必要はない。
危険だと思う時、相場と自分のスピード感が合わない時、少しでも不安や恐怖心がある時は、ゆっくりチャートを観察していてほしい。
あなたが勝てるチャートはいつかくる。
それまでは今回のような、暗闇の中の踊り場で踊らされることがないように気をつけて欲しい。
(ここでタイトル回収!)
それでは、また。
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