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ここから始まる2人のrevolution―ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 UNIT LIVE & FAN MEETING vol.1 DiverDiva 〜Big Bang〜―

 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会で初となるUNIT LIVE & FAN MEETINGが始まりました。2021年9月11日・12日にトップバッターを務めたDiverDivaの公演を現地で観てきたので、今回はその感想を書いていきます。アーカイブを振り返りながら書いているので、現地で感じたことだけではないことをご了承ください。あと宮下愛役村上奈津実さんに寄り気味の感想になることはご容赦ください…まあ後述しますが、DiverDivaというユニットの鍵を握るキャストでもありますので。
 なお今回も村上奈津実さんにお祝いのフラスタを送らせていただきました。企画およびご参加いただきました皆様、この場で恐縮ではありますが御礼申し上げます。

トークパート

 冒頭「SUPER NOVA」のショートバージョンを披露してからトークパートへ。ライブパートの感想はこの後にまとめて書かせていただきます。ただ「SUPER NOVA」の衣装はこの部分だけだったので、せっかくならきちんとした衣装でフルバージョンを観たかったなあ…とも思いますが。
 ラブライブ!シリーズというとキャラクターとキャストの結びつきが非常に強いコンテンツですが、それゆえにそれぞれが重なる部分と異なる部分を楽しめるのも魅力のひとつです。その点このDiverDIvaというユニットは非常に面白いですね。朝香果林役久保田未夢さんについては果林とそんなに変わらず、村上さんに対して保護者的な立ち振る舞いが多いのですが、一方の村上さんはたまに果林を困らせつつもエネルギーで引っ張る愛と異なり、トークでは特に振ったわけでもないのに勝手に面白いことを言って自爆していくのがとてもとても面白かったです(酷)。村上さんは生放送など人数の多い環境下だと比較的静かなのですが、2人という「しゃべらざるを得ない環境」に放り込むとこうもボロボロになっていくという…そういうスキを見逃さず攻撃をかけるのも久保田さんの果林らしさですね。2日とも観られた「ちゅっちゅっ、ちゅきちゅき、らぶらぶりん」とか完璧でした。村上さんはかわいいだけでなく面白いから好きなのだと改めて実感しましたね。
 今後新しい楽曲のリリースがされるようですが、ユニット楽曲は今のところ割といい感じなので期待したいところです。私も英単語は「Sweet」で送ったのですが、また今までとは違うDiverDivaになれば良いのではないでしょうか。今ある楽曲は果林のイメージ寄ったものが多いので、愛の雰囲気に近いものがあってもいいなあと思います。

ライブパート

1. POWER SPOT!!
 ライブパート1曲目は「POWER SPOT!!」から。2人がぶつかり合うようなDiverDivaらしい1曲です。2人がそれぞれの得意分野で戦っている印象のある「SUPER NOVA」に比べると、こちらは対等な―近い距離で戦っているような印象を受ける楽曲で、それゆえに笑顔だけじゃない村上さんの表現力が求められます(果林はDiverDivaだと素で曲の表現に近づくため)。で、今回それが素晴らしかった。1番Aメロの「このエリアは弱肉強食world」に代表されるように、強くて危ない雰囲気が混在した笑顔を見せてくれていて、曲中全体でそれを貫き通していました。こんな表情も見せてくれるんだ…とドキッとするとともに感動。そしてそれを迎え受けるような久保田さんのパフォーマンスも当然良いもので、DiverDivaの2人だからこそできるステージだと最初から思わせてくれました。

2. 祭花-saika-
 パワー強めの楽曲が多いDiverDivaの中でも繊細さを求められるのが「祭花-saika-」。今回のライブパートで一番良ったステージかもしれません。なんせ2人の表現力が素晴らしく、美しさの中にかわいらしさもあるような新たなDiverDivaの魅力を見せてくれたんですよ。2番Aメロの動きや表情にはぜひ注目していただきたいですね。ニジガクメンバーの中でも大人びた雰囲気の強い果林と愛ですが、そんな2人がお祭りで楽しむかわいい様子がパフォーマンスから非常によく伝わりました。
 そしてもうひとつ、このステージが面白かったのは2人の対称的なパフォーマンス。ラストによく表れていますが、落ち着いた様子で美しく手を振る果林に対し、愛は全身を使って目一杯手を振っています。共通の世界観のなかにもこういったそれぞれの個性が見えるのは良いですね。美しい映像を使った現地での演出は当然ながら、しっかりとパフォーマンスをしてくれたからこそアーカイブでも満足度の高いステージでした。

3. THE SECRET NiGHT
 一度トークを挟んで衣装どおりの「THE SECRET NiGHT」。これもDiverDivaらしい1曲ですが、突出して異なるのが「危うさと色気」を伴っていること。これまた村上さんのパフォーマンスはどうなるかなと観ていたのですが、いやー…本当に表現力が向上しましたね。もちろん笑顔が村上さんの一番の武器ではあるのですが、正直なところソロ楽曲の影響もあって笑顔一辺倒にならないかと心配していた部分もあって、そうなるとDiverDivaとしてはかなり痛いなと思っていたんですよ。ところがこの楽曲でも見事にスリリングさと妖しさを表現してくれていて、「おおっ」と思わせてくれました。絡み合うような振り付けもしっかりとこなしてくれましたね。体力面での成長は眼を見張るものでしたが、Day2に久保田さんが言ってくれたように本当にメキメキと成長しているのを感じました。

4. Fly into the sky
 続いては爽やかさが特徴的な「Fly into the sky」。DiverDivaの楽曲は夜を連想させるような楽曲がほとんどなため、そのような意味で貴重な楽曲でもあります。縛りを受けづらいカップリング曲があるって良いですよね。こちらも「祭花-saika-」同様細かなポイントが求められますが、それぞれ違う方向性を持った楽曲のなかでも2人はよくできていたと思います。Day1のトークパートで村上さんが「パリピ」な曲をやってみたいと言っていましたが、この楽曲はそれに少し近いでしょうか。果林演じる久保田さんが楽しそうな笑顔を見せてくれるというのが魅力的で、それだけに楽しさで観客を巻き込んでいくようなステージでした。サビの振り付けは会場全体がやっていて、本当に2人と一緒に楽しむ素敵な時間が味わえましたね。

5. SUPER NOVA
 オープニングでショートバージョンを披露した「SUPER NOVA」をフルバージョンでもう一度。村上さんの成長ばかり語ってしまいましたが、久保田さんも当然果林として成長しており、2ndライブの際にはどちらかというとかけ離れていた印象を受けていたパフォーマンスが、今回の披露ではきちんと同じ土台に立っているように感じられました。そしてなにより2人とも楽しんでパフォーマンスをしていたのが印象的で、観客を入れて行えたのも大きいかなと思います。
 2ndライブで観た際には演出から「これは現地向けだなあ…」と感じていたのですが、今回直接観る機会に恵まれ、パフォーマンスからステージ全体の演出まで含めて存分に楽しむことができました。裏を返せば配信も主流になってきた今の世の中でどれだけ通用するかという部分もあるのですが、これからも成長していく2人のパフォーマンスであればきっと大丈夫でしょう。最初のユニット楽曲であるだけに披露する場も多くなると思うので、また次の機会も楽しみにしています。

6. Fire Bird
 幕間アニメをはさみ、驚愕のおバカっぷりを見せてくれた(酷)果林の3rdアルバム楽曲「Fire Bird」。直接披露する機会がまだなかった楽曲達だけにこの場に入れるのは至極当然ですが、DiverDIvaに限っては本来観るはずだった場所になったとは…嬉しい限りです。ソロ楽曲は背景にスクスタの映像を映しながらの披露となりましたが、やはりさすが久保田さん、高い技術を持っている方だけあってシンクロパフォーマンスが素晴らしいですね。そしてニジガクのソロステージはやはり楽しいもので、2ndアルバムまでの楽曲とは違った熱さのあるこの楽曲で会場全体を持っていかれるのは非常に気持ち良かったです。動きから表情までスキもなく、アーカイブで観ていても素晴らしかったですね…落ちサビ前の一瞬の笑顔、ヤバすぎて声が出ました。

7. 楽しいの天才
 続いては愛の3rdアルバム楽曲「楽しいの天才」。2ndライブで村上さんのあまりの成長っぷりに、ステージが終わった途端大号泣してしまった思い出の楽曲でもあります。さて、今回はLIVE & FAN MEETINGと言いながらも、DiverDivaにとってはおそらく通常のライブより消費の大きいものでした。普段のライブはソロ楽曲がメインゆえにステージに出ない時間が長いですが、今回はユニット楽曲だけでもエネルギーを使う楽曲が多いうえに、全体曲などとも違い2人だけなので力を抜ける瞬間もほとんどないという、DiverDivaが圧倒的にキツい公演となりました。その後半でソロ楽曲の中でも圧倒的な運動量となる「楽しいの天才」を披露したわけですが、そんな状態でも愛のとびっきりの笑顔を絶やすことのない村上さん…すごすぎませんか?ステージを重ねるたびに恐ろしい勢いで成長していくのを感じます。ダンスや歌がやや走っていた印象はありましたが、それでも会場に「楽しい」を叩きつけるエネルギーは見事なものでした。これは私事ですが、現地でこの曲を振りコピするという夢も叶って最高でした。

8. めっちゃGoing!!
 さすがに「楽しいの天才」を披露したら息も切れるよね…と思っていたら続けて始まった2人での「めっちゃGoing!!」にはさすがにビックリ。9月14日の生放送で久保田さんの提案だったと明かされたこのステージ、ソロ楽曲を披露する都合上ユニットごとに手数に差が出るUNIT LIVE & FAN MEETINGですが、2人ゆえに楽曲数が減ってしまうDiverDivaだからこそ実現したのかもしれませんね。2人一緒だからこそソロステージとは違う楽しさが感じられて、この場だけのの特別なステージは大変に良かったです。しかしこの時点で疲れを一切見せない久保田さんもすごいのですが、声には疲れが見えつつも落ちサビ前のアドリブ部分で尋常じゃない動きを見せる村上奈津実さん…本当に一体どうなってるんだ…。

9. Love Triangle
 最終盤、挨拶を挟んで披露したのは「Love Triangle」。こちらも2ndライブ以来2回目となる楽曲ですが、ここでも2人の表現力の向上が感じられました。この楽曲も表情と動きをキメていく繊細さ、そして何より曲の雰囲気に合わせた演技力が求められますからね。2ndライブでは笑顔成分多めなんだなと思っていたのですが、今回はいじらしく切ない表情が増えていましたね…いやあ、果林と愛がこんな表情を見せているっていうのが良いですよねこれ。2番Aメロの村上さんの「ずっと無限ループ」のあたりとかめちゃくちゃ好きです。このように観る機会に恵まれる楽曲は成長が感じ取りやすいので、新規楽曲とはまた違った楽しさが味わえました。

10. TOKIMEKI Runners
 全体曲1つくらいはやるかなーと思っていましたが、それなら選択肢は「TOKIMEKI Runners」しかありません。ニジガクにとっての始まりでありつつ、ニジガクそのものを表すこの楽曲のステージはいつ観ても素晴らしいなと思います。しかしここでも村上さんがぴょんぴょん跳ねててほんとすごい…自身が楽しんでいることはもちろん、会場を全力で盛り上げようとしているのがまさに宮下愛ですし、それを暖かく見守りつつ楽しむ久保田さんも朝香果林なのだなと感じました。この素晴らしい楽曲でにぎやかに締めてくれるDiverDivaのLIVE & FAN MEETING、本当に楽しかったです。


 ここからは総評。2ndライブの感想でDiverDivaが面白くなるかどうかは、2人が対等にぶつかりあえるかどうかにかかっていると書きました。経験の差ゆえにどうしても久保田さんと村上さんの間には実力差がありましたが、それだけではなく村上さんの久保田さんに対する強すぎる憧れが足枷になりかねないという心配も感じていました。しかしながら今回、ステージ中はその心配は杞憂に終わりました。愛として立てば大丈夫ということを村上さんが話していましたが、役者として成長しただけに久保田さんと2人でしっかり立てていたと思います。トークではだいぶ恥ずかしさも出ていましたが、パフォーマンスで切り替えができるならユニットとしての味として良いのではないでしょうか。
 そして今回、久保田さんから聞きたかった言葉を聞くことができました。実際今回のパフォーマンスを観て、村上さんは久保田さんに相当追いついてきていると思いますし、キャラクターの違いもあるので一概には言えませんが、パフォーマンスや表情への熱量の込め方は村上さんが非常に強いなと思う瞬間も多くありました。「SUPER NOVA」のラップ部分など、負担の大きい状況でも地に足のついたパフォーマンスをするための体力など村上さんの課題はまだありますが、逆にそれができれば村上さんはニジガクの中でも誰にも負けないキャストになりますし、DiverDivaに勝てるユニットなんていなくなるくらいだと思います。演出の強さもあって有観客でできるようになったのも味方していて、この公演を通してDiverDivaはここからだと感じました。普段のライブも良いですが、こういった機会でさらに成長した2人にまた会えることを楽しみにしています。

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