脱初心者になるための手引き

今回は初心者を脱したい人向けになります。
用語については都度説明します。

まずはじめにプリフロップ、ポストフロップに分けて
脱初心者の方々が勘違いしがちなこと、新たに意識すべきことを自身の経験と一部GTOWizardを用いて記述していきたいと思います。

※本記事は6max-NLH,100BB持ちのリングゲームを想定しています。
※文書内での「o」はオフスート、「s」はスーテッドハンドを表します。

~プリフロップ~


戦術的コール


リンプインについて
ざっくり言うとレイズせず、コールで参加してしまうことです。
これは方々で言われるThe初心者というようなプレイになります。

ただプリフロップでコールすることがいけないという事ではありません。
自分がオープンレイズができる状況でコールで参加するなってことです。

なぜリンプインがいけないのか

まず一つ、ブラインドスティールの機会を自ら放棄している。
ポーカーはプリフロップだけでブラインドをもらえるに越したことはありません。
「自分がAAを持っていてみんな降りてしまってもったいない!」
気持ちはわかりますが、やはりしっかりレイズで参加することが長期的に考えると利益的になります。

次に二つ目、
不特定多数のハンドにフロップを見せる機会をローリスクで与えてしまうからです。
仮に自分がAAだとしてヘッズアップならいいものの、リンプインをし、後ろ4人にコールされてしまってはどんなボードでも本当に全員に勝っているかわからないですよね。

では、自分より前のポジションからオープンが入ったとき、
リンプインにはならないのでコールがいつでも正当化されるでしょうか?

答えはNOです。

具体的にどういった場面ではコールが有用であるか、ポジションごとに分けて解説します。

※3BetPotではなくSRP、前にコーラーがいない場面を想定します。

BB

唯一いつでもコールが正当化されるポジションです。

理由としては2つ。

・既に1BB置いているためコール額が安い
初心者の方はこの認識だと思います。

実はもう一つの理由の方は重要です、それは

・スクイーズされる心配がなく、確実にフロップを見れる。
こっちですこっち。

当たり前ではあるんですが、BB以外でコールを多用する人はこの意識が抜けているような気がしてしまいます。

最後にUTGオープンに対するBBのレンジ表です(緑がコール)

画像1

結構コールできそうですね。

BTN(BU)

BBに次いでコールする頻度が存在するポジションです

こちらはBBと同じ理由はあてはまりません。理由としては、フロップ以降 必ず優位なポジションで戦えることです。

ただ1点注意することがあります。

そうスクイーズされる心配があるということです。

以下がUTGオープンに対するBTNのレンジ表です(緑がコール)

画像2

BBほどではありませんが一部スーコネやミドルポケットがコールになっていますね。

ちなみに他のポジションではコール(緑色)のレンジがほぼ存在しません…

オープンレイズ額


レイズ額の話を少しだけ。
まず脱初心者になるために、ミニマムレイズをやめましょう!!

基本的に3倍レイズ、コーラーが居ればその分+1倍してレイズ。
SBに限り基本的に4倍レイズが良いです。

総括


・プリフロップは必ずレイズで参加。
(前にオープンレイズをした人がいればBB、BTNはコールも有り)
・ミニマムレイズをやめよう。
・ハンドレンジ表の暗記←最重要

〜フロップ〜

今回はプリフロップ一番強いアクション、レイズをして参加した
「アグレッサー」と
上記にコールをして参加した、アグレッサーより弱いアクションの
「コーラー」に分けて解説します。

アグレッサー

フロップ時点のアグレッサーの考え方で
ブラフとバリューが2:1が一般的とされています。

つまりどういうことか、

アグレッサーは
フロップでヒットしたかに関わらずベットする
ということです、謂わゆるCBというやつです。
(一部ベットするべきではない場面もあります)

ベット額としてはポットの1/3の額を打つことがミスになりにくいです。

コーラー

先ほど述べた通りアグレッサーは半分以上ブラフの割合があることが多いです。
つまりボトムペアであっても十分勝っていることがあるということです。
また、遠くにフラッシュドローやストレートドローが見えた場合
それもまたコールする理由に十分となります。

またコーラー側で最も気をつけるべきことがあります、それは。

ドンクベットをしない

これはコーラー(アグレッサーに比べ弱いハンドレンジで構成されている)であるのにフロップ以降、
アグレッサーのアクションを見る前にベットをしてしまうことです。

おっとここで、
「アグレッサーはどうせベットなら先に打っても変わらなくない?」
という疑問があがるのは自然だと思います。
ではなぜドンクベットがいけないと言われているのでしょうか。

実はドンクベットは効果的な場面もあるのですが
中級者になる際に戦略の一部に取り入れましょう

総括

・フロップはコールしすぎるくらいで良い
・アグレッサーはCBを打つ
・コーラーでドンクベットをしない

〜ターン〜

ターンではブラフとバリューが1:1が一般的とされています。

ここで第一に意識することは
自分のハンドに価値があるのか(ショーダウンバリュー)
となります。

ここから自分のハンドの役の強さ、ドローの強さの価値を見定めて
ブラフに変えるか否か。
リバーでどんなカードが落ちたらどうアクションするのか。
を決めてターンのアクションを決めてください。

以下はアクションの指標です。

アグレッサー

・強い役ができている場合→バリューとしてのベット
・強いドローがある場合→セミブラフとしてのベットorチェック
・弱い場合→諦めてチェック(それかブラフとしてのベット
・マージナル(勝っているか分からない)である場合→チェックorコール

コーラー

・強い役ができている場合→バリューとしてのベット以上
・強いドローがある場合→セミブラフとしてのベット以上orチェックorコール
・弱い場合→チェックorフォールド
(それかブラフとしてのベット以上
・マージナル(勝っているか分からない)である場合→チェックorコール

中級者になると
ドローも何もないハンドでブラフを戦略に組み込むのですが、
脱初心者としてはフラッシュドローやストレートドローがある場合
これをメインにブラフレンジを構成しましょう。

総括


・現状強ければベット以上
・発展性があるのであればチェックして次を確認するか、強気ベット!
・弱いハンドで発展性もなければフォールド
・勝っているか微妙なものは全てチェックコール

〜リバー〜

困ったことにハンドの強さが確定してしまいました。

完成したトップペアやツーペアはもちろんバリューベットを打つべきなのですが、一度ここで相手はここまで何でコールしているかを考えます。

ナッツ級のハンドであれば何も考えずバリューベットを打って良いのですが、ただのトップペアやオーバーポケットは特に気を付けてベットするか否かを判断してください。


次に
ドローに関しては当然完成したものと完成しなかったものがあります。

また、リバーではバリューが1:2が一般的とされています。

つまりどうすればいいのか、

完成したドローハンドはもちろんバリューベットを打ちます。
完成しなかったものは
3回に2回諦めて、3回に1回ブラフベットをすればいいのです。

そんなこと言われても、という方のために
ポーカーはボード以外にも情報が得られる部分があります。
それはプレイヤーごとの癖です。

この人は大きいベットには降りる傾向にある だとか、
この人のチェックは極端に弱い とか、
この人はリバーまで行ったらなかなか降りない などなど…

そういったボード以外の情報も加味した上で
ブラフベットの頻度、額を決めましょう。

またプレイヤーごとの癖を見抜くことで、
バリューベットの際もコールをもらえることが増えると思います。

〜全体〜

最後に以下は中級者講習で予定している主な内容です。

・相手のハンドを予想する(ハンドリーディング)
・ブロッカー理論
・ドンクベットを打つべきスポット
・CBを打つべきではないスポット
・チェックレンジの構成(チェックレイズの戦略化)
・ブラフを打たせることでバリューを生むという考え


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