ミラティブポーカーでポーカーを学ぶことは不可能

人生にオールイン!金紅火夏です。

ポーカーを教えるにあたって、ミラティブポーカーという場はどうでしょうか?


ポーカーを学ぶ上で必要なもの

・知識(CB、ドンクベット、チェックレイズの使い方とかとか)

・経験(数をこなす、上手い相手と打つ)


知識はいつどこでも得ることができるので問題ありません。

ここで取り上げるのは経験を積む場としてミラティブポーカーが適しているのか?ということです。


ミラティブポーカーの特徴

遊べるのはキャッシュゲームのみ

→打ち方が全然違うので、他のゲームの経験は全く積めないと言っていい

5MAX

→メジャーなのはフルリング(9MAX)とショートハンド(6MAX)。5MAXはマイナー。

人数が少ないほど参加するハンドレンジが広くなり、アクションが激しくなる。それ自体はいいが、後述するBIの問題があるため状況を悪化させていると考えられる。

BI10bb~20bb

→オッズの問題でまともな駆け引きができない。次項で例を挙げる。


実例

あなたはBTNです

タイトなUTGが2bbレイズ

あなたまでフォールド

あなたのハンドはAQo

アクションごとに分けて考えてみましょう

fold→あり得ない

call→なしではないがSB、BBにコールするためのオッズを与えてしまう。multi-wayになると自ハンドの勝率が著しく落ちる。(POT5.5bbに対してSBは1.5bbを入れるだけで参加できる。オッズが1.5:7となり勝率が21.5%あればコールできる。SBがfoldしてもBBは勝率が約19%あればコールできる。SBがコールした場合BBは12.5%の勝率があればコールできてしまう)

そのため、BTNはレイズを仕掛けてSB、BBはアイソレートしてしまうのが良いと考えられる。じゃあいくら打つか?

raise→SB、BBは必ず降りて、UTGはコールするものとしましょう。

2xする場合4bb

UTGからすれば、POTが7.5bbに対し、2bbでコールできます。2:9.5で勝率23%あればコールできます。これは上位ポケぺア vs 下位ポケペアorアンダーカードの組み合わせでもない限りほとんどコールできます。そのためほとんどの場合で意味の薄いレイズになります

3xする場合6bb

UTGからすれば、POTが9.5bbに対し、4bbでコールできます。4:13.5で勝率30%あればコールできます。これも、降ろせるハンドの組み合わせはほとんど2xの時と変わりません。

4xする場合8bb

UTGからすれば、POTが11.5bbに対し、6bbでコールできます。6:17.5で勝率35%あればコールできます。これでようやく77 vs A5oみたいなハンドで降ろすことができます。

この話はミラポに限らず一般的な話です。問題はそこではありません。

フロップ以降が問題です。


BIが10bbだとしましょう。

UTGから2bbレイズ。

BTNがこれに対してコールする場合は問題ないですが、先ほどのようにアイソレートするためにはレイズをしないといけません。

BTNレイズ4bbにUTGコールすると、フロップ時のPOTが9.5bbになります。UTGは残り6bbなのでオールインが適正になります。

BTNは15.5bbに対して6bbでコールできます。6:21.5なので勝率が28%あればコールできます。これはOESDやダブルガット、フラッシュドローで十分にコールできる数字になってしまいます。そこに駆け引きはありません。

プリフロップで3x返した場合はもっと悲惨になります。

BTNレイズ6bbにUTGコールすると、フロップ時のPOTが13.5bbになります。UTGは残り4bbなのでオールインが適正になります。

BTNは17.5bbに対して4bbでコールできます。4:21.5なので勝率が19%あればコールできます。これなら2オーバーでもコールできてしまいます。そもそもプリフロップ時点でハンドレンジを絞ることが難しく、1オーバーやあるいはノーヒットでさえコールしたほうが利益的かもしれません。

結局フロップ以降がこのように進んでいってしまうのなら、プリフロップの時点でBTNはオールインすることが適正になります。さらに言えば、対抗戦略としてUTGからオールインすることが適正でしょうか。

(fit or foldも有効な戦術かもしれませんが、基本的にリークになります。そういう相手にはどんなハンドであろうとOOPからオールインを仕掛けるのが利益的になります。)


まとめ

このように、BIが10bbではゲームになりませんし、キャッシュゲーム以外のゲームは遊べませんから、ポーカーというゲームの1%でも楽しめてるかさえ怪しいです。

20bbだとしても、多少緩和されるだけで、結局早い段階でのオールインが飛び交う事が予想されますし、実際そうなっています。

賢いやつが勝つマインドスポーツなんてとんでもないです。

強いて戦略を考えるなら早い段階でオールインになることが予想されるので逆にハンドを相当タイトに絞ってpush or foldくらいの気持ちでプレイするか、リンプやコールを多用して安くmulti-wayのフロップを見に行きポットコミットしないようにするというのが有効になってくるでしょうか。

しかし、それはミラポに適応させた戦略で、ほとんどのポーカールームではそんな戦略通用しません。

さらに言うなら、上手いプレイヤーもいません。

そのため、ミラポでポーカーを学ぶことにはまったく意味がないと結論付けます。


※補足しておくと、テーブルを開いてから時間がたってくると多くのプレイヤーが50bb以上持っている状態になることは確かにあります。そうなれば、その間はまともにプレイできると言ってもいいでしょう。

しかしオールイン勝負で誰かが負けるとそのプレイヤーが10bb~20bbのショートスタックになり、また極端な戦略をとるしかなくなります。やはりBIを最低でも50bbにしないと根本的に解決させることはできません。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?