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出現率0.001%くらいの場面でのGTO戦略

 お久しぶりです!今回はKKPokerをしていて珍しいかつ興味深い場面に遭遇したので記事にしてみたいと思います。タイトルにGTO戦略、とありますがそこまで難しいテーマを扱うわけではなく、ポーカーの基本的ルールを知っている方なら誰でも読むことが出来る内容になっていると思います!また、出現率0.001%、というのは適当につけた誇大表現ではなく、きちんとした理由あってのものなのでそこを知りたい方も是非読んでみてください!笑

KKPokerのちょっと便利な小技

 その前に、最近(といっても少し前)KKPokerでは新しい機能が追加されましたね!それはスタックのBB表示とアクションボタンのカスタマイズです。後者について、今まではベットボタンの3つは1/2ポット(50%)、2/3ポット(66%)、ポットベット(100%)の3種類に固定されていましたが、その額を自分で変更出来るようになりました。その後、フィールド全体でのベット額としてGTO戦略で取られることが多い33%が明らかに増えるなど、機能追加が大きな影響をもたらしたと言っても良いでしょう。他にベットスライダーを使ってベット額を決めることもできますが、ベット額の入力にはもうひとつ方法があることを知らない人も意外といるかもしれません!下の画像左の1BBと表記がある箇所をタッチすると右のような画面が表示され、ベット額を具体的に入力することも出来ます。

ずあ

 このベット額の手入力は結構便利で、例えばポットより少し大きい額を打ちたいな、といった場面で私はよくこの機能を使っています。中にはほとんどのベットをこの手入力でしている、という人もいるんじゃないでしょうか?しかしこの機能、意外な罠があります。それはベット額の誤入力が起きやすいという点です。具体例を下に載せておきます。

スクリーンショット 2021-08-05 222911

 COから88で2.5BBオープンにBBがコール。フロップA♠T❤Q♦️でBBチェックに対してCOはなんと5000%のCB!もちろんこのベットは誤タップによるものです。この時は相手にコールされずに済みましたが、1か月程前にリバーで80%ベットを打つつもりが800%betを打ってしまい、クワッズを持っていた相手にスナップでコールされたこともあります。つまりこの機能、小数点を押したと思って押せておらず、そのままベットとして出力されてしまうというミスが生まれる余地があるのです。私はKKPokerにおいてFlashとリングゲームを合計50万ハンド程プレイしていますが、この誤タップによるミスを10回とは言わずとも5回はした記憶があります。そしてこれを%表記すると0.001%になります。余談が長くなりましたがやっと本記事のタイトルにある伏線を回収出来ました!笑
 

ある日のFLASHでの出来事と記事執筆のきっかけ 

 先日KKPokerのFLASH100NLをプレイしていると、よく見かけるレギュラープレイヤーと3betポットを争うことになりました。その時はお互い400BB近くを持っていたこともあり、ポットが膨らむ条件は整っている、と言えるでしょう。フロップは互いにチェックで回りターンです。すると何ということでしょう、オリジナルレイザーである相手からポットの5倍以上のベットが飛んできてしまいました。もちろん大したハンドを持っていなければフォールドすれば良いだけですが、ドライなボードに対いて私はQのトップペアを持っていました。相手はQQを持っているトップセットで下セットからMax Valueを取りに来ているのか…?など様々な考えが浮かびましたがここで私は自分の経験則から相手はターンで50%ベットを打つつもりが実際には操作ミスで500%ベットをしてしまった可能性が高い、と考えました。しかしそれが分かったところでリバーで落ちてほしくないカードは多いしその時にはとてつもなく難しい場面になってしまう、どうしよう…?と頭が真っ白になってしまいました。これが本記事執筆のきっかけです。つまり、「実際には通常のサイズと同じベットレンジを想定できるが、相手が明らかに入力ミスによるベットをしてきた際にどういう対応を取るのが利益的なのか?」ということを調べていきたいと思います!以下に実際の場面の詳細とGTOツール(GTO+)を使った解析結果、私見を述べていきたいと思います。今までGTO+でnode lock(相手の戦略を固定した上でどういったプレイをするのが利益的か解析すること)を本格的に使ったことはなく、解析結果が合っているか少し不安なところもありますが是非読んでみてほしいです!

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