ポーカー初心者は最初のうちからGTOを学習すべきか?

ハローキティ、Yosukeです。

マニラでコロナとのヘッズアップに大敗し帰国するも、少し時間も経って落ち着いたので、去年末あたりアミューズメントやその他色々な場所で聞いたり話たりした、初心者の方との会話で思った事について、主に自分の経験を元に記事を書いてみようと思います。

タイトル通り、先週or先月ポーカーを始めましたというようなガチ初心者の人は、いきなりpiosolver等を購入してGTOを学習した方がいいのか?またはしない方がいいのか?という話です。

これは恐らく既存プレイヤーの中でも意見が二極化していると思います。
最初のうちからAKQゲームを基礎としたGTOの概念を学習した方が本質が分かるのでそうすべきという人と、GTOなんかよりもっと重要かつ簡単で、覚えるべき基礎的な事が多々あるだろう、という事で最初からGTOに手を出すべきではないという人がいると思います。
個人的には、前者はオンライン勢、後者はライブ勢に多い印象です。

私の個人的な意見は、「学習する人のタイプに依る」というのが率直な意見であり、最初からGTOをやるのが正しい!とか間違いだ!という、正解不正解の話ではないと考えています。


個人的に、GTO学習の向き不向きは以下のような傾向があると考えます。

いきなりGTOを学習するのに向いているタイプ
①数学や数字が得意な人
 →既存GTOプレイヤーのブログやツイッターにおいて、答えを見るだけでなく自ら計算して導けるため、回答に至るまでのロジックやその間に派生した疑問や問題点を自力で解決できる事により、本質の部分を理解でき、且つ一度の学習で複数のパターンの理解に至れる、最もGTO学習者に向いたタイプだと思います。

②負けまくっても理由を考え続けられ、モチベが低下しない人
 →ある程度理解するまでの、所謂「過渡期」は感覚プレイ以上に負けまくります。

③プログラミングが得意(特にpython+R)
 →膨大かつ数字だけでは意味不明なGTOの結果を、効率良くまとめたりサンプル(標本)をグラフに変換できるため、時間効率が良く素早い上達が見込める。
また、完全GTOを人間が実戦で使用するにあたって重要な疑似GTOの全体傾向を把握するのも容易になる。

④ポーカーの才能がない(例外)
 →向いていなさすぎて、他にポーカーというゲームを理解する手段がないような人が最終手段としてGTOという道を選ぶこともある。

いきなりGTOを学習するのにあまり向いていないタイプ
①勝てないと単純につまらなくてモチベが低下する
 →こう書くと志が低い人みたいに思うかもしれませんが、これが普通であり、ほとんどの人はそうだと思います。
負けまくった時、その理由を考え続ける事ができ、モチベーションも低下しない人は極一握りです。
上記②で述べた通り、感覚プレイ→GTOプレイの過渡期というのは、よっぽど頭の良い人や数学が得意なGTOに向いているタイプの人でない限り、感覚プレイより圧倒的に負けまくります。
このタイプの人が初心者のうちからGTOをやると、その多くはそういった時期にポーカーを辞めてしまうか、GTOを辞めて感覚プレイに戻ってしまうと思います。

②数学や数字が苦手
 →既存GTOプレイヤーのブログで回答のみを得ることはできるが、途中経過である式=本質の理解が困難です。
GTOは、結果の暗記よりどうしてそうなるのか、のロジック部分が非常に重要で、数学的にそれは式の部分に相当します。
よって、その重要な部分を理解しないまま回答のみを中途半端に実行することで「GTOではないGTOっぽい何か」を長時間プレイする事になり、自分をGTOプレイヤーだと思い込んでいる精神異常者になりやすい。
勝てない時期が長く続くだけでなく、勝っても負けても何だかよく分かっていない(本人は分かったつもりでいる)という危ない時期も続く。
ちなみに私のことですが、他にも同じ状態に陥ったプレイヤーはいると思います。
ただ、自らGTOに対する様々な過ちに気づいたり、長い時間をかけて学習を進める事でこの状態を脱出できた時、スキルは大幅に上昇します。
ちなみに、ポーカーにはコーチングという文化があります。
GTOに特化したコーチングを行っている人がいる場合もあるため、ロジックを自力では理解できないが知っておきたいという場合は、GTOを得意とするコーチからコーチングを受けるという手段もあります。

③ツールを見たりツールを使って解析するのが苦痛、つまらない
 →GTOは、piosolverやGTO+等のカリキュレーターを必ず使用します。それらを使ってレンジを見たり期待値を比較したりします。
GTO系のツールに限った話ではなく、ツールを眺めたり解析する作業が面白くなくて辛い、つまらない、というのは学習の継続性に支障をきたすと思います。
私はpioを引くのは実戦より好きだし単純に面白いと思えるので、この一点についてのみ、唯一、結構適正はあったのかなと思います。


以上、大体ですが私はGTOとそれを学ぶプレイヤーについてはこんな感覚を持っています。

ただ、「ポーカーそのものに向いてない人が、それでもポーカーで勝とうと思ったならGTOしかない」という言もあります。
そして、これは私がポーカーを始めて3ヶ月目くらいでGTOに向かった理由でもあります。

私は、ポーカーを始めて数ヶ月で自分がこのゲームに全く向いてない事を悟りました。
私は向いてないタイプ①②に該当すますが、正直GTOで頑張っても勝てないようなら潔くポーカーを辞めるつもりで結構必死こいてやっていたので、あまりモチベーションがどうとかを考える余裕がなかったのが逆に良かったのかもしれませんね。

まとめると、

・数学力に自信がある人はGTO向き
・数学が得意かつPython+Rも組める人は最強
・数字数学が苦手な人や飽き性な人は、少なくともポーカーを始めてすぐにGTOを学習する必要性は全くなさそう(個人的にはむしろやらない方がいいとまで思っている)


いかがでしたでしょうか。
ただ、私は数学は大の苦手分野ですが一応4年ほど継続できていますし、ツイッターのフォロワーさんの中にも、数学苦手だけど努力で私以上にGTOを理解されている方もいらっしゃいます。
ですので、あくまで参考程度で捉えて頂けると幸いです。

糸冬

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?