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トーナメント入門講座


フィリピンチャンピオンゆきによるトーナメント入門講座

・当講座はトーナメント経験が浅い人でもてっとり早く実践的な知識を得る事が出来るありがたい文章である。笑。
ライブポーカー向けの記事です。
全て自分の経験値での話なのでGTOとはまた別の話なので注意。

1,トーナメントとキャッシュゲーム(リングゲーム)の違い

沢山あるが一番大きな点はキャッシュゲームはブラインド固定なので強いハンドでしっかり稼ぐ為にはポットを炊かないといけない。
→早い段階からしっかりレイズをしてポットサイズを大きくするのがセオリー。

逆にトーナメントは頑張らなくても勝手にブラインドが上昇してショートスタックが増える。
→ポットサイズを抑えて戦うのがセオリー。

キャッシュゲーム→いかにナッツ級のハンドでバリュー取るかが重要。
トーナメント→とにかく生き残る事が重要。

真逆のゲーム性であるという事を強く認識する事。

よってベットやレイズの意味合いも真逆である。

キャッシュ→ポットを炊いてオールインする事がゴールである。
トーナメント→相手のエクイティを奪い、相手に強力な役を作らせないようにして事故死しないようにする。
逆にコーラー側はどうすればエクイティを実現出来るかを常に考えてプレイする。

ブラフを打つ理由も違う。
キャッシュ→バリューにコールしてもらう為にブラフも混ぜる必要。
トーナメント→相手を降ろしてエクイティを奪う為に必要。

エクイティを奪う方法。
→ベット、レイズ頻度を上げる。
それでいてポットサイズを抑える為に額は安くする。

エクイティ(勝率)を実現する方法


→スタックを無限に買い足せるキャッシュゲームであれば相手のベットに全てコールしてしまえばエクイティは実現される。
しかしトーナメントはショートスタックで長い時間戦う上に飛んだら終わりなのでエクイティの実現が難しい。
オールインしてしまえば100%エクイティは実現されるが、相手のスタックの方が大きい場合は負けたら終わり。
よってハンドを絞り、プリフロップで常にオリジナルレイザーであり続ける事が生き残る上で最重要。

とにかく死ぬ確率を減らす事。
生き残れば勝手にインマネします。

スーコネを信じない

ショートスタックの戦いにおいてフラッシュやストレートの価値はあまり高くない。
フラッシュやストレートを作ったところで取れるスタック量が少ないから。
よってショートスタックでのハンドは高い数字やポケットペア持ってる方が断然有利!!
スートなんてせいぜい4%しか勝率上がらない。
コネクターも5%くらい。
相手より強いハンドで勝負すれば大体60~80%エクイティがあるので
2オーバー対2アンダー(例AK対QJ) 65%vs35%
勝率30%アップ!!
オーバーポケットペアvsアンダーポケットペア(例QQ対99) 80%vs20%
勝率60%アップ!!
より高くて強い数字で勝負する方が勝率上がります!!!
スーコネで9%勝率上げるより全然良い。
たまにドミネイトされてないからQTとかより23のがコールしやすいとか言う人いますが一理あるようで大体間違いです。デッドマネーが存在していたり相手と自分のスタック差がすごく開いてる時はコールする理由になり得るかもしれないけど。

序盤でみんなのスタックが深い時はスーコネ使うのもあり!!
強さがポラライズされるので弱い時はさっさと諦める、強い役が出来たら押す!とプレイが簡単になるので中途半端な強さのハンドでずるずるチップ減らすよりいい。


まとめ
・生き残るために参加を減らす、ベットやレイズを増やす。額は小さくする。
・弱いハンドでコーラー側になっても大体途中で降りて終わっちゃうよ、弱いから卒業しよう。涙。スートやコネクターより高い数字が正義。


2,よくあるトーナメント死亡例


A、コールでリバーまでついてしまってそこそこ強い手が出来て降りれなくなってしまった。
B、マルチウェイでポットが急速に大きくなってしまい降りれなくなってしまった。
C、降りすぎてショートスタックになってしまい、仕方なくオールインして負けてしまう。

大体これが原因。
これらを極力避ける方法を記す。

プリフロップで横コールしない。ボタンとBBだけ許す。フォールドor3betを常に意識する。
COやHJでQTをコール止めする事はUTGで27でオープンするよりも悪手です。犯罪行為。
3bet打たれたらアウトポジションは7~8割降りる。インポジションは3~4割降りる。
コールしてフロップ見れる事が確定している状況ならコール止めも無しではない。
→後ろにアクションが控えてるプレイヤーがいる場合はコール止め極力減らす、これ重要。
3bet頻度の高い相手やテーブルのプレイヤー数が少ないシチュエーションは4betもちゃんと打つ。

フロップはハンド関係なくレンジ対レンジで考えて広くCBを打つ。ポット33%~25%の安い額でいい。
モノトーンボード、ローボード、ナッツアドバンテージが相手側にあるシチュエーションはCB打たなくていい場合も多い。
バリュー:ブラフの割合はキャッシュゲームだと
フロップ→1:2 ターン1:1 リバー2:1が適正だが
トーナメントではフロップ→1:3 ターン2:1 リバー5:1くらいでいい。
フロップで広くブラフCBを打つために額を安くして頻度を増やすのがセオリー。
そのセオリーが分かってない相手はめっちゃ降りてくれてウマウマ!!
相手のミスで利益を出すのがポーカーです、わっしょい!!

もちろん、相手のプレイ傾向によって比率を変えるのも大事。
コール多い→ブラフ減らしてバリュー増やす。またはベット額増やす。
フロップすぐ降りる→ブラフ増やしてバリュー減らす。
チェックレイズしてくる→チェックバック増やす。

マルチウェイは極力避ける。
キャッシュなら相応のリターンがあるのであり。
トーナメントはリターンの大きさよりも勝率の高さの方が断然重要。
参加人数が多くなるほど勝率が低くなるので避けましょう。

まとめ
・ヘッズアップに持ち込む。マルチは悪。
・オリジナルレイザーになる。いっぱい打つ。
・バランスの取れた戦略を取る。メリハリ大事。

3,テーブルの状況を観察する

観察する要素は2つ。
全員のスタック量とスタッツ(VPIP、3bet頻度、CB率等)

スタック量の把握が第一優先事項。
自分よりチップ量が多い相手と戦う際はいつ飛んでもおかしくない、極力自分より少ないスタックの人と戦う。
またスタックが12BB以下のショートのプレイヤーがテーブル上に何人いるかも重要で、せっかくオープンしたのにその人達にオールイン被せられて降りるのは無駄。ショートが多い状況ほどタイトになる必要がある。

次にスタッツ。
VPIPが低い人はリニアなレンジに寄っているのでBBディフェンスも減らす。
逆に高い人には広いハンドで3betを返す。
3bet率が高い人が後ろのアクションに控えている場合はフォールドを増やす。
またはコール止めに強いレンジを残してバックレイズを混ぜる。
エフェクティブが深い場合はライト4betも混ぜる。
フロップCB率が高い人にはレイズを混ぜる。
仕掛けやすいシチュエーションとしてはフラドロ、ガット、ダブルバックドアが付いてかつIPの時、ボードがコーラー側に有利なレンジになっている時。モノトーンボード。コネクターボード。
逆にCB率が低い相手にはマージナルなハンドでのベットを控える。
普段よりもブラフとバリューで強さをポラライズさせたベットが有効となる。

まとめ
・テーブルにいる全てのプレイヤーのスタック量を覚える
・自分がプレイしてない時も他プレイヤーのスタッツを記憶する

4,ヘッズアップで勝つ

ポーカーにおいて最もスキル差が出るのがヘッズアップ。

以下3つがヘッズアップの特徴
1,マルチウェイが存在しないのでアイソレートの必要がない
2,お互いのレンジが広すぎるので期待値よりも駆け引きの勝負
3,BB側が3ベットを打つと相手がミスらない限り3betポットをアウトオブポジションで戦う事になる。

1,アイソレートの必要がないのでオープンは全レイズでも全コールでもOK。GTOだと下位20%ハンドのみフォールド。推奨されないのは強い時にレイズ、マージナルな時にコール、弱い時にフォールド。期待値よりも駆け引きが重要な世界なのでアクションによって手が読まれてしまう方が問題。

2,お互い広いレンジでの戦いになり、強さがマージナルである場合はほとんど→よりアグレッシブな方が有利になりやすい。エクイティをより奪った方が勝ち。
逆にすごく強い時はスロープレイも混ぜるのが重要。

3,お互いにレンジが広いので3betが強い→ここの理解度が高い人は広いレンジで3betをコールしてくる→コーラー側がインポジなので戦いやすい。


GTO上のオープンレンジ。上位80%でレイズが推奨されているのでほとんどのハンドで参加可能。


2.5BBオープンに対するBB側のアクション。26%は3bet返します。



2BBオープンや全ハンドレイズでオープンしてくる相手には更に3bet率を増やす。

ちなみにヘッズアップに自信がなくてスキル差出されたくないからオールインしまくってくる人もいます。
そういう人に対しては今までの戦略は全部忘れて、相手のオールイン頻度に合わせたコールレンジを構築して戦いましょう。

以上です。
これらを実践出来れば確実に勝てるようになります、ほとんどのプレイヤーがよく分からない状態で戦っているのでナッシュ均衡には程遠い戦いです。GTOはあんま関係ないです。とことんエクスプロトしていきましょう♪

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