原価の3倍にとらわれない!ハンドメイドマルシェでの柔軟な価格設定方法
ハンドメイドマルシェでの価格設定は、以前から、一般的に「原価の3倍」というシンプルな公式で決めるように周知されてきました。実際には市場の特徴や商品の特性に応じた柔軟な価格設定が求められます。
この原価というのは、作品を作るための材料費だけではなく、人件費、商品を入れる袋などの経費なども含めます。私も簿記2級を持っているので分かるのですが、1つの商品を製作するのにどれだけの費用がかかったのかあぶりだし、細かく割って材料費に足して計算します。
ハンドメイド品の価格設定は原価の3倍が基本であるという公式通りに、私は全ての作品を計算してみました。そのようにつけられた価格は、自分がこれくらいが適正価格だろうと思っているような価格ではありませんでした。かなり違和感のある値付けになったのです。違和感というのは、高そうな商品が安く、安そうな商品が高いという、どこか辻褄の合わない値付けでした。そして出店先で実験的に販売してみました。その結果、私が感じ取っていた違和感を、同じようにお客さんも感じていたのです。違和感のある値付けというのは、なかなか売れません。
私は、今までたくさんのマルシェなどに出店して直接販売してきました。そして、様々なハンドメイド作家さんと出会ってきました。
ハンドメイドマルシェでは、よく売れるけど価格が安すぎて、売れば売るほど赤字になっている人や、逆に作品のクオリティーも良く適正価格ではあるが高すぎて、全く売れない人もいました。
中でも、「私はまだまだだから」といって、利益がでない低価格で販売していますと、ハンドメイド品を転売して売る人の仕入れ先になってしまいます。自分が心を込めて製作した作品を、別の誰かが作ったかのように売られるのは悲しくありませんか?
このように、私も含め、多くのハンドメイド作家さんが価格設定に苦労している現状がありました。
結局、適正価格で売れる人が1番すごいのだと思います。そのため、材料費や製作難易度など商品の価値に見合った、尚且つお客さんにとっても納得のいく、手頃な適正価格を見つける必要があります。
原価の3倍という公式がどこから生み出されたのは知りませんが、その公式の計算の仕方の記事はあっても、なぜその式が正解なのかという体験に基づいた記事がないと思っていました。なので、その公式が本当に正解なのかは謎だらけです。
この記事では、原価の3倍にとらわれずに適切な価格設定を行うための具体的な方法を、初心者さんに向けて経験談に基づきエピソードを交えて紹介します。
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