片山クンはきっと「満足」している

 結局、片山クンは、社会(あるいは佐藤弁護士、あるいは江川紹子)を、信頼に足るものなのか試したんじゃないのかな。リストカットする子や、自殺未遂を繰り返す人と同じで。だから、スマホを土に埋める(本当ならば)というすぐわかるような稚拙なことを無意識のうちにやった。

 つまり、彼は「見つけてほしかった」んです。ずっと。スマホやSDカードや遠隔の向こうにいる彼自身を見つけてほしかった。だとすれば、本人はいま、長い間求めていたものが得られてほっとしているはずです。

 私は心理学・精神医学系の編集者をやっていた時代にそういう人をけっこう見てきた(実際に自殺未遂をやられたこともある)し、カウンセラーの側の人にも同じことをする人がいることも、そこで知った。

 意外とこれは、多くの人に「ちょっと奇矯な行動」として表れているのだ。洗うべきはやはり親子関係です。管轄は違うが、家裁調査官が一番向いている分野なのかもね。

 佐藤弁護士の「見捨てない」対応について、弁護士たちから「記者会見でしゃべりすぎ」などといろいろな意見が出ている。だが、この観点から考えるとパーフェクトの対応であるように見える。江川さんは「治療が必要」と言ったらしいが、我慢できず見捨てたんでしょうね。あんなこと言われちゃしょうがないけどね。

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