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【資産運用】外貨定期預金をお勧めしない理由を解説

先日、三井住友銀行から「米ドル外貨定期預金の金利を5.3%に引き上げ」というニュースがありました。
5.3%というと高いように思えますが、実際はどうなのか確認しました。

https://www.smbc.co.jp/notice/20230919_personalgaika_kinri.pdf



外貨定期預金とは

外貨定期預金とは、日本円を外貨に換えて定期預金に預けることです。
一般的に、定期預金では、一定の期間まとまった資金を預けることで、普通預金よりも高い金利が適用され、効率的に資産形成ができます。

三菱UFJ銀行HPより抜粋

シミュレーションしてみる

実際に100万円を1年間運用した場合でシミュレーションしてみます。
使用したツール↓

以下がその結果。
預入時レート(1$=145円)/払戻時レート(1$=145円)の場合、28,598円しか増えませんでした。(利回り2.85%)

為替レートが同じでも「為替スプレッド」というものが発生するので、実際には利回り5.3%ないことが分かりました。
また、払い戻し時に円高になるほど、損することになります。(為替リスク)

シミュレーション結果1
シミュレーション結果2



更に手数料がかかる

税金や為替スプレッドのほかに、外貨現金手数料がとられます。

外貨によるお預け入れまたはお引き出しの際には原則、手数料がかかります。外貨現金の場合、例えば米ドルであれば1米ドルあたり2円かかります。送金等その他の手数料については、お取引内容により異なりますので、あらかじめ表示することができません。

三井住友銀行HPより

つまり7,000ドルの場合、預けるだけで7000×2=14,000円の手数料がとられます。
更に引き出す場合にも14,000円、合計28,000円となります。
これでさきほどの儲け分もなくなりました。
https://www.smbc.co.jp/setsumeisho/pdf/gaika005.pdf?version=230417


まとめ

外貨定期預金は為替変動リスクと多額な手数料がかかるため、よほど円高にならない限り損してしまう恐れが大きいです。

似たような商品に米国債がありますが、こちらは満期償還日まで保有しなくても途中で売買ができ、保有した分日割りで配当金が受取れる仕組みがあり、定期預金よりおすすめです。

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