AIになった友達

あぁ、もう駄目だなと。
そう思った。

LINEで友達と連絡をしていた。
その友達とは高校生のころからの付き合いで、今まで深い悩みや、家庭環境、職場環境、いろんなことを話し合った。

でも、数年前からちょっとウマが合わないなとは感じていた。何度も縁を切ろうか迷ったが、彼女が私のことを友達だと思ってくれている限りは友達でいたいなと思っていた。

私の家庭はあまり良い環境ではない。
ある日、1人ではこの苦しみに耐えきれなくて友達にLINEをした。
私の父親が子供と嫁のいる目の前で浮気をしたいと言うことや、私あのまま死んだら良かったね、産まれてこなければ良かったねと父親に話をしたら知らない顔をしてテレビを見ていたこと。正直重いなとは思いながら長年の付き合いの彼女なら少しは相談に乗ってくれるだろうと思って連絡をしてみた。

だが、友達の返事は「チャットgptに聞いてみたら?」だった。

正直「は?」と思った。
私は彼女の正直どうでもいい悩みを深夜まで一緒に聞いたことだってあったし、なんとか励まそうと言葉も選んで話して、親身になって聞いたこともあった。
大切だと思っていたから、たくさん彼女の相談にも雑談にも、遊びにも真剣に向き合っていたのに。
なのに、彼女の私への言葉は「チャットgptに聞いてみたら?」だった。

正直私の悩みに上手にアドバイスできないと感じたなら、正直にごめん分からないと、そう言ってほしかった。

私の友達はAIになってしまったんだな。と感じた。
チャットgptに言うなら、友達に話す必要などないではないか。チャットgptに話せと言われるならもう私たちの関係は終わりではないか。

AIに頼れと彼女は私に冷たく言って、チャットgptに質問した画像を送ったら、流石チャットgptと言っていた。

悩みをチャットgptに相談しろと言われる日が来るなんて思わなかった。
それは、お前なんて面倒だから私に話すなという意味ではないか。

私に初めから、友達などいなかったのだ。
今までの彼女に使った時間やお金や気力は一体何だったのだろうか。

もう私が好きだった友達はいなくなっていた。

さようなら。
友達だった人。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?