ぽめ日記 そして出産へ(完)

書いた人
原文:ぽめ(嫁)
編集:poez(旦那)

6/12 検診

先日のおしるしはやはり詐欺でした。検診の前にはすっかり止血していたので報告だけ行うと『臨月だし、いつ産まれても良い期間だから。そういうこともある』と、サラッと言われて終わった。まぁ、確かにそうなのだがね。
とりあえず赤ちゃんが元気そうで良かった。まだ早いからお腹の中でゆっくりしといてくれ頼む。と、洗脳しておいた。

6/15 おしるし

先日のこともあり、またかよしつこいなぁ。と思っていた。ただ今回は吐き気もあったり、トイレに行く度、便器内に血の塊が沈んでいた。汚い話で申し訳無いのだが、簡単に言えば生理中のような状態だった。昼過ぎには一旦治まっていたので、受診せずそのまま様子観察とした。

夜から前駆陣痛のような痛みやお腹の張りが出てきた。念の為、陣痛カウンターに記録を残す。痛み自体は1分あるかないかで、間隔は10分から40分と不定期の為、前駆陣痛と判断。寝れる時に寝ようと、ゴロゴロしていた。

深夜 1:30過ぎに痛みで目が覚めた。なんだよもう…と思いつつトイレに。相変わらず出血は続き、血の塊が昼間よりもたくさん出ているような気がした。その後も痛みがチョイチョイ来ている感じがあり陣痛記録を残す。な、なんと深夜2:50〜3:50の間に8〜9分間隔で痛みが来ていた。
あれれ?これってーもしかしてー??(;^ω^)
てか生理痛が酷い私にとって、今来ている痛みがわりとクソザコすぎて判断に苦しむばかりでした。痛いと言うか便秘の感じに似ていた。たまにズンとする感じ。まぁまだ夜中やし電話するにしてももうちょい後かな!と思い、どうせ眠れないし記録だけはつけ続けた。旦那さんにはお腹痛いかもーと報告しておいた。

6/16 まさかの。 【その1】

そんなこんなで記録を残して気づけばもう早朝5:30を過ぎていた。4:00すぎに一度陣痛らしきものが途切れたので、ほらな!また詐欺やん!!って余裕ぶっこいてたら4:30頃からまた痛みが出てきた。痛みはさっきよりは強くググっと押すような感じになっていたが生理痛と比べるとザコ。しかし痛みの間隔が何故か5〜7分と短くなっていたのである。まぁ5:00回ってるし電話してみるかー。とわりと軽い気持ちで連絡。
助産師さんが電話に出てくれて『とりあえず診察するわ。一応入院の準備も持って来てー』と言われたので、旦那さんには申し訳無いのだが事情を説明し、病院まで連れて行ってもらった。

病院に到着後、内診。子宮口が3センチ程開いとるそうな。まじかー。
続きましてモニターを付けて観察。さっきまでの痛みを例えるなら第2形態だったのが、あれよあれよと強くなり第3形態に移行した感じがあった。助産師さんも驚きながら
『モニター観察してる間にも陣痛進んでるから部屋用意しました。入院ね。早けりゃ昼間に産まれるよ。』と、まさかのお達しが。
助手さんが駐車場で待機している旦那さんのところまで荷物を取りに行ってくれた。私はと言うと痛みがズンズン容赦なく来るのでうずくまることしか出来ず。待たせていた旦那さんに面と向かってありがとうも言えなかった。なんという嫁だろうか…。本当に申し訳無く、涙が出た。

まさかの 【その2】

わりと痛みに慣れている私でも歩けなくなるような強い痛みが定期的にやってくるので、引いている数分間に早足で移動。部屋に案内された。そこからだと思うが書類やらの説明があったらしく、数枚署名させられたらしいが何も覚えていない。それ程の痛みがガンガンやってきていた。
出産後に『これ控えですー』と持って来られたがなんのこっちゃサッパリだったが確かに私が面倒くさい時に書く字がそこにあったので、いつの間にやら書いたんだろう。

何か色々アレしたのか、お産の服に着替えてベッドに寝かされた。モニターをつけられ観察。ズンドコズンドコと陣痛が強くなっているとのことでお産ができる部屋に今から行きます!と言われた。←たぶん。

んでまたヨレヨレと歩いて移動し、点滴のライン確保に何度か失敗されたり(いつも通り)持って来られたお茶と栄養ゼリーを飲まされ盛大に吐いた。

私が目覚めた。んで何か点滴が入ってて、これ何すか?と聞いたら促進剤とのことだった。助産師曰く
『夜中眠れてないだろうし、嘔吐したりたまに意識飛んでたし、体力的に辛そうだし促進剤使ってちょっと早めに出しましょう。』とのことだった。その効き目は半端なく。旦那さんにLINEしている途中から痛みのピークが私の限度をこえてしまい、聞いたことない声で唸っていた。
その度に呼吸ゆっくり!だの、赤ちゃんに酸素届けて!だの言われたが、うるせえな!とブチ切れていた。←最低。
痛みの割になかなか子宮口が全開とならないままお昼の12時を迎え、もうこっちは内診でグリグリされる度に痛みがさらに増しており、理性を完全に失った。イキミノガシとか知らん!ってなってしまいめちゃくちゃいきみまくっていた。←最低。

まさかの 【その3】

それでもなかなか破水もないし子も出てこずでグリグリグリグリ刺激されて、もうそれが痛いのなんの。知らず知らずに凶暴化したり、あまりの痛みが長く続き心が折れて『お願いですからお腹を切るなりさっさと出して下さい』とか言うてたり。
それに対して院長は、自然に出せば良い。と言いどこかへ行かれました。そんなこんなで破水しました。破水したらしたで子の状態が良くなくなっちゃって自力では出せる余力もないしで酸素付けられて吸引分娩に切り替わりました。ほらなー!?と、内心思ってました。←先見の明

吸引も吸引ですごい痛くて。鼻からスイカどころか。内臓全部引き出される感覚でこれは確実に死ぬけど子が無事なら何でも良いwwwとかもうヤケクソでした。
でもやはりその時に強く思ったのは、旦那さんにお礼を言えなかったことでした。もう直接言える機会がないかもしれないと思うと、何故かいきむ気力がマイナス値に達し。院長から叱られ。お腹の上から助手に思いきり押さえられ。
『何かこいつらムカつくし、もうどうにでもなれ』と思いつつ最期の力を出していきみましたら、ズルン!と出てきました。立派な息子氏でした。

無理やり引っ張られて出された息子氏ですので、やはりなかなか泣かず。呼吸もうまく出来ずでまずは気管内を吸引されていました。私もまだ生きていたので息子氏に「お疲れさま。もうちょっと頑張るんやで」と声を掛けました。
院長はボソボソと何かを私に説明していますが全く聞こえません。怒りが最高値になりました。あんたらは毎回の事やろうけどこっちは初めての事やのに、そんな早口で抑揚のない話し方では何もきこえんし不親切。話す時は相手に伝わるよう説明するのが医者や医療人ではないですか!?てかいつまでチクチクやっとんねん!麻酔?何も効いてないわ痛いわ!とブチ切れました。まぁ、たぶんお産でバーサーカー化してるだけだと思われていますが、いち初産婦の気持ちです。そしてコロナ禍の中、立ち会い出産不可になっていて良かったなぁと思いました。旦那さんがこの醜態を見たら何と言うだろう。。そんなこんなしていたら息子氏の泣き声が聞こえてきました。ホニャホニャと可愛らしい声でした。生きててよかったなぁと、心から思いました。

最後に。旦那さんへ。

こんな私をお母さんにしてくれてありがとう。最初は上手くいかずで心が折れてしまうかと思ったし子供は望まず、犬でも飼おうかなとか逃げ道を考えてしまったし。

でも、諦めの悪い私に付き合ってくれて面白おかしく過ごしながら子供も授かり無事に産めたのは、旦那さんのおかげです。

いつもどんな時も味方でいてくれて、支えてくれてありがとう。たくさん心配かけてごめんなさい。もうちょいしっかりします。
あなたは、世界一の旦那さんです!!(*´ω`*)

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