正社員だけど、アルバイトを始めました。

上京してからは
人との関わりに飢え、
廃人になってしまった。

在宅ワークで、
仕事のやりとりは
基本はチャットのみ。

職場の人は
お金の話や見栄を感じる
評価型のコミュニケーション。

数少ない友人に会えるのは、
月に一度。

運良く恋人ができたけど、
休みなく働く彼で、
会えるのは週に1,2回仕事おわり。
休日を一緒に過ごしたのは1度だけ。

私は土日フル休みだけど、
東京の休日はどこも人が多く、
人混みが苦手だから
家に引きこもっていた。

あまりに関わる人が少なくて、
閉鎖的な環境で、
人との関わりと愛情に飢えて
心身ともに壊れかけていた。

関西にいた頃は、
毎週末はツーリング仲間と出かけ
平日の仕事おわりに出かける場所の
相談をすることも楽しかった。

何気ない話ができる友人がいることが
当たり前と思っていたけど、
今になって、貴重で幸せな
状態だったんだなって
気づいた。

人と関わりたい！
コミュニティに属したい！
…と思って、
新しい趣味を見つけようとしたけど
気がのるものが見つからなかった。

だから、元々興味があった
接客業のアルバイトを
始めようと思った。

家の近くで
適当に見つけたお店で、
なんとなく応募した。

憧れや理想を抱いて
入社したわけではないから
しんどかったら辞めよう。
…くらいの軽い気持ちで始めた。

今日がアルバイト初日。

職場の雰囲気は、
とても心地よかった。

スタッフのみなさんの雰囲気が
ほっこりとしていて、穏やかで。
緊迫感がまったくない。

従業員同士のギスギス感も
今のところ感じない。

和気藹々と
世間話なんかもしながら
業務をこなす。

すごくいい職場かもしれない。

早く仕事を覚えたい。
お客さんと他愛のない世間話が
できるようになりたい。

人とのコミュニケーションに飢えて
まさかアルバイトを始めるなんて
思ってもみなかった33歳。